2015年にヤマハが発売した、ネイキッドスポーツ『MT-09』をベースとしたアドベンチャーバイク『MT-09 トレーサー』。モデルチェンジ・名称変更を経て現在は『トレーサー9』がラインナップしているけれど、中間にあたる2018年モデルの『トレーサー900GT ABS』のインプレはどうだった?
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【試乗インプレ】抜群のスタビリティが光る快速スポーツツアラー!【YAMAHA TRACER900GT ABS】(2018年)

YAMAHA TRACER900GT ABS(2018)

画像: 【試乗インプレ】抜群のスタビリティが光る快速スポーツツアラー!【YAMAHA TRACER900GT ABS】(2018年)

文:宮崎敬一郎/写真南孝幸
※この記事は2018年11月1日にwebオートバイに公開されたものを再構成した記事です。

どこを走っても快適でスポーティな最強旅バイク

トレーサーはMTー09から派生したスポーツツアラー。今回外装を変更し足回りも一新。追加グレードとなる上級仕様の「GT」はメーターをTFTカラー液晶に変更し、クルーズコントロールを追加、足回りもグレードアップしたモデル。

アップライトで幅の広いハンドルが付いているし、サスストロークも少し長いが、ダートを走るために造られたモデルではない。

画像1: どこを走っても快適でスポーティな最強旅バイク

これはヤマハがTDMで先鞭をつけた「アルプスローダー」…イージーなハンドリングと優れた走破性で荒れた舗装路を気楽に走れ、強力なエンジンとシャシーでスポーティな走りまでこなせるという万能モデル。オフまで活動エリアを広げるアドベンチャーではないが、ただのツーリングスポーツとは性格が違う。

今回の試乗車はGT。一応比較のため、MT-09も一緒に持ち込んだ。トレーサーは大型のタンクやスクリーン関係の構造物などで前まわりが重い。これで切り返しの応答が、ほんの僅かだが鈍くなっている。

画像2: どこを走っても快適でスポーティな最強旅バイク

でも、前後サスは減衰の効いたしなやかな動きで、耐衝撃、高荷重の衝撃に対する落ち着きがいい。それに60mm伸びたスイングアームによって、フロントに荷重がより載りやすくなった。大きなハンドルにもかかわらず、しっかりした節度があって安定しているし、前後輪とも格段にスタビリティが良くなっている。

その結果、ドコを走っても快適で、ギャップがあっても平気でフルバンクできて、スロットルを開けられる。

パワードライバビリティ特性と車体のマッチングもいい。09では過度にシャープな応答に感じるDモードの「A」のままで、普通に凸凹した路面のクイックな峠道から街中まで走れる。

画像3: どこを走っても快適でスポーティな最強旅バイク

ヤマハに確認するまで信じられなかったのだが、実はこのトレーサー、エンジンの出力特性からDモードの味付けまで09と全く同じなのだ。

トレーサーGTは非常に魅力的なバイクだ。まずライディングするための操作上の扱いやすさ、そして快適性が非常に優秀。

本格アドベンチャーでないと対応できないような苛酷な鋪装路も走れるし、高い信頼感を感じられる。全てにおいて、非常に高いレベルでまとまっていると思う。

さらに、ほとんどのコースでスタンダードの09よりスポーティな走りを、ずっと高い安心感でこなせる。まさに俊速オールラウンダー。この内容で、びっくりするほどリーズナブルな価格も魅力だ。

文:宮崎敬一郎/写真:南孝幸
webオートバイ公開日:2018年11月1日
※掲載記事は記事公開時点の内容であり、時間の経過などに伴い内容に不備が生じる場合があります。ご了承ください。

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