文:太田安治、オートバイ編集部/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海/協力:BOSCH
※本ページで紹介しているABSシステムの各機能は、ライダーの安全な走行をサポートする機構で、事故や転倒を回避できるものではありません。走行の際は安全に留意した、慎重な運転を心がけましょう。
開発者インタビュー:ライダーのためにライダーが創る支援技術
開発を担当するエンジニアの実に95%がライダーだというボッシュのモーターサイクル&パワースポーツ事業部。日本に本拠地を構え、日夜安全のための先進技術を磨き続ける最先端カンパニーの想いを聞いてみた。

中野良二氏(左)ボッシュ株式会社 モーターサイクル&パワースポーツ事業部 スタビリティコントロール プロジェクトマネージャー/ ジェフ・リアッシュ氏(右)ボッシュ株式会社 モーターサイクル&パワースポーツ事業部 事業部長
すべてはライダーの「安全」と「喜び」のために
二輪用ABSが30周年を迎えたボッシュだが、二輪向けの最先端技術を研究開発するモーターサイクル&パワースポーツ部門のグローバル本部は、実は日本に置かれている。
「日本に本拠地を置いているのは、やはり日本の4メーカーの存在が大きいです。世界のモーターサイクルをリードするメーカーと密接にコミュニケーションを取り、開発のスピード感を高めるためにも、同じ日本に拠点を構えることは非常に重要なのです。もちろん、日本以外にもドイツ、アメリカ、中国、ASEANなど、全世界に拠点を設けており、世界各国のメーカーのリクエストに応えられる体制を整えています」
ABSだけでなく、電子制御デバイスなど、目まぐるしい進化を遂げている二輪向けの安全運転支援技術だが、ABSに関しては、進化のターニングポイントとなったのはIMU(慣性計測装置)の登場だという。
「IMUの登場は大きなポイントです。初期のABSでは車体の動きの検知は前後方向のみだったものが、IMUの登場で三次元的な動きを測定できるようになり、機能も細かいものまで含めると50個以上増えました。モーターサイクルという乗り物は最終的には人の感覚が非常に大事なんですが、IMUなどの機器はそうした感覚を数値化できるのがポイントで、そこで得られたデータを解析することでさらに進化していくわけです」
電子機器の進化で性能は進化しても、バイクという乗り物の魅力は、やはりライダーの五感に訴えるフィーリングと、自らが操る喜びにある。ボッシュの開発陣はそれを忘れておらず、エンジニアの実に95%が、自らバイクを楽しむライダーなのだという。
「エンジニアがモーターサイクルを楽しむライダーであれば、テストライダーのフィードバックを“ああ、こういうことを言っているんだな”と理解するのが早く、開発効率が上がるというメリットもあるのですが…結局のところみんなバイク好きなんです(笑) もちろん、セーフティは根本的に大事なものですが、一方でモーターサイクルは趣味の乗り物でもあるわけです。セーフティをしっかり追求した上で、どれだけ“FUN”を追求できるかも大事にして開発しています」
スローガンは「by Riders,for Riders」。ライダーが「こうなったらいいな」と思う次世代の技術を開発し、ライダーに届ける。同じ「仲間」の安全のために、ボッシュのライダーは今日も開発を続けているのである。
「すでに海外メーカーでは採用が始まりましたが、今後はコーナリングABSの実装を可能にするMSC(モーターサイクル・スタビリティ・コントロール)を400ccクラス以下のバイクにも普及していきたいと考えています。搭載するモデルの数が増えればコストも下がり、さらに多くのモデルに搭載されていきますから、それだけ事故のリスクを下げていくことに繋がるのです。ぜひ今後に期待していてください」
青木宣篤さん&平嶋夏海さんのABS体験動画もYouTubeにて公開中!

ボッシュの最新ABSの機能と効果を平嶋夏海さんが実際に試乗体験! 青木宣篤さんのわかりやすい解説とともに、そのスゴさ、そして「安全」と「楽しさ」を追求するボッシュの開発哲学をご紹介しています!_ぜひご覧ください。
【ABS誕生から30年】ボッシュの最新コーナリングABSはライダーに「走る楽しさ」も教えてくれる
www.youtube.comボッシュABS 30周年試乗会 写真
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:南 孝幸/協力:BOSCH
※本ページで紹介しているABSシステムの各機能は、ライダーの安全な走行をサポートする機構で、事故や転倒を回避できるものではありません。走行の際は安全に留意した、慎重な運転を心がけましょう。



