写真:カワサキ、南 孝幸 文:沼尾宏明、編集部
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カワサキ「POLICE」(白バイ)解説
カワサキ「Z2P」
日本のナナハンを白バイに。これが国産Z系ポリスの原点だ

KAWASAKIi
Z2P
1973年
ベースは750RS(Z2)r

初期型Z2Pは、カワサキ750RS(Z2)のデビューと歩調を合わせて用意された官公庁向け仕様である。746cc空冷DOHC4気筒エンジンとダブルクレードルフレームといった基本メカニズムは市販Z2と共通だが、大型ウインドシールドやサイレン、無線機、パニアケースなどの専用装備を追加し、日本の交通警察業務に対応できる装いとした点が最大の特徴だ。
カワサキ「Z2P」
外観と細部をアップデートしたマイナーチェンジ版「ポリスZ2」

KAWASAKI
Z2P
1975年
ベースは後期Z2

ベースとなる市販車がグラフィックやカラーリングを刷新した“後期Z2”に移行したことを受け、その意匠を反映させた後期モデルのポリス仕様。エンジンや骨格は1973年型と大きく変わらず、Z2系DOHCナナハンのパッケージを維持しながら、ストライプデザインや塗装、電装容量や装備レイアウトなどが更新されている。
成り立ちも役割もまったく異なった日米の白バイ
Z2PとKZ1000Pは、同じポリスバイクでも"物語"がまったく違う2台だ。
1973年型のZ2Pは、750RS(Z2)を白バイに仕立て、昭和時代に活躍。746cc空冷DOHC4気筒とZ2の骨格はそのままに、大型バンパーとサイレン、無線機、パニアケースで"公務仕様"へと生まれ変わった。一方の1975年型は、後期Z2のグラフィックや改良点を取り入れた、円熟期の白バイとなっていた。

「Z2P」の1973年型(左)と1975年型。1975年型ではフロントブレーキがダブルディスクになった。
一方2002年型のKZ1000Pは、998ccのKZ1000J系をベースにした北米向けの「Police Special」。ハイウェイを前提にした大型カウルとワイドスクリーン、フットボードとサドルバッグ、サイレンとストロボ灯まで含めて、"最初からポリス専用機"として完結している。
Z2Pが「伝説のナナハン白バイ版」なら、KZ1000Pは「映画と高速道路を支配したアメリカンポリスの象徴」と言えるだろう。
カワサキ「KZ1000P」解説
カワサキ「KZ1000P」
KZ1000J系をベースとする北米向け「Police Special」

KAWASAKIi
KZ1000P
2002年
998cc空冷DOHC4気筒を積むKZ1000J系ベースの北米向けポリス専用モデルは、1970年代末以降の州警察やハイウェイパトロールを支えた“ポリス1000”の完成形とも言える存在。アメリカの広大なフリーウェイ網を舞台に、治安維持と交通取締りのために鍛え抜かれた、その姿こそ“北米流ポリスバイク”の象徴である。
当時のカタログ

大型フロントカウルとワイドスクリーン、フットボードなど、長距離高速巡回と追尾を前提とした重装備が一体設計され、サイレンやストロボ灯、無線機まで搭載されたポリス仕様の貴重なカタログ。

ベース車両はKZ1000J系

エンジンのベースはZ1000J。Z1~MkII系を発展させた空冷4ストロークDOHC2バルブ並列4気筒で、ボア×ストローク69.4×66.0mm、総排気量は998ccに縮小されている。




