文:太田安治、オートバイ編集部
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ライバル車紹介/ヤマハ「TZR250」「TZR250R」
▶1988年 TZR250(初代・最終型)

スリーブレスメッキシリンダーやデジタルCDI点火、前後ラジアルタイヤなどを採用し、ポテンシャルアップが図られた前方排気TZR250の最終モデル。ストロボデザインのホワイト×レッド、ホワイト×ブルーの2色展開。
ワークスレーサーとは異なる独自進化を果たした2代目
▶1989年 TZR250(2代目)

初期型と同じパラレルツインながら、前方吸気・後方排気とすることで効率を高めた二代目TZR。トラス形状スイングアームやコンピューター制御キャブレター、カセット式ミッション、中空大径アクスルシャフトなど、数々の先進技術が投入された。
▶1990年 TZR250(2代目)

倒立フォークを採用した3MA3型にマイナーチェンジ。エンジンやライディングポジションまで幅広く見直しを受けた。カラーリングはライトシアンソリッド1(上写真)、シルキーホワイト×パッションレッド、フェザーブラックの3色が用意された。
SPやRSなどのバリエーションモデルも登場した3代目(1991-1994)
▶1991年2月 TZR250R SP

スタンダードモデルに先駆けて、レース対応モデルのSPを500台限定で先行発売。シリンダー、ヘッド、ピストンを専用設計とし、電子制御TMキャブレターも36mmに拡大。前後サスペンションも専用ユニットが与えられた。
▶1992年 TZR250RS

1000台限定で発売された黄色ゼッケンが特徴的なTZR250RSは、45PSを発揮する249ccのV型2気筒2ストエンジンを搭載。乾式クラッチや乾燥重量126kgの軽量ボディによって鋭い加速と優れたコーナリング性能を実現した。
▶1992年 TZR250R

SPに続き、スタンダードモデルも1992年型にマイナーチェンジ。TM28SSキャブのセッティングや点火マッピングの見直し、リアショックへのXリング採用、スイングアームの剛性アップなど、細かな熟成が進められた。
▶1992年 TZR250R SP

1993年からのレースレギュレーションに合わせてキャブレターを32mmに小径化。シリンダーはTZと同一パーツとなり、YPVSもフラットタイプに変更された。スイングアームピボットにベアリングを組み込み、500台限定で販売。
▶1993年 TZR250RS

乾式クラッチに加え、フルアジャスタブルタイプの前後サスペンションとカウリングのクイックファスナーを採用。SPと同様にスイングアームピボットへベアリングを装着し、大幅なグレードアップを果たした。
▶1993年 TZR250R

スタンダードモデルの最終型。オイルの無駄な吐出を抑えるデューティ制御オイルポンプを採用。キャブセッティングやポートタイミングも見直された。この1993年型から自主規制によりSP、RSともに最高出力が40PSとなる。
▶1993年 TZR250RS

乾式クラッチとフルアジャスタブル前後サスペンションを備えた公道最強バージョン。1994年モデルではリアショックのバンプラバーを変更し、限界付近での踏ん張り感を向上。SPとの外観上の違いはカウルサイドの文字のみ。
▶1994年1月 TZR250RSP

エアクリーナーとキャブレターのジョイント形状や排気ポートを改良し、頭打ちの少ない伸びやかな高回転域特性を実現。リアショックのバンプストップラバーも変更し、高荷重域で操縦安定性を高めた。500台限定。
▶1994年12月 TZR250SPR

SPとRSを統合したTZR250Rシリーズの最終型。エンジンには新たに補助排気ポートが設けられ、そこにも排気デバイスを装着したトリプルYPVSを採用。キャブレターはΦ43mm相当の逆三角形ボアとなり、フレーム剛性も最適化。
文:太田安治、オートバイ編集部

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