ノーマルもよく知った上で変化も楽しんでいく

20年近く前にバイク用品店の駐輪場で見た、上下黒レザーウエアに身を包んだライダーと、その黒いGS1200SSに魅入られたというオーナー・島田さん。後にリターンライダーとなり、現行車を手に入れて乗ったものの数カ月で手放し、心にあったGS1200SSを入手したという。これはそのGSの、現在の姿だ。入手からはどうしたのだろう。

「生涯の相棒と考えましたから良いメンテナンスをしたいと、GS1200SSに詳しいショップを探しました。そこで飯田レーシングファクトリーさんを見つけたんです。相談してみると、まずメンテナンスについて思った以上の内容の提案をしていただきました。それで実際に車両をお店に持ち込むと、作業の内容も丁寧だったんです。感銘を受けて、行きつけとなりました」

考えていた基本のメンテナンスで十分に良い状態になったこともあって、そのままノーマルで乗り続けるつもりだった島田さん。だが、さらに1年ほど経って車検再入庫した際に、同店のカスタム車両から刺激を受ける。

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「純正にこだわって、オーバーホールと整備で乗っていければいいと考えていました。でもGS1200SSは生産からもう20年以上経つ車両ですから、プラマイゼロでなく、プラスの要素を考えないといけないと思ったんです。飯田さんにしていただいたアドバイスで、カスタムでのアップデートや機能の向上は、レベルの高いメンテナンスになるということを気づかされたんです」

そこから追加作業を依頼し、吸排気や電装の変更、ブレーキまわりの変更と、カスタムを進めていく。経年してしまったパートをリフレッシュし、ひとつ上のレベルに引き上げるという形でのメンテナンス≒カスタム化を行ったと考えていいだろう。

フロントフォークも純正φ43mmをスプリング変更の上セッティングし、トップキャップにプリロード調整用ノブを追加する。さらにアウターチューブにはセラミックコート処理を施すなど、維持性にも配慮した加工が行われる。マフラーへのセラコートなどもそうだ。

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ブラックを基本に使いたいと考えていた使用パーツも、単なる黒で終わらないよう、キャブレターボルトやスイングアームエンドのスタンドフックなどのように細かい部分に赤を入れてアクセントとし、飽きなさも作り出す。

今後はホイール変更など足まわり強化も視野に入れているとのことだが、メンテナンスを軸に考えてきたこの路線なら、今の落ち着いた車両の印象をそのままに、より長く乗れる仕様に仕上がるはずだ。

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マジカルレーシング製スクリーン以外の外装はGS1200SS純正でミラーはマジカルレーシング・レーサーレプリカミラー・タイプ2ヘッド。フロントウインカーはキジマのカタナ用を使う。

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左右マスターはブレンボRCS、ハンドルはRISEセパレート。フォークトップに見える赤いパーツが初期荷重調整を簡単にするハンドノブだ。メーターにはヨシムラ・プログレスメーター2を追加する。

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カラーリングは2002年型GS1200SSのノーマルだが、純正アクセサリーのシートカバーも含めて良好な状態を保つ。純正赤×黒カラーはYOSHIMURAステッカーや赤のキャップボルトフランジカラー等で引き締まって見える。フェンダーレスキットは飯田レーシングファクトリー製だ。

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エンジンはφ79×59mmの1156ccノーマルだが、タペットクリアランスを適正に保つなど、メンテナンスに配慮。カバー類にはセラミックコート処理がされ、耐候性なども高める。オイルキャッチタンクには飯田レーシングファクトリー製を装着する。

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キャブレターはTMR-MJNφ40mmでドレンボルトは赤アルマイト処理を選択してトップキャップと色調を揃える。電装はウオタニSP2だ。

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ステップはアグラスによるアルミ削り出しで、ブラックを選択する。しっかりした踏み応えやそこから来るコントロール性の高さも魅力。リヤマスターシリンダーはゲイルスピードをマウントする。

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フロントフォークは純正φ43mmで、スプリング強化や内部加工を行った。フロントブレーキはブレンボ・アキシャル4Pキャリパー+サンスター・ネオクラシックディスクで、ディスクインナーは車両全体に合わせるようにワンオフでブラック化している。

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排気系は刀鍛冶のワンオフ品で、サイレンサー以外をセラコート処理して耐候性を高めている。ステーもブラック処理され、統一感を持たせる。リヤブレーキはブレンボP2-CR84キャリパーにサンスター・ホールディスクの組み合わせ。

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スタビを追加したアルミスイングアームは飯田レーシングファクトリーワンオフで、チェーンプラーやスタンドフックを赤アルマイトとして視覚的アクセントにも使う。ショックはオーリンズ・ブラックライン。ホイールは純正3.50-17/5.50-17サイズでドライブチェーンはRKの520コンバートキットを使う。

取材協力:飯田レーシングファクトリー

https://iidaracingfactory.jp/

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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