写真、文:中村浩史
日本人唯一のMotoGPライダーとして

久しぶりに日本のファンのみんなの前に姿を見せた小椋選手。朝の部はNAPS ベイサイド幸浦で10時スタートだったんですが、7時過ぎにはお客さんがいらっしゃっていました!
2025年、日本人唯一のMotoGPライダーとして、Trackhouse MotoGP TeamからアプリリアRSーGPをライディングしてワールドグランプリの最高峰クラスに参戦した小椋藍選手。開幕戦のタイグランプリで、いきなり予選5番手、スプリント4位/フルレース5位という結果を残し、関係者の度肝を抜いてから、もう1年近くが経つんですね。
その小椋選手、相変わらず忙しいシーズンオフを送っているようで、国内にいるときには毎日のようにトレーニングに出かけ、このサイン会前日まで、台湾でKUSHITANI PRO DAYに出席。
「日本に帰ってきたの、昨日の夜ですよ」(小椋)
というハードスケジュール。この後MotoGPオフィシャルで発表されている「2026年チーム体制発表会」が1/21に予定されていまして、たぶんこれ、アメリカで開催されるはずですから、次はアメリカでしょうね。
そんな小椋選手、1月12日には、NAPS ベイサイド幸浦店と和光2りんかんでサイン会に出席。シーズンオフの貴重なイベントということもあって、両店とも300人くらいずつのファンが来ていました。小椋藍レプリカやアライヘルメットを購入したお客さんを筆頭に、150枚くらい用意された整理券はアッという間になくなってました!

NAPS ベイサイド幸浦店でのイベント風景。普段はお客さんの休憩所になっているスペースが特設会場となったのですが、場内は駆け付けたたくさんのお客さんでギュウギュウです…。
ではここで、サイン会の時のトークの模様を少しお届けしましょう。
「MotoGPライダーになって変わったことと言えば、イベントの出席が、Moto3とかMoto2時代に比べて増えたことですかね。それでもレースや走行に影響があるほどじゃないですから、こういうところにはきちんと出席するようにしています。チームもSNSとかの動画撮影に熱心なんですが、慣れてきましたよ。シーズン最後のほうの動画とか見てもらったらわかると思うんですけど、ちゃんと笑顔でいるはずです(笑)」
このオフも、あいさつ回りやイベント出席のほか、相変わらずトレーニングで走り回っているようで、今日はあのコースでサーキットラン、明日はあそこでモトクロス、と走りづめ。そういえば以前「走ってないと不安」って言っていましたからね。

「RX-7X OGURA」やアライ製品を購入したお客さん優先で、時間のある限りサインに応じていた小椋選手。一店舗で整理券は150人分、プラスアルファで200以上。これが2会場ですから、500回近くサインした一日でした。
「2025年シーズンが終わってからは、出席するイベントがないときはきちんとトレーニングしています。年末も大みそかまで走ってたし、1月は初走りが4日だったかな。しっかり休養もとりました。2026年のレーススケジュールは1~2戦続いてインターバル、という繰り返しなので、去年はスペインに住居があったんですが、今年はレースのたびに日本に帰ってこようかな、と思ってます」
実は日本にこまめに帰国する…というのも、空き時間を作らずにバイクに乗る時間を増やすためで、スペインにいると意外と走る時間がないんだそうです。夏休みや年末とかにはキッチリ休みを取るコースが多いらしく、それなら日本にいたほうがいいや、と考えているみたい。
「意外となーんもすることがなくて暇だな、ってことがあってもったいなくて」
シーズンオフだけじゃなく、シーズン中だってバイクに乗るトレーニングを欠かさないのがMotoGPライダー。小椋選手もきっちり、そんな“超人”たちの仲間入りを果たしたのですね。
2025年シーズンは、開幕戦ですばらしい成績を上げてからは、うまくいったレースもあったし、苦戦したレースもありました。22戦44レースでトップ10に入った回数を見ると、予選で3回、スプリントで6回、そしてフルレースで7回。とにかく2025年は、初めてのチーム、初めてのマシン、初めてのカーボンブレーキ、初めてのミシュランタイヤを経験しつくしたシーズンだったといえるでしょう。
予選、スプリント、フルレースとも、最高位は開幕戦タイグランプリ。シーズンランキングは16位、ジャック・ミラーよりも、マーベリック・ビニャーレスよりもアレックス・リンスよりも上なのです!
「でも、開幕戦が最高位っていうのもちょっと…と思います。初めてのMotoGPで、何も知らないって強いなぁ、と(笑)。ビッグネームのMotoGPライダーを抜いたこともあったし、まったく思うように走れなかったこともありましたからね。それに、何度かケガをしてレースを欠場したのも悔しかった。日本グランプリだって、スプリントを走って、フルレースも出るつもりで朝起きたらちょっと無理だった。今年は日本グランプリをしっかり走れるようにします!」

今はシーズンイン、プレシーズンテストが楽しみ、という小椋選手。ケガなく、勝負の2年目でどこまで駆け上がるのか楽しみです(写真は2025年 日本グランプリ・土曜日)
アットホームで居心地のいいチームで、今や最強マシンと呼ばれることも多いアプリリアで、ファクトリー勢と遜色ないマシンで走れました、という小椋選手。2年目の2026年はもちろん勝負の年!
「そうですね、ランキングが16位だったので、それ以上にはなれるように頑張ろうかと、ハイ」
どこまでも大きなことは言わない小椋選手なのでした。
写真・文:中村浩史
取材協力:アライヘルメット


