文:太田安治/写真:南孝幸/モデル:平嶋夏海
アルパインスターズ「スーパーテック R10」テスト&レポート

alpinestars
スーパーテック R10
税込価格:14万7400円 (ソリッドカラー)/15万9500円 (グラフィックモデル)
サイズ:XS〜2XL
カラー:ブラックカーボン・グロスホワイト・マットブラック(以上ソリッドカラー)
/TEAM・ELEMENT 各2色(以上グラフィックモデル)
販売元:アルパインスターズ
乱流が引き起こすヘルメットの横ブレとリフトをリアのスポイラーとサイドのウイングによって抑制。350km/hにも達するモトGPで鍛えられた機能だ。
最高峰ロードレースで実戦開発したハイエンドフルフェイス
イタリアに本拠を置く『アルパインスターズ』は靴メーカーとして創業し、ブーツ、レーシングスーツ、テキスタイルウエアと、ライダー向けのラインアップを拡充している。そして2025年9月から国内販売が始まったのが、オンロード向けフルフェイスヘルメットの『R10』。モトGPライダーが実戦で使用して開発を進めた製品だが、ここではあえて公道での使い勝手をチェックしてみた。
Lサイズの実測重量は1705gと、特に軽い部類ではない。同社の技術なら1500g以下に仕上げることもできたはずで、数値的な重量に固執せず、保護性能の高さに拘った開発理念を感じる。
テストしたのは日本を含めたアジア人の頭の形に合わせた内装を装備する「アジアンフィット」仕様。被り心地は意外にも優しく、締め付け感がほとんどないし被り脱ぎもスムーズに行える。レース指向モデルであることを感じるのは、視野角が垂直方向57度、水平方向220度と広いこと。
垂直方向に関しては顎を引いた姿勢に合わせてあるから、上体前傾度が深いスポーツモデルのほうが恩恵を受けやすい。同様にベンチレーションも顎を引くと大きな効果が体感できた。
個人的に好印象だったのは口元に熱気がこもらず呼吸が楽なことと、高速走行時の横振れ/リフトが圧倒的に少ないこと。これもレーシングライダーの要望に応えた結果だろう。機能的にもデザイン的にもサーキット適性が高いことは言うまでもないが、スポーツモデルでの街乗り、ツーリングでも快適に被れるプレミアヘルメットとして仕上がっている。

インテーク/アウトレットのベンチレーターは合計11カ所。走行風の正圧、負圧を積極的に利用してヘルメット内の熱気を排出する。

標準装着はクリアシールドで、2種類のスモークとミラーシルバー、フォトクロミックをオプション設定。転倒時のシールド脱落を防ぐため、ロックは頑丈な金属製を使用。

内装はすべて脱着可能。ヘルメットが頭に収まる高さと角度を頭の形と好みに合わせて調整できる同社の特許技術『A-Head』システムが採用されている。

テスター太田安治の欲張りリクエスト
フィット感、空力特性、深い前傾姿勢での視界など、スポーツライディングシーンでの機能は文句なし。ネックとなるのは15万円前後というプライス。円安の影響が大きいが、国産ハイエンドモデルの約2倍となると簡単には手が出しにくい。
アルパインスターズ「スーパーテック R10」写真
文:太田安治/写真:南孝幸/モデル:平嶋夏海


