GSX-8Tは、T500の意匠を織り込んだネオクラシックモデルだ。丸みを帯びたタンクや馬蹄型ライトに往年の面影を宿しつつ、GSX-8S/R由来の最新パッケージで「懐かしくて新しい」一台に仕上がったミドルスポーツのルーツを探る。
写真:南 孝幸、SUZUKI まとめ:オートバイ編集部
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スズキ「GSX-8T」のルーツは「T500」(1969)だが初代GSの匂いも

画像: SUZUKI T500(左) 1969年 GSX-8T(右) 2026年

SUZUKI
T500(左)
1969年

GSX-8T(右)
2026年

スズキが誇る名車のエッセンスを集約

名車の遺伝子を織り込み、現代的なスタイリングに昇華した新作ネオクラシックのGSX-8T。775ccのパラレルツインエンジンを搭載したストリートファイターのGSX-8S/Rをベースにしながら、ほぼ全ての外装を変更し、イメージを刷新している。

デザインスケッチを描いたのは、スズキイタリアデザインセンターのフランス人デザイナー。1960年代のT500をイメージしたと発表されているが、GSX-8Tのスタイリングには様々なスズキの名車の面影が見え隠れする。

デザインモチーフの1台は1960年代の名車「T500」

「タイタン」の愛称で知られる2ストローク大型ツインの元祖的モデルで、市販車として世界初の500cc並列2気筒2ストロークエンジンを搭載した高性能マシンだった。やや丸みを帯びたタンクとダウンマフラー、クロームメッキフェンダーを備えた堂々たるスタイルで、「2ストロークのスズキ」の技術力を世界に印象づけた。 最高速は約181km/h、0-400m加速13.2秒と、当時の市販車としてトップクラスのパフォーマンスを誇った。

画像: T500 1968年

T500
1968年

画像: T500 1969年

T500
1969年

●主なスペック
エンジン形式:空冷2スト並列2気筒
総排気量:492cc
最高出力:47PS/6500rpm
最大トルク:5.5kgf・m/6000rpm
乾燥重量:193kg
タイヤサイズ前・後:2.25-19・4.00-18

T500はタイタンの愛称で知られ、量産車として世界初の500cc2スト並列2気筒を搭載。「2ストロークのスズキ」の名を世に知らしめたモデルだ。

確かにGSX-8Tの燃料タンクはT500のように丸みを帯びた流線形。だが、見る者によっては初代GSのGS750やGS1000も連想させる形状だ。

1970~1980年代好きとしてはGSが熱い

画像: SUZUKI GS1000 1978年

SUZUKI
GS1000
1978年

GS系4スト大型スズキのイメージを牽引した旗艦モデルだったスズキ初の本格リッタークラス4ストとして登場。フレームはスチール製ダブルクレードルを採用し、高速安定性と耐久性に優れた設計とされた。のちの耐久レーサーGS1000RやAMAスーパーバイクでも活躍した。

画像1: スズキ「GSX-8T」(2026)のルーツは「T500」(1969)|スズキ往年の名機のテイストを受け継ぐ1台【最新ネオクラ ルーツ伝】

●主なスペック
エンジン形式:空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒
総排気量:997cc
最高出力:87PS/8000rpm
最大トルク:8.5kgf・m/6000rpm
乾燥重量:234kg

GS750はスズキ初の本格4ストローク大型車で1976年11月にデビュー。ライバル最後発だったが、ヨシムラのPOP吉村秀雄氏をして「過剰品質」と言わしめる耐久性を誇った。

その知見を活かし、Z1を超えるバイクとして1978年に登場したのがGS1000。同年ヨシムラから出走し、第1回鈴鹿8耐で見事勝利を飾る。

なお、ヘッドライトは上部が丸、下部が直線の馬蹄型デザイン。これもT500をはじめ1960~1970年代スズキ車の特徴で、GT380なども採用したもの。様々な名車のDNAが1台に集約されている。

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