文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/写真:赤松 孝
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ハーレーダビッドソン「X350」インプレ(宮崎敬一郎)

Harley-Davidson
X350
2025年モデル
総排気量:353cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
シート高:777mm
車両重量:195kg
税込価格:69万9800円
トラッカースタイルの洒落たストリートモデル
ハーレーのラインアップの中で唯一、普通自動二輪免許で乗れるモデルがX350。2025年モデルはエンジン、フレームなどの変更はなく、ブルー系の新色を追加したカラー変更のみとなる。
エンジンとフレームはQJ製のものにハーレーが独自の味付けで手を加えたもの。パワーユニットはベネリなどにも使用され、世界中で走っている信頼性の高いシステムだ。
X350はどんな使い方にも対応するオールマイティなスタンダードモデルで、ハンドリングはこのクラスにしてはかなり軽快な方だ。エンジンは低中回転域からパンチ感があり、引っ張ればごく自然に1万1000回転くらいまで伸びていく。

目を見張るようなパワーではないが、とにかく良く粘るのが特徴で、街中では6速のままでも3000回転あたりからノッキングなしでクルマの流れをリードできたりもする。粘り主体の力質だが、このクラスのツインとしては十分以上の力量だ。吹け上がりのフィールは結構ドライで、いにしえの英国製ツインのようなパルスも発するので飽きない。かなりキャラクターの立ったエンジンなのだ。
X350はハーレーブランドが生み出した使いやすいスタンダードモデル。トラックレーサールックもシャレているが、価格は多くの国産ミドルよりも抑えられている。走りだけでなく、ビジュアル面や価格の安さも魅力的なバイクだ。