開催日:2023年9月10日(日)
開催場所:静岡県浜松市 浜松フルーツパーク時の栖
文・写真:中村浩史
「KATANAミーティング2023」イベントレポート
KATANAはしっかり未来を見つめています
第3回KATANAミーティングの会場となった「はままつフルーツパーク時の栖」に1台、また1台、KATANAが入場してくる。現行モデルの水冷KATANAから、空冷1100/750カタナ、パカタナ、400も250もいるし、油冷エンジンにカタナ外装をハイブリッドしたカスタムバイクや、SV650SやGSX250Rのカタナルックの姿も見える。
もちろん他メーカーモデルの来場もOK、でも今回はKATANAミーティング、申し訳ない、とちょっと離れたパーキングへ誘導されていました。
そこで本誌取材班、この見渡す限りのKATANAを台数カウントしてみました! 続々と途切れなくやってくるKATANA、そろそろ駐車場がいっぱいになってきたな、ってタイミングでカウント開始! もちろん、サッと顔出しして帰ったKATANAもいたので、正確ではないんですが、ほぼ実勢に近い数字だと思います。
水冷KATANA:約180台
250〜1100カタナ:約350台
――という結果になりました。
ほぼダブルスコアですが、水冷KATANAの発売期間は5年、空冷カタナは発売20年も経っていますからね。
昨年に続いて開催されたKATANA乗りたちのお祭りは、KATANA開発スタッフたちのトークショーや、エリーパワーバッテリー、トラス樹脂成型のお話。もちろん、じゃんけん大会もプレゼント大会も、ミーティングでおなじみの集合記念撮影、イベントオリジナルグッズ販売もありました!
トークショーで印象に残ったのは、バッテリーや外装樹脂パーツの「未来」への話。これまで延々と使われ続けてきた鉛バッテリーは、環境への影響が少ない次世代バッテリーへ、そしてABS樹脂は新素材へのシフトを見ながら、ともにSDGsのことを考えながら、オートバイも進化していくんだなぁ、と考えさせられるいい機会でした。
さらにKATANAの開発に携わったスタッフたちのトークショーでは、KATANAの未来についてのお話。
KATANA開発時に考えていた理想の姿、海外でのKATANAの評価、そして国内でのKATANAに寄せられる意見の数々。そこで出てきたのは、スズキはファンたちのために開発を続けて、時代に合ったKATANAを作り続けます、という宣言!
そこでは「あくまで、わたし個人的な話」として開発陣(写真は下参照)の松下さん、野尻さん、滑川さん、大城さんが次世代KATANAで実現したいこと、を発表。
「排気量を上げたいですね。1100カタナ、って呼ばれるように」(滑川)
「精一杯に確保したタンク容量ですが、まだ足りないとおっしゃるユーザーさんも多い。容量アップしたい」(松下)
「まずはしっかり正常進化させなきゃ。タンク容量はもちろん、メーターも、今の液晶でいいのかな? って」(野尻)
最後は野尻さんから「来年は無理かな、でもその後なら」って登場時期までポロリ。いいですねぇ、これがミーティングに参加する醍醐味でしょう。
KATANAとファンのいい関係。スズキはもう、未来を見ています!
今年も来てくれた スズキ鈴木俊宏社長!
会場まで自走でやってきて、イベント終了までいらっしゃった鈴木俊宏社長。帰る参加者のみんなをお見送りまでしてくれました。
天然素材の外装パーツ!
スズキGPマシンのカウリングなどを手がけていたTrasが製作した、亜麻から作られる天然素材を使用した樹脂で外装パーツを成形したKATANA。CO2削減とSDGsを可能にする技術が実用化される時が来るかもしれない。
KATANAファミリーが大集合!
KATANAミーティングということで、空冷カタナをはじめ、3型カタナも250/400も、油冷エンジン搭載カタナもたくさん。GSX-R1000、Bandit1200、GSX250RやSV650にカタナカウルを装着した車両も複数見られました。
カタナを愛してくれるファンのみなさんのために、カタナの開発は続けています (野尻さん)
KATANAの開発を担当した、左から松下広樹さん、野尻哲治さん、滑川恵介さん、大城光さん。次回も内緒のトーク、期待してます!
文・写真:中村浩史