バイクを入手するには車両メーカーの販売店もしくは中古車店での購入、ネットオークションの活用、友人から譲り受けるなど、様々な方法がある。そんな中でもホンダ・モンキーやハーレーなど、長い歴史と多くのアフターパーツが用意される車種はベースとなる車体がない状態からでも1台のバイクを作り上げることが可能だ。
 
この記事では、何もない所から車体を作り上げることができる代表&ハーレーよりも手軽ということから、ホンダ・モンキーを題材にして、パーツメーカーのGクラフトが立ち上げたプロジェクト「ゼロからモンキー」を紹介する。
レポート:山ノ井敦司
画像: Honda MONKEY OWNER:山口直彦さん

Honda MONKEY
OWNER:山口直彦さん

今回のプロジェクトの発起人はGクラフトの代表である山口氏。モンキー自体は所有していたのだが、「モンキーの魅力はゼロから組み立てることができる」というのを実際に試すことで、販売終了となってしまったモンキーが欲しいという方や、これからカスタムしてみたいという方の参考になればという意味合いも込めてプロジェクトがスタートした。

車両を製作するに至って「何から始めたらいいのか?」「予算は?」「どこで何を買えばいいの?」など様々な問題があるが、今回は山口氏が乗りたい、乗りやすいモンキーを作るということに。その中でも大事なのは「どんなバイクにしたいのか?」ということ。製作途中に「せっかく買ったのに装着できない」「これじゃ車高がおかしくなってしまう」など、遠回りしないようにまずは理想とするバイクのスタイルを思い描いてからスタートすることが、車両製作、カスタム時のポイント。

【今回のコンセプト】
・気持ちよく走れるスタイル
・ホイールは純正の8インチから10インチに
・エンジンは持っていたエンジンを使用

【使いたいパーツ】
・フロントフォークはNSR mini
・リアショックはYSS(330mm)
・ホイールは10インチで、太さはチョイ太なフロント2.75J、リア3.5J

画像1: 何もない所から1台のマシンを作り上げる!! Gクラフト プレゼンツ「ゼロからモンキー」プロジェクトとは?

今回はゼロから作るというコンセプトなので、フレームも純正ではなくGクラフトオリジナルのアルミフレームGC-020 NEROを使用。ビッグバイクで社外フレーム、ましてやアルミフレームを用意するなんて不可能。やっぱりミニバイク、モンキーってすごい!! もちろん純正の新品を用意するのもありだが、今回思い描くマシンは「気持ちよく走れる」がポイントなので、Gクラフトのこだわりが詰まったGC-020を選択。

フレームの特徴としては、純正フレームに比べ、ネック長が30mm長く、ヘッドパイプの位置も30mm上方に設定。ネック長が長い理由は純正同等だと10インチホイールを装着した場合、タイヤとエンジンが干渉してしまうことがあったり、ハンドル位置と着座場所の間隔が狭いため窮屈な感じになってしまわないようにするため。

ヘッドパイプの位置に関してはNSRフォークを使用した時に適正な車体姿勢になるように上方に設計。モンキーの純正フォークと比べると、NSRのフォークは長く、突き出し量を減らすためにも位置を上げてある。その他にもツインショックからモノショックにできたり、エンジンを左側にオフセットして搭載できるなど、カスタムユーザーが多いモンキーならではの設計となっている。

ステムキットはディスク化するに当たり199mmピッチを選択し、フロントフォークにはNSR mini(Gクラフトで取り扱い中)を合わせた。ステム自体は可能な限り肉抜きされ、軽量化はもちろん、見た目にも美しい仕上がりとなっている。純正は折りたたみ可能なハンドルだが、今回は乗りやすさを重視するために、バーハンドルに変更。ハンドルクランプは取り付け時の方向を変えることでクランプ位置を前後に10mm変更可能となっている優れもの。

同社の代表商品でもあるスイングアームには、モンキー125用で先にリリースされていたトリプルスクエアミドルスイングアームを旧モンキー用に開発した新アイテムを取り付け。これまでのトリプルスクエアスイングアームは55mm☓20mmのパイプを使用していたが、今回リリースされたトリプルスクエアミドルスイングアームはパイプサイズを60mm☓25mmとすることで、カスタムされたマシンとの相性はもちろん、足まわりのパーツ内での存在感をより強くアピールする仕上がりに。

チェーン引きも整備性の良い後ろ引きタイプを採用。長さは純正+10cm、+16cm(スタンダード幅、ワイド幅のみ)がラインアップ。コチラのアイテムは受注生産品となっており、納期に約1ヶ月かかるとのことなので、お早めに!! ホイールはモンキーならではの合わせタイプで、サイズはフロント2.75J、リア3.5Jを合わせた。スペーサーはゴージャスな見た目となる12本スポークタイプをチョイス。

今回は車体を構成するメインのパーツのみを細かく紹介しているが、その他にもヘッドライトステー、前後カーボンフェンダー、バックフェンダーステー、前後キャリパーサポート、オイルキャッチタンク、カスタムシート、グラブバー(近日発売予定のリニューアル品)、Gクラフト×YSSハイグレードサスペンション、3Pバックステップタイプ3、スタンドホルダーなどなど、全てGクラフト製。各製品は絶賛発売中(2024年2月現在)となっている。

上記以外のパーツは各種カスタムパーツメーカーからリリースされる製品となっており、キタコ製ヘッドライトケース、CFポッシュ製イグニッションコイル、CDI、ウインカー、アクティブ製のゲイルスピードクラッチマスター、ブレーキホース、キャリパー、リザーブタンクレスキット、ACパフォーマンスラインのブレーキホース、OVER製マフラーなどが使用されている。

今回はエンジンこそすでに所有していたものを搭載したが、上の写真のようにGクラフトではアルミ削り出しのクランクケースをリリースしていたり、本当に何もないところから、社外品だけでモンキーを作り上げることが可能。

これまで様々なバイクを乗り続けてきた方や、バイクの仕組みを知りたい、自分で作業してみたいという方は是非ともゼロからモンキーを作ってみてはいかがだろうか? 「ゼロからはハードルが高いよ〜」という方は手頃な中古車を1台用意してカスタム、アップデートしてみるのもオススメだ。

レポート:山ノ井敦司

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