文:太田安治、オートバイ編集部/写真:赤松 孝、松川 忍、南 孝幸/協力:Bikers Station、H&L PLANNING
▶▶▶写真はこちら|ホンダ「NSR250R」(MC28)シリーズ・カタログ(25枚)
ホンダ「NSR250R」シリーズのカタログ(1993年-1996年)
▶1993年 ホンダ「NSR250R」「NSR250R SE」カタログ


電子カードキーと乾式クラッチを搭載
「この〇〇が、NSR」の〇〇にパフォーマンス/知能の高さ/高バランス/ハイグレードな装備という語を当てはめつつ各部を紹介した1993年モデルのカタログ。
スタンダードモデルは「ロスホワイト×スパークリングレッド」のみの設定となり、SEで青は「ロスホワイト×リアルブルー」で、赤はスタンダードモデルと同カラー。フロントウィンカー後方の“SE”ロゴの有無で識別するしか無かった。
1996年2月のSE塗色変更時に標準機種が終了したため、MC28で湿式クラッチを装備するのは、この年のスタンダードモデルが最後となった。

ロスホワイト×スパークリングレッド(スタンダード)

ロスホワイト×リアルブルー(SE)

ロスホワイト×スパークリングレッド(SE)
▶1993年 ホンダ「NSR250R SP」カタログ

栄光のロスマンズカラーを採用した限定モデル
1993年12月発売の「ロスホワイト×リアルブルー」のSPモデルは1500台限定で登場。前後ホイールは1988年のMC18のSPモデル登場時のゴールドではなく、1993年のMC21のSPモデルと同じホワイト仕上げとなっていた。
SPはマグネシウムホイールや乾式クラッチ、減衰力可変の前後ショック(“ニューカートリッジフォーク”と呼んだフロントフォークは伸び側のみ)などを備え、MC28ではミシュランTX-11B/TX-23Bタイヤを履いた。フロントフォークのトップキャップ部に付く伸び側減衰力の調整部は、工具なしで指で回せる小さなダイヤルに置き換えられた。

ロスホワイト×リアルブルー
▶1995年 ホンダ「NSR250R SP」カタログ


限定1500台のSP仕様はマグネシウムホイールを装着
1995年1月に発売されたSPモデルに採用された「スパークリングレッド」は、1994年のFIMロードレース世界選手権GP1クラスでの、メーカー&ライダーチャンピオンを獲得したHRCワークスマシン「NSR500」のカラーリングをダイレクトに受け継ぐチャンピオンカラーで1500台限定で登場。
カタログにはミック・ドゥーハン、NSR500も登場した。(当時販売価格/税抜:80万円)

スパークリングレッド
▶1996年 ホンダ「NSR250R SP」カタログ

最終型のSP仕様に許された伝説のレプソルカラー
最後となったNSR250R SPは1996年1月に登場。カタログは新たにレプソルをスポンサーとし、メーカー&ライダーチャンピオンを獲得したHRCワークスマシン「NSR500」のカラーリング「ヘレスブルーメタリック×ロスホワイト」をダイレクトに受け継ぐチャンピオンカラーで1000台限定で登場。(当時販売価格/税抜:80万円)

ヘレスブルーメタリック×ロスホワイト
▶1996年 ホンダ「NSR250R SE」カタログ

ロスホワイト×スパークリングレッド

ロスホワイト×ウラヌスバイオレット
STDとSP仕様の中間モデルとして人気だったSE仕様
この頃にはレーサーレプリカブームが終焉を迎え、STDモデルは1993年モデルを最後とし、台数限定のSPモデルは早々になくなり、1996年1月に最終型となるSEが登場した。
この時登場したカラーは「ロスホワイト×スパークリングレッド」と「ロスホワイト×ウラヌスバイオレット」。1996年の登場から、最後のNSR250Rとして1999年まで販売が続けられていた。
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:赤松 孝、松川 忍、南 孝幸/協力:Bikers Station、H&L PLANNING