極力CB-F純正に寄せることで整備や修理にも困らない

はっと見れば誰もがきれいなスペンサーカラーのCB750F、そう思う1台。実は同じCB750でもCBX750F由来のエンジンを持つRC42がベース。そう聞けばどんな成り立ちか気になる。

「CB-Fは価格が高くなったし、もう古くなって故障も心配。じゃあ750同士だからCB-Fの外装が載るかなっていうのが元です」と言うのは、この車両製作者、風間さん。ステージ1を主宰し、4輪のカスタムも手がけている。このRC42は、仲間内でのそんな話から作業がスタートした。

CB-Fの外装を揃えて、まず燃料タンクを載せて全体の位置決めをする。

画像1: 極力CB-F純正に寄せることで整備や修理にも困らない

「タンクそのものを加工するのはいろいろと難しいですから、RC42フレーム側でマウント部、マウントブッシュの位置を決めて、CB750Fタンクが載るように加工しました。タンクの次はサイドカバー、そしてシートと進めていきました。元々RC42側にあったグロメット(サイドカバーなどにある取り付けボスを差すラバーパーツ)は再利用して、シートもCB-F純正が付くように内部の高さを合わせ、CB-Fではシートは両横からボルトで留めるのでそのネジ止め部をフレーム側に作って載るように合わせました。
全体のバランスを見ながら進めて、テールカウルはちょっと分かりにくかったので、CB-Fの写真を見ながら位置合わせしてテールライト等も無理のない形で付いています」

直線的でスマートなCB-Fの外装を、どちらかと言えば丸みを帯びた造型のRC42に違和感なくマウントするのは難しそうだが、このようにきちんと、バランス良く付いている。しかも、RC42側に元々あったマウント用パーツを生かしながらなのだ。

画像2: 極力CB-F純正に寄せることで整備や修理にも困らない

「元々のステーなども切って捨てるのでなくて、うまく使えるようにして使いました。それでこの車両はCB-F純正と同じように外装が脱着できますが、それは、ツーリング先などどこかで何かあってもすぐ対応できるようにです。
純正と同じように付け外しできれば誰でも修理や整備ができますし、外装が割れたりとか壊れたりしても特別なことなしに交換できます。カスタムカーを手がける時にも同じように配慮しているんです」

何とも頼もしい配慮。なお車両自体は友人の風間さん(同姓)のもので、外装以外のパートもステージ1の風間さんにお任せでカスタム化したという。趣味で作ったんですけどとはいうが、この仕上がりと発想は上々。参考にしてみたい。

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画像1: Detailed Description 詳細説明

燃料タンクやサイドカバー、シートにシートカウルといった外装はすべてCB750F純正でこれらは無加工、CB-F純正同様に着脱できるようにRC42の車体側を加工している。CB-Fそのままの燃料タンクは、この下にあるRC42のフレーム側のマウントをうまくCB-Fに合わせている。

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シートもCB750F純正。リヤショック上に見えるボルトがシートを留めるボルトで、これはCB-F純正の留め方(位置はCB-Fではリヤショック前で、この車両では取り付け金具を逆向きにして合わせている)だ。

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シートから後ろは全体のルックスバランスが取れるように調整して位置決めした。

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シートの内側=シートレール部。後ろ(写真右側)の四角い橋渡しパーツ部にシート裏の丸ゴムが載るが、この高さを調整してCB-Fシートがきれいに付くようにした。サイドのボルト留め部もRC42フレーム側に溶接で作り、フロント側も調整している。

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エンジンや車体はCB750F(RC04)でなくCB750(RC42)。空冷DOHC4バルブ直4エンジンはCB750Fでなくその後継であるCBX750F由来だが、'90~'00年代の空冷CBはこのRC42が継いできたからCB750F外装がよく似合うのも無理はない。モリワキのエンジンスライダーも装着した。

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Φ41mmフロントフォークはRC42純正でフロントブレーキはブレンボ・アキシャル4Pキャリパーを使い、ホースもアクティブ・ACパフォーマンスラインとしている。フロントマスターもこの後ニッシンの新しいものに変わるが、これもどこでも修理・整備しやすいようにという配慮で選択したものだ。

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リヤブレーキもライン以外はRC42純正。マフラーはスペンサーカラーに似合うメガホンタイプを使う。

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角型スチールスイングアーム+2本ショック(ここではオーリンズHO141ショックに換装)の前後サスは純正ベースで3.50-17/4.00-17サイズの6本スポークホイールもRC42の純正。ステップはモリワキ製だ。

取材協力:STAGE-1

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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