バイクは不調が出る前に日頃から定期的なメンテナンスをするのが理想的。とはいえ整備に慣れていないユーザーは不安なことも多いのではないだろうか。今回はそんなメンテナンスビギナーでもほぼ工具なしで点検できる方法をエンジン・電装系を中心に紹介する。
文:丸山淳大/写真:松川 忍/モデル:坂元誉梨

3.マフラー出口の汚れからエンジンの状態がわかる!?

画像1: 3.マフラー出口の汚れからエンジンの状態がわかる!?

エンジンコンディションは排気ガスの状態でも推し量ることができる。始動直後の白い煙が水蒸気ならこれは正常。ただ、オイルが燃焼しても白煙が出るので注意が必要だ。

マフラー出口をウエスで拭って、オイルで湿っていればオイル上がりや下がりの可能性大。黒く煤けていて走行中に黒煙を吹いている場合は、燃料が濃いと現れる症状だ。

画像2: 3.マフラー出口の汚れからエンジンの状態がわかる!?
画像3: 3.マフラー出口の汚れからエンジンの状態がわかる!?

4.マフラードレンの詰まり具合も見ておこう

画像1: 4.マフラードレンの詰まり具合も見ておこう

エンジン始動直後に発生する水分や、マフラーエンドから侵入した雨水などを排出するために、純正マフラーのサイレンサー下部には水抜き穴が設けられている。

この穴がサビや汚れなどで詰まってしまうと、マフラー内部から錆びて大穴が空く原因となる。下の写真のように定期的にエアダスターでゴミを飛ばし、詰まりがないか確認しておくと良い。

画像2: 4.マフラードレンの詰まり具合も見ておこう

5.シート下の収納には気をつけよう!

画像: 5.シート下の収納には気をつけよう!

シート下は荷物入れのスペースにもなっているが、考えずになんでもかんでも押し込むのはNGだ。

特に多いのが、エアクリーナーの吸入口をウエスなどで塞いでしまうこと。空気が吸い込めず、エンジンが吹けなくなったり、エンジン始動不能に陥ったりすることもある。

また、バッテリープラス端子周辺に金属が接しないように注意しよう。

6.冷却水量は車体を立ててチェック!

画像: 6.冷却水量は車体を立ててチェック!

ラジエターの冷却水(クーラント)の量はリザーバータンクの液面で確認管理する。CL250の場合、リザーバータンクはスイングアームの根元付近にあり、車体を正立させた状態で液面がアッパーレベルと、ローレベルの間にあるか確認する。

少なければ、同じ色の冷却水(希釈するタイプは希釈割合を守って使用)を補充する。

画像: ▲CL250の冷却水はやや減り気味だが規定内に収まっており、汚れなどは無かった。

▲CL250の冷却水はやや減り気味だが規定内に収まっており、汚れなどは無かった。

画像: ▲冷却水(LLC)は、古くなると沸点が下がったり、防錆性能が低下するので、定期的な交換が必要だ。

▲冷却水(LLC)は、古くなると沸点が下がったり、防錆性能が低下するので、定期的な交換が必要だ。

7.ブレーキランプ・灯火類は点灯するか?

画像: 7.ブレーキランプ・灯火類は点灯するか?

バイクに乗る前の運行前点検はライダーの義務である。ツーリング前にヘッドライトやウインカー、テールが点灯するか否かは確実にチェックしておきたい。

特にテールランプは自分で見ることができないので、注意が必要だ。また、リアのブレーキランプの点灯タイミングも確認し、必要に応じて調整をしておきたい。

画像: ▲フロントの調整はできない場合が多いが、リアはアジャストナットを締め、緩めすることで、点灯タイミングを調整可能。写真のタイプは締め込めば早く点灯するようになる。

▲フロントの調整はできない場合が多いが、リアはアジャストナットを締め、緩めすることで、点灯タイミングを調整可能。写真のタイプは締め込めば早く点灯するようになる。

8.ラジエター・冷却水路の確認

画像1: 8.ラジエター・冷却水路の確認

冷却水はわずかに減ることはあるが、頻繁に補充が必要ならどこかから漏れている可能性が高い。ラジエター本体は走行中に小石などが当たり、ピンホールが開くことも。

また、著しい汚れやフィンの潰れなどは冷却効率の低下につながるのでライトで照らしてチェックしておきたい。洗車時は強く擦らないように注意。

画像2: 8.ラジエター・冷却水路の確認

・ラジエターキャップ

画像: ▲ラジエターキャップが古くなって加圧する能力が低下すると、冷却水の沸点が下がってオーバーヒートを招くことも。10年くらいをめどに新品に交換しておくのがお勧めだ。

▲ラジエターキャップが古くなって加圧する能力が低下すると、冷却水の沸点が下がってオーバーヒートを招くことも。10年くらいをめどに新品に交換しておくのがお勧めだ。

・ホースのジョイント部分

画像: ▲オーバーヒートで冷却経路内の圧力が高まると、冷却水が漏れることもある。よくあるのは、ホースの継ぎ目やサーモスタットケースなど。漏れた痕跡がないか確認する。

▲オーバーヒートで冷却経路内の圧力が高まると、冷却水が漏れることもある。よくあるのは、ホースの継ぎ目やサーモスタットケースなど。漏れた痕跡がないか確認する。

9.バッテリー電圧のチェックも忘れずに!

画像: 9.バッテリー電圧のチェックも忘れずに!

電装系の要となるバッテリーと同じく重要なのが発電や充電の状況である。エンジンはクランクシャフトの回転で発電を行い、それを12Vの直流に変換してバッテリーを充電して、点火や電装品の電源として使っている。

バッテリーを交換してもすぐに上がってしまうような時は、発電や充電系にトラブルを抱えている可能性が高い。

画像: ▲電装系の要となるバッテリーと同じく重要なのが発電や充電の状況である。エンジンはクランクシャフトの回転で発電を行い、それを12Vの直流に変換してバッテリーを充電して、点火や電装品の電源として使っている。バッテリーを交換してもすぐに上がってしまうような時は、発電や充電系にトラブルを抱えている可能性が高い。

▲電装系の要となるバッテリーと同じく重要なのが発電や充電の状況である。エンジンはクランクシャフトの回転で発電を行い、それを12Vの直流に変換してバッテリーを充電して、点火や電装品の電源として使っている。バッテリーを交換してもすぐに上がってしまうような時は、発電や充電系にトラブルを抱えている可能性が高い。

画像: ▲電圧計測は“DC”にダイヤルを合わせて+-のバッテリー端子にそれぞれにテスターのリードを当てるだけ。電圧は12.75V。

▲電圧計測は“DC”にダイヤルを合わせて+-のバッテリー端子にそれぞれにテスターのリードを当てるだけ。電圧は12.75V。

画像: ▲そのままエンジン始動して、回転をあげていくとバッテリー電圧は上昇していく。正常に発電充電が行われている。

▲そのままエンジン始動して、回転をあげていくとバッテリー電圧は上昇していく。正常に発電充電が行われている。

画像: ▲14Vの後半を超えて15V以上電圧が高まるようだと、電圧制御不良による過充電状態だ。今回は14V位をめどに制御されていた。

▲14Vの後半を超えて15V以上電圧が高まるようだと、電圧制御不良による過充電状態だ。今回は14V位をめどに制御されていた。

▶電圧だけではバッテリーの寿命はわからない⁉

バッテリーを満充電して端子電圧が12V以上あっても、セルモーターを回すだけの負荷に耐えられず、始動できない場合はバッテリーの寿命である。つまり、電圧だけでバッテリーの消耗具合を判断するのは難しい。

そこでひとつの指針になるのがCCA(コールド・クランキング・アンペア)だ。CCAはバッテリーのエンジン始動能力を示す値で、内部抵抗や電圧とともにバッテリーの劣化具合を判断する基準となる。計測には専用のCCAテスターが必要だ。

画像: CCAテスター 価格:Amazonで3000〜5000円程度

CCAテスター
価格:Amazonで3000〜5000円程度

今回用意したテスターは、CCA=EDCと表されているが数値の意味は同じ。SOC値は充電状況を表しており、容量は97%だ。

しかし、このサイズのバッテリーの目安のCCA(EDC)値「130A(テスター付属の説明書に記載)」に対し、半分ほどの77Aしかない。つまり、電圧が高くても、近いうちに交換が必要と言える状態なのだ。

店主 マルの結びの一言

早めの異変察知で愛車の健康を保つ!

故障の予兆は走行中だけでなく、押し歩き、洗車中、ツーリングの休憩中に愛車を眺めて……など様々な場面で気づくもの。日々、センサーを働かせておきたい。CCAはあくまでバッテリー寿命の例として紹介した。通常は使用年数や距離、セルモーターの勢いが衰えたなどの症状で交換タイミングを決めるのが良いだろう。

画像6: ほぼ工具なしでOK! 自分でできる愛車点検のすすめ2/エンジン・電装系編【新橋モーター商会】

文:丸山淳大/写真:松川 忍/モデル:坂元誉梨

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