とかくレプリカモデルばかりがクローズアップされがちな1980年代後半だが、時代を超えた名車はこの時代にも数多く登場している。ヤマハから1985年に登場したVMAXもそのひとつ。海外仕様として長く愛され、後に国内市販もされた、魅力あふれる「力の神様」である。

ヤマハ「V-MAX」特徴

画像: YAMAHA V-MAX 1985年 総排気量:1198cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブV型4気筒 シート高:765mm 乾燥重量:262kg

YAMAHA V-MAX
1985年

総排気量:1198cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブV型4気筒
シート高:765mm
乾燥重量:262kg

ライダーを虜にした圧倒的な加速とスタイル

ドラッグレースをイメージした、怒涛の加速をコンセプトにしたモデルとして1985年に誕生したのがヤマハのV-MAX。まだクルーザーモデルが日本では「アメリカン」と呼ばれていた頃、当時最大のマーケットだった北米市場において、パワフルでマッチョなモデルに対する需要が高まったタイミングで投入された、個性あふれるモデルだ。

ベンチャーロイヤルという、ヤマハのフラッグシップクルーザーが搭載していた1198ccのV4エンジンをアレンジして「Vブーストシステム」を搭載。最高出力は驚異の145PSを誇り、その強烈なダッシュ力にライダーは仰天した。まるで巨大なエンジンが単体で走っているかのような、マッスル感に満ちたスタイリングも圧倒的で、ライダーの心を鷲掴みにするには十分。そしてその人気は欧州、日本へと飛び火していくのである。

画像: 北米市場で輝いたマッスルパワー ドラッグレース場を背景にしたV-MAXのカタログが、このバイクのコンセプトを明快に表現している。初期の呼称は「V-MAX」で、リッターバイクの解禁を受けて1990年に登場した国内仕様から、日本での呼称はハイフンが取れた「VMAX1200」となっている(海外はV-MAXのままだった)。最終的に初代V-MAXは2007年まで販売された。

北米市場で輝いたマッスルパワー

ドラッグレース場を背景にしたV-MAXのカタログが、このバイクのコンセプトを明快に表現している。初期の呼称は「V-MAX」で、リッターバイクの解禁を受けて1990年に登場した国内仕様から、日本での呼称はハイフンが取れた「VMAX1200」となっている(海外はV-MAXのままだった)。最終的に初代V-MAXは2007年まで販売された。

ヤマハ「V-MAX」各部装備・ディテール解説

画像: 1198ccのV4・DOHCエンジンはまるで巨大な塊のような存在感。この迫力と145PSという怒涛のパワーが多くのファンを獲得した。

1198ccのV4・DOHCエンジンはまるで巨大な塊のような存在感。この迫力と145PSという怒涛のパワーが多くのファンを獲得した。

画像: V-MAXを象徴するパーツのひとつが、左右に配された大きなエアスクープ。美しくポリッシュされた、工芸品のような仕上がりだ。

V-MAXを象徴するパーツのひとつが、左右に配された大きなエアスクープ。美しくポリッシュされた、工芸品のような仕上がりだ。

画像: 1-2番、3-4番シリンダーのインテークを連通し、6000回転以上になると1シリンダーあたり2キャブレターとなるVブーストシステムを搭載。

1-2番、3-4番シリンダーのインテークを連通し、6000回転以上になると1シリンダーあたり2キャブレターとなるVブーストシステムを搭載。

画像: 初期型から2年間は細身の5本スポークだったが、87年の北米仕様からホイールをディッシュタイプに変更。以降、生産終了までこのデザインとなった。

初期型から2年間は細身の5本スポークだったが、87年の北米仕様からホイールをディッシュタイプに変更。以降、生産終了までこのデザインとなった。

画像: 左右2本出しとなる極太のメガホンマフラーは、グループに楽器製造メーカーを持つヤマハらしい、金管楽器を連想させるデザインだ。

左右2本出しとなる極太のメガホンマフラーは、グループに楽器製造メーカーを持つヤマハらしい、金管楽器を連想させるデザインだ。

画像: 駆動方式はシャフトドライブ。車体後部にあるポリッシュ仕上げのグラブバーは、シートレールをつなぐ補強メンバーも兼ねている。

駆動方式はシャフトドライブ。車体後部にあるポリッシュ仕上げのグラブバーは、シートレールをつなぐ補強メンバーも兼ねている。

画像: ハンドル中央に小径のスピードメーターを設置し、それ以外はダミータンクカバーの先にマウントするユニークなレイアウト。

ハンドル中央に小径のスピードメーターを設置し、それ以外はダミータンクカバーの先にマウントするユニークなレイアウト。

画像: EXHAUST SOUNDS "VMAX" 1990 www.youtube.com

EXHAUST SOUNDS "VMAX" 1990

www.youtube.com

ヤマハ「V-MAX」主なスペック

全長×全幅×全高2300×795×1160mm
ホイールベース1590mm
最低地上高145mm
シート高765mm
乾燥重量262kg
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブV型4気筒
総排気量1198cc
ボア×ストローク76×66mm
圧縮比10.5
最高出力145PS/9000rpm
最大トルク12.4kg-m/7500rpm
燃料供給方式キャブレター
燃料タンク容量15L
変速機形式5速リターン
キャスター角29゜
トレール量119mm
タイヤサイズ(前・後)110/90V18・150/90V15
ブレーキ形式(前・後)Φ310mmダブルディスク・Φ230mmディスク

まとめ:オートバイ編集部

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