2025年8月22日から24日にかけて、ハンガリーのバラトン・サーキットにてMotoGP第14戦ハンガリーGPが行われた。33年ぶりにカレンダーに戻ってきたハンガリーGP。記念すべきグランプリの舞台は2023年に開場したバラトンパーク・サーキットだ。テクニカルな左回りの新サーキットで速さを見せたのはやはりランキング首位を独走するマルク・マルケス(Ducati Lenovo Team)だった。

マルク・マルケスが今季10勝目!ハンガリーGP初優勝

土曜日以上の晴天で雲ひとつない青空のもと行われた決勝レース。グリッド順はスプリントと変わらないが、ウォームアップ中にディ・ジャナントニオがマシンの異常を感じとりピットに入った。ピットでマシンを乗り換え、ピットレーンからスタートとなった。

気温21度、路面温度41度のドライコンディションのなか、26周の決勝がスタートした。スプリントではスタートで出遅れたベッツェッキが好スタートを切りトップに浮上。切り返しのターン2でマルク・マルケスのフロントとベッツェッキのリアが接触する場面もあり、マルク・マルケスがこの接触で一時4番手に後退してしまった。

画像: マルク・マルケスのイン側から首位の座を狙うベッツェッキ。

マルク・マルケスのイン側から首位の座を狙うベッツェッキ。

オープニングラップではターン12でエネア・バスティアニーニ(テック3)が転倒。マシンとライダーがコースに戻ってきてしまうも幸い多重クラッシュが起こることはなかった。

ベッツェッキがハイペースで逃げるなか、4番手に後退したマルク・マルケが追い上げを見せる。すぐに3番手に上がると2番手のモルビデリに迫る。一方、ランキング2位のアレックス・マルケスが転倒を喫してしまった。

順調に後続との差を拡げるベッツェッキをみたマルク・マルケスは逃さまいとモルビデリ攻略に動く。5周目のターン9でマルク・マルケスが2番手に上がりペースアップ。あっという間にベッツェッキの背後に迫った。その後方ではアコスタもモルビデリを抜き表彰台圏内に入っている。

8周目、マルク・マルケスがベッツェッキに仕掛けていくが、ベッツェッキがトップの座を死守。しかし、11周目のターン1でついにマルク・マルケスがトップに躍り出た。

ここからはマルク・マルケスが独走状態に。一方、抜かれたベッツェッキは序盤のスパートの影響か徐々にペースダウン。レース終盤にはベッツェッキとアコスタの距離が縮まりバトル勃発した。

アコスタはベッツェッキに仕掛けていき、16周目のターン1でついに2番手に浮上。このバトルをよそに4秒もの大差を築いたマルク・マルケスがトップチェッカーを受け今季10勝目を挙げた。

2位にアコスタ、3位にベッツェッキが入り異なる3メーカーのワークスチームが表彰台を分け合う形となった。そして4位に入ったのは16番グリッドスタートのホルヘ・マルティン(Aprilia Racing)。今季は怪我の影響で大きく出遅れたマルティンだが、ディフェンディングチャンピオンとして見事な走りを披露した。小椋は11位でゴールし入賞。5ポイントを持ち帰っている。

日本人ライダーの小椋は、転倒多発のレースを乗り切って11位でフィニッシュを果たし、ポイントを持ち帰った。

次戦が9月5日から7日にかけて行われるカタルーニャGP。第16戦サンマリノGPでのタイトル決定の可能性も出てきており、いよいよマルク・マルケスの7度目の栄冠に向けてのカウントダウンが始まった。

また日本GPもあと1カ月に迫っている。マルク・マルケスが2025年の王者として日本に来るのか、はたまた日本がタイトル決定の地となるのか、9月に入っても目が離せない。

2025 MotoGP 第14戦ハンガリーGP 決勝結果

画像: マルク・マルケスの強さは変わらないが、各メーカーのポテンシャルは縮まりつつある。

マルク・マルケスの強さは変わらないが、各メーカーのポテンシャルは縮まりつつある。

画像: resources.motogp.com
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レポート:河村大志

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