世界中で高い評価を得ている日本の4大メーカーは各国でさまざまなモデルを展開していますが、中には日本ではなかなかお目にかかれない珍しいモデルも数多く存在します。ということで、毎週火曜日に“知る人ぞ知る”激レアモデルを紹介するこの連載企画。7回目は北米を中心に根強く支持されている、カワサキのKLR650アドベンチャーのご紹介! 日本にもあったらいいのになー。
まとめ:松本正雅

カワサキ「KLR650アドベンチャー」の概要

サイドケース、フォグランプ付きのヘビーデューティー仕様

画像: KAWASAKI KLR650 ADVENTURE ABS 販売国:アメリカ、カナダ、フィリピン等 総排気量:652cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒 シート高:870mm 車両重量:221kg 現地価格:8099USドル ※約119万8857円

KAWASAKI
KLR650 ADVENTURE ABS
販売国:アメリカ、カナダ、フィリピン等

総排気量:652cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒
シート高:870mm
車両重量:221kg

現地価格:8099USドル
※約119万8857円

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日本メーカーのレア車両をご紹介するこの連載も7回目。「あのメーカーは出てこないの?」という声もいただいていたこともあり、今回はカワサキ車をお届けします。

実はカワサキの海外での車種展開は、近年はグローバルモデルを軸とした構成の“少数精鋭”展開が中心で、どの国の公式ホームページを見ても、ラインアップに上がっているのはニンジャ、Z、ヴェルシス、W…といった、日本でもおなじみのシリーズが核になっていて、地域に特化した一風変わったモデル、というのはあまりラインアップに残っていません。

そんな中、長年日本ではその名前を聞いていない機種がありました…。その名はKLR。

画像: KAWASAKI KLR250(1985)

KAWASAKI
KLR250(1985)

そもそもKLRというシリーズは1984年に登場した海外向けのKLR600から始まりました。日本国内では1985年登場のKLR250が最初のモデルで、これを覚えている方も多いのではないでしょうか。

当時カワサキには、本格的にオフロードを楽しむ生粋の4ストロークトレール車としてKLXシリーズがありまして「2ストのKDX、4ストのKLX」として、ファンの人気を二分する存在でした。対してこのKLRは水冷の4ストシングルを積む少しマイルドなキャラクターのモデルで、オフもしっかり走れるけれど、そのまま旅に出ても楽しいモデル、という味付けでした。

やがてKLRシリーズは国内から姿を消し、トップモデルのKLR650が1987年に海外向けとして登場。森林資源が豊富で国土が広く、未舗装路を縦断しながらロングツーリングを楽しむライダーも多い北米市場を中心に根強い人気を博し、ロングセラーとなっていったのです。

そんなKLR650ですが、2021年、実に13年ぶりというフルモデルチェンジを受けて現行型が登場します。今回ご紹介する「アドベンチャー」はそのKLR650シリーズの最上級モデルです。

大きなアッパーカウルとタンクが印象的ですが、スタイリングは古風…と言っては失礼ですが、トレール車の“王道”とも言うべきオーソドックスなもの。タンク容量は23リットルという大容量で、ガソリンスタンドのないアメリカの片田舎でも給油に困らないだけの航続距離を確保しています。

最上級グレードの「アドベンチャー」には、標準装備として大型のLEDフォグランプとフレームスライダー、左右のパニアケースを備えています。スクリーンは高さ調整可能ですが、ビスを外して調整する固定式です。

画像: サイドケース、フォグランプ付きのヘビーデューティー仕様

エンジンは水冷の652cc・DOHC4バルブ単気筒。ボア径がなんと100mmという超ビッグシングルです。最高出力は41PSと数字的には控えめに感じますが、5.4kgf・mの最大トルクをわずか4500rpmで発生する力強いエンジンで、豊かなトルクを活かしてオフもグイグイ走破できるユニット。もちろん、ロングツーリングも快適にこなしてくれます。

グレードは3種類、シートの低い「S」もラインアップ!

画像: KAWASAKI KLR650/S

KAWASAKI
KLR650/S

デビュー当初のKLR650はスタンダード、トップケースを付けた「トラベル」、そして「アドベンチャー」の3グレードでしたが、現在「トラベル」は消滅し、代わりに「S」をラインアップしています。

これはもともと870mmもあるシート高を、ローダウンシートとサス変更でなんと55mm(!)も下げて815mmとしたウルトラローダウン仕様。アメリカ人はシート高なんて気にしないと思ってましたが、やっぱり「足つき性」って世界共通の重要事項なんですねー。

カワサキ「KLR650アドベンチャー」のカラー・人気投票

さて、そんなKLR650アドベンチャーですが、最新型は2色のボディカラーをラインアップしています。ひとつはミリタリー感の強いカモベージュ、もうひとつはマットブルー(まあこれも軍用車っぽい雰囲気ですけど…)となっています。

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  • 画像5: 【北米で人気!】カワサキ「KLR650アドベンチャー」はタフで武骨な“本格派”【世界でがんばる!! 日本メーカーの珍車大図鑑 Vol.7】
    サイファーカモベージュメタリックマット
  • 画像6: 【北米で人気!】カワサキ「KLR650アドベンチャー」はタフで武骨な“本格派”【世界でがんばる!! 日本メーカーの珍車大図鑑 Vol.7】
    メタリックマットトワイライトブルー
  • 画像7: 【北米で人気!】カワサキ「KLR650アドベンチャー」はタフで武骨な“本格派”【世界でがんばる!! 日本メーカーの珍車大図鑑 Vol.7】
    サイファーカモベージュメタリックマット
    56
    14
  • 画像8: 【北米で人気!】カワサキ「KLR650アドベンチャー」はタフで武骨な“本格派”【世界でがんばる!! 日本メーカーの珍車大図鑑 Vol.7】
    メタリックマットトワイライトブルー
    44
    11

投票ありがとうございました。

画像: カワサキ「KLR650アドベンチャー」のカラー・人気投票

アドベンチャーはいまや一大人気カテゴリー。それゆえタイプも様々で、オンロードタイヤを履いた純然たるツアラーからビッグオフローダーそのものみたいなモデルまで多種多様です。

そんな中、このKLR650は未舗装路も気にすることなく、自由気ままにガンガン走れて長旅も快適にこなせる、そういう意味では「アドベンチャーらしい」モデル。タイプは違いますが、日本ではヴェルシス1100SEが出たばかりということもあって、国内導入の可能性は高くなさそうですが、コレに乗って一週間北の大地を走り回る…なんてツーリングなら、日本の道でも楽しそうです!

カワサキ「KLR650アドベンチャー」の主なスペック・価格

全長×全幅×全高2280×970×1455mm
ホイールベース1540mm
最低地上高210mm
シート高870mm
車両重量221kg
エンジン形式水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒
総排気量652cc
ボア×ストローク100×83mm
圧縮比9.8
最高出力30kW(41PS)/6000rpm
最大トルク53Nm(5.4kgf・m)/4500rpm
燃料タンク容量23L
変速機形式5速リターン
キャスター角30°
トレール量121mm
ブレーキ形式(前・後)φ300mmシングルディスク・φ240mmシングルディスク
タイヤサイズ(前・後)90/90-21M/C 54S・130/80-17M/C 65S
乗車定員2人
現地価格8099USドル(約119万8857円)

カワサキ「KLR650アドベンチャー」の動画・写真

画像: The All-New 2022 Kawasaki KLR650 | Escape. Explore. Envy. www.youtube.com

The All-New 2022 Kawasaki KLR650 | Escape. Explore. Envy.

www.youtube.com

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