ホンダを代表するオートバイの1台、当時登場したレーサーレプリカの中でも代表格としても挙げられるホンダ NSR250R。その性能は他を凌駕するものがあり、当時はもちろん、今もなお多くのファンを持つ。この記事では、1990年に登場した限定カラーの「NSR250R SP」を解説するほか、当時の製品カタログも掲載する。
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:赤松 孝、松川 忍、南 孝幸/協力:Bikers Station、H&L PLANNING
▶▶▶写真はこちら|ホンダ「NSR250R SP」(MC21)(13枚)
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:赤松 孝、松川 忍、南 孝幸/協力:Bikers Station、H&L PLANNING
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ホンダ「NSR250R SP」(MC21・1990年)特徴

Honda
NSR250R SP(MC21)
1990年
総排気量:249.6cc
エンジン形式:水冷2スト・クランクケースリードバルブV型2気筒
総排気量 249㏄
シート高:770mm
車両重量:152kg
販売当時価格:71万9000円
プロダクションレースでの成績がセールスに直結した時代
1980年代から1990年代にかけてのレーサーレプリカブームをけん引したのは、当時の熱狂的なロードレース人気だった。
中でも2スト250cc、4スト400ccの市販車をベースに、改造が大幅に制限されたマシンで争われるプロダクションレースは、ベースマシンのポテンシャルがリザルトに直結するクラスで、その成績がオートバイの売り上げに影響を及ぼし、メーカーとしても無視できないクラスとなる。

しかし、改造が厳しく制限されているだけにメーカーとして手を加えることはできない。そんな状況の中で生まれたのが、あらかじめレース向けの装備を搭載した、いわゆるSP仕様だった。
ホンダ「NSR250R SP」(MC21・1990年)各部装備・ディテール解説

フリクションロスが少なく、ダイレクトな断続フィーリングを特徴とする乾式クラッチもSP仕様ならではの装慨。

伸び側の減衰力調整機構が採用されたSPのフロントフォーク。ブレーキはキャリパー形式、ディスク径などに変更はない

1988年に登場したSPモデルに量産車初採用となったマグテックホイール。ノーマルに比べて前後で約1.5kgも軽量化された。
ホンダ「NSR250R SP」(MC21・1990年)主なスペック・販売当時価格
全長×全幅×全高 | 1975×655×1060mm |
ホイールベース | 1340mm |
最低地上高 | 135mm |
シート高 | 770mm |
車両重量 | 152kg |
エンジン形式 | 水冷2ストローク・クランクケースリードバルブ90度V型2気筒 |
総排気量 | 249cc |
ボア×ストローク | 54.0×54.5mm |
圧縮比 | 7.4 |
最高出力 | 45PS/9500rpm |
最大トルク | 3.7kgf・m/8500rpm |
キャスター角 | 23°15′ |
トレール量 | 87mm |
燃料タンク容量 | 16L |
変速機形式 | 6速リターン |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
タイヤサイズ(前・後) | 110/70R17・150/60R17 |
乗車定員 | 2名 |
販売当時価格(1990年) | 71万9000円 |