文：太田安治／写真：南 孝幸／モデル：平嶋夏海
XPD「MOTO-1 スニーカー」テスト＆レポート
XPD MOTO-1 SNEAKERS
税込価格：2万6180円
サイズ：23.5cm〜31.0cm
カラー：ブラック×ホワイト、ブルー×グレー×ブラック
販売元： 56デザイン
カジュアルデザインに隠された保護性能とベンチレーション機能
ライディングシューズはプロテクション性能および頑丈さと引き換えにゴツく重くなり、オートバイを降りて歩き回るには不向きな製品が多い。加えて通気性もないので、暑い日は履くことを躊躇してしまう。
XPDの新製品は一見すると一般的なスニーカーのようにカジュアルなデザインだが、つま先とかかと、くるぶしにプロテクターを内蔵したCE規格適合品。シフトペダルが当たる部分はマイクロファイバー（合成皮革）素材で擦れにも強い。
足の甲側と側面には通気性の高いメッシュ素材を採用して蒸れを抑止。これまで数多くのライディングシューズを試してきた経験から言うと、外気温が15℃を下回らない春〜秋まで快適に履けるので、メッシュシューズの使用頻度は通気性のないシューズよりはるかに長い。
フィッティングはシューレースのみで、余った部分や結び目はタンの上端にあるXPDロゴの裏側に収納して車体との引っ掛かりやバタ付きを防ぐ工夫も凝らされている。
重量は510g（25.5cmサイズ片側実測値）で、ミシュラン製のフラットソールと併せて歩き心地は軽快。ストリートユースはもちろん、徒歩での移動距離が意外に多いツーリングまでカバーできる。保護性能は一般スニーカーとは比較にならないほど高いから、初めてライディングシューズを買う人にもお勧めだ。
ライディングシューズとしては履き口が細く、裾幅の小さいパンツでも干渉しない。フラットソールで足を乗せる位置の自由度も高い。デニムやチノパンとのマッチングがいい。歩き心地も快適だ。
サイド部分はやや粗めのメッシュ素材。息を吹きかけるだけで通気性の高さが実感できる。
フラットなソールはタイヤメーカーのミシュラン製だけに、ムッシュ・ビバンダム（ミシュランマン）のマークが入っている。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
安全性と快適性を損なうことなくカジュアルなデザインにまとめているあたりは、さすがにイタリアンブランド。同じデザインで防風保温素材を使い、真冬の寒さに対応した「ウインターバージョン」も欲しい。
文：太田安治／写真：南 孝幸／モデル：平嶋夏海
