まとめ:斎藤ハルコ/写真:井上 演
※神社境内での撮影は、特別な許可を得ています。
※この記事は、月刊『オートバイ』2025年11月号に掲載したものを一部編集して公開しています。
今回のゲストはHRC開発ライダーの中上貴晶さん
今回のゲスト
中上貴晶(なかがみたかあき)さん
今回のバイク:ホンダ「NC750X DCT」

1992年生まれ。千葉県出身。4歳からポケバイに乗り始め、14歳で全日本ロードレース選手権のGP125クラス全戦全勝で最年少チャンピオンに。
2008年、16歳でロードレース世界選手権(MotoGP)125ccにフル参戦を開始。2010年、2011年と国内カテゴリーに参戦した後、2012年からMotoGPのMoto2クラスで6シーズン、最高峰のMotoGPクラスで7シーズンを戦った。現在はHRC開発ライダーを務める。
神社ソムリエ
佐々木優太
愛車:Harley-Davidson XL1200NS

参拝した神社は1万5000社以上、受けた御朱印は4400を超える。ラジオパーソナリティーやテレビMCとして活躍し、神社にまつわる執筆や講演もしています。愛車はハーレーダビッドソン・XL1200NS。2026年カレンダー「幸せ結ぶ美しき風景 佐々木優太の開運神社」好評発売中。

中上さん直々にMotoGPでのスタートポジションの前傾姿勢をレクチャーしてもらう図。想像を超える伏せっぷり&肘の開き具合に驚くと共に、擬似レーサー気分が盛り上がり、僕の口から思わず出てきた言葉は「まかせろや~!」。…何を?

中上貴晶さんの目標:
その1. HRC開発ライダーとしてホンダを強くし、優勝できるバイクを作り上げたい!
その2. バイクの楽しさを多くの人に知っていただき、安全に楽しく走行できることを伝えていきたい
その3. 次世代の子供たちが目標や夢を持てる手助けがしたい!
中上貴晶さんのお悩み:
その1. わんこ(犬)が病院通いが必須の病気なので、元気なまま長生きして欲しい
その2. 身体が硬いので柔軟性を改善したい…
公道でバイクに乗る姿は激レアショットです!?
僕、佐々木優太が、全国の神社を参拝して得た知識や経験を活かした“神社ソムリエ”として、ゲストの人柄や願い、目標に合わせた神社へとご案内するこの連載。今回のゲストは、HRC開発ライダーの中上貴晶さんです!
4歳でポケバイに乗り始め、12歳でロードレースデビューを果たした中上さんは、2007年、15歳にしてロードレース世界選手権(モトGP)125ccクラス最終戦にスポット参戦したのを皮切りに、世界最高峰レースへの挑戦をスタートしました。
20歳から6シーズンを戦ったモト2クラスでは、2勝を含む14回の表彰台を獲得。2018年にモトGPクラス参戦を開始してからは、最高峰クラスに挑む唯一の日本人ライダーとして7シーズンを戦いました。
2024シーズンを最後にモトGPへのフル参戦を終了し、今年からホンダのテストライダーとしての活動をスタートさせた中上さんですが、マシン開発のためのテストに加えて、モトGPへのスポット参戦&負傷ライダーの代役参戦が続き、じつはレギュラーライダー時代よりも多忙なスケジュールが続いているとか。
そのため、2019年に取得した大型二輪免許を活かす時間もなかなか取れないままで、なんと今回の開運ツーリング取材が、中上さんの公道走行デビューを兼ねることになったのでした。
\中上貴晶さん/
Fashion Chech !


ウエアは全身「IXON」!
2021年からフランス発のライディングギアブランド「IXON(イクソン)」のレーシングスーツを着用している中上さん。アジアフィットサイズを展開しているIXONの日本とアジアのブランドアンバサダーを努めており、この日も全身をIXONウエアでコーディネイトしていました。

ヘルメットもこだわりの「和柄」!
水引の結び方の中でも特に縁起の良い結び方として知られる「梅結び」をモチーフにしている、中上さんオリジナルグラフィックのヘルメット。

二人の共通点は時計!?
中上さんの愛用時計は、僕が昔から大好きで憧れ続けてきた(そして40歳記念についに購入できた!)「ブライトリング」。今回はライダーとしてのお話が聞けただけでなく、念願のブライトリング談義もできて大満足でした!

二人の共通点は時計!?
中上さんの愛用時計は、僕が昔から大好きで憧れ続けてきた(そして40歳記念についに購入できた!)「ブライトリング」。今回はライダーとしてのお話が聞けただけでなく、念願のブライトリング談義もできて大満足でした!
ツーリングの目的地は東京都の青山熊野神社

青山熊野神社
あおやまくまのじんじゃ
東京都渋谷区神宮前2-2-22

青山熊野神社
あおやまくまのじんじゃ
東京都渋谷区神宮前2-2-22

青山熊野神社
あおやまくまのじんじゃ
東京都渋谷区神宮前2-2-22
都会にたたずむオアシス神社は青山の総鎮守
日本有数の観光エリアである表参道のお隣、青山キラー商店街の一角に佇む神社。紀州藩初代藩主・徳川頼宣卿の邸内(現在の赤坂御所)に奉斎された御宮が、地域町民の願いによって、正保元年(1644年)に現在地に移遷された青山地域の総鎮守です。
江戸時代の名所案内書「江戸名所図会」にも掲載されており、壮麗な朱色の社殿と、壮大な祭礼で知られています。現在も毎年9月最終金土日に例大祭が催されており、その奉納踊りは「東京で一番遅い盆踊り」として有名です。
\ 中上貴晶さんだから /
おすすめの3つの理由

1.“導きの神”である八咫烏と縁の深い神社→新しい挑戦に良き導きがあることを祈願
2.神社の氏子地域には南青山2丁目が含まれる→ホンダ青山本社の土地をお守りしている神社
3.珍しいペット愛護御守を頒布している神社→大切な愛犬の健康と長寿への御神徳を期待!
大物ゲストにピッタリの神社は驚くほど近距離にありました
中上さんの人生初ツーリングも兼ねてご案内した神社は、東京都心部にある神社とは思えないほど、豊かな緑とおだやかな空気に包まれた青山熊野神社です。出発地である新橋の編集部から、バイクで15分もかからない近場の神社なので、実は「こんなに近いとツーリングと言えないなぁ……」と少々心配になったほど。
ですが、走る楽しみは参拝後の移動時間まで取っておくことにしてでも、中上さんをお連れしたい理由がありました。

というのも、熊野神社は“導きの神”とされる八咫烏(やたがらす)と縁の深い神社。今年からHRC開発ライダーという新たな活動をスタートし、ホンダのマシンを強くして、バイクの魅力を広めたい、その楽しさを次世代にもつなげたい、という目標を持つ中上さんに、良き導きの御神徳を期待できます。
また、神社にはそれぞれ「氏子地域」という担当エリアがあるのですが、青山熊野神社の氏子地域にはホンダ本社の所在地となる南青山二丁目が含まれていて、開発ライダーとしての契約先をお守りしている神社と言えます。(現在、本社が移転中であることは一旦置いておきます)。
さらには、境内への動物の立ち入りを禁止する神社が多い中、珍しい「ペット愛護御守」を頒布しており、現在の中上さんの新たな挑戦・仕事先・愛犬、そのすべてにピッタリの神社だったのでした。

人生初のツーリングは……走行わずか15分!?
東京・新橋の編集部から青山熊野神社まで約5km。さすがにこれだけでは短すぎるので、中上さんに人生初ツーリングをもっと満喫していただくため、参拝後はご飯を食べに約1時間のプチツーリングを楽しみましたのでご安心ください。(笑)

境内社にも敬意を払う中上さん
普段からよく神社に参拝に上がるという中上さんは、開運ツーリングへの出演をとても楽しみにしてくださっていたとか。参拝での作法や神社の由来などの説明も熱心に聞いてくださるので、神社ソムリエとして感激&嬉しかったです。

境内社にも敬意を払う中上さん
普段からよく神社に参拝に上がるという中上さんは、開運ツーリングへの出演をとても楽しみにしてくださっていたとか。参拝での作法や神社の由来などの説明も熱心に聞いてくださるので、神社ソムリエとして感激&嬉しかったです。
★参拝ではココに注目!
1.ペットの健康を願う「ペット愛護御守」


全国的にもペットのお守りはあまり多くないのですが、青山熊野神社では「ペット愛護御守」を頒布しています。授与所には熊野神社に縁の深い“導きの神”「八咫烏(やたがらす)」の御守やおみくじも。
八咫烏は日本サッカー協会のシンボルマークに採用されているため、サッカー御守も頒布しています。


2.神輿

神職の方のご厚意で、特別に神輿庫を見せていただきました。毎年9月の例大祭では青山通りや表参道などで、神様の御霊を奉安した大みこしを氏子が担いで練り歩く神事「渡御(とぎょ)」が行われます。
地域の信仰を集める青山の総鎮守神社だけに、庫内の神輿製作奉納者芳名板には「本田技研工業」の名を発見!



青山熊野神社の御朱印

紀州徳川家に由来のある青山熊野神社の御朱印には、紀州徳川家の三つ葉葵紋が。月替りの御朱印には、さらに八咫烏の印と、ひと月ごとに変わる季節のモチーフ印が入っています。例大祭やお正月に限定頒布する特別御朱印も人気です。

