予測だけど、いちおう根拠はある
期待のニューモデルとして正式発表がなされたGSX-8Rですが、私（北岡）は先日にVストローム800に乗った時、走りながらGSX-8Rの走りについてもイメージが膨らんでいました。
まずもって『Vストローム800』というバイクがリッターキラーの素質を感じさせる完成度だったので、フルカウルスポーツとなる『8R』には否が応にも期待が高まるというものです。
で、なぜこんな妄想インプレをはじめたかと言うと、Vストローム800の仕様にGSX-8Rとの共通点があるから。
まず第一に挙げたいのが、Vストローム800のフロントにSHOWA製のSFF-BP倒立フロントフォークを（こっそり）採用していたことです。
これにより、Vストローム800は『かなり本気のオンロード仕様』といった走りのフィーリング、そして安定感を手に入れていました。
さすがにサスペンションのストローク量はアドベンチャースタイルということもあり、GSX-8Rよりは長いとは思いますが、それにしたって“コシのある乗り心地”だったんです。
そして、発表当時にアナウンスされていた通り、GSX-8RもSFF-BP倒立フロントフォークを採用。
ということはVストローム800よりもストローク量的に“よりオンロード向け”となって、ダイレクトにバイクを動かせることが想像できます。もちろんSFF-BPによる、抜群の前輪の接地感を感じさせたままで。
そしてもうひとつがVストローム800のフレーム。
オンロードを主戦場に定めたVストローム800はエンジン下部にサブフレームを持ちません。※ラフロード想定のVストローム800DEはフレーム強度の向上のためサブフレームが装着されています。
これはネイキッドのGSX-8Sと同じです。
ということは？
GSX-8Rは、Vストローム800に感じた抜群の安定感とスポーティさに、純粋なオンロードスポーツとしての『ダイレクト感』が上乗せされたバイクになっているだろうとが予想できるんです。
Vストローム800の時点で、既にとんでもなくスポーティな走りを披露していたというのに……
ちなみにタイヤですが、Vストローム800はD614Fという専用タイヤを履いていました。それに対して（配布された）国内仕様GSX-8Rの画像を鬼拡大してみたら……
こっちはダンロップのRoad sport 2です。GSX-S1000シリーズとかネイキッドGSX-8Sと同じ銘柄。純正採用されるタイヤとしては、けっこうスポーティなキャラクターです。
ちなみに操作のダイレクト感という部分では！
鍛造セパレートハンドルの採用も効果を発揮してくるはず。
そしてセパハンによる乗車姿勢の変化から、より一層フロントタイヤに手応えを感じられる可能性があります。
しかもですよ？
コンパクトな車体は車両重量にして205kg。Vストローム800が223kgなので、18kgも軽いことになります。
ということは軽さから来る“走りの元気さ”は『GSX-8S』に近いものがあるかもしれません。GSX-8Sったら、なかなかどうして暴れん坊キャラでしたので……
ということで、このあたりを総合してみると……
エンジンの元気さはGSX-8Sと同等
コーナーの安定感はVストローム800に近い
さらにダイレクト感が増している？
前輪の接地感も向上している可能性あり
ということになります。いや無敵かよ。
もちろんバイクというのは『乗ってみるまでわからないもの』です。
ですが、私が“過去に一度もやったことがない”妄想インプレ”なんてものを始めてしまうほどには、GSX-8Rは期待が膨らむバイクだっていうこと！
（下に続きます）
スーパースポーツでは無いにせよ、スズキの大型バイクラインアップにおける『フルカウルスポーツ』としての実力は十分に確保されていると予想されます。
間もなく国内を走り始めるGSX-8R。
これだけは断言できますが、どう間違っても『ミドルクラスのお気軽スポーツ』にはならないでしょう。
その走りに、今から期待が膨らむばかりです！
【文／北岡博樹（モーターマガジン社）】
新型『GSX-8R』と『GSX-S1000GX』に日本仕様が発表！
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