文：太田安治／写真：盛長幸夫／モデル：平嶋夏海
カブト「ジオシス」テスト＆レポート
KABUTO GEOSYS
税込価格：4万7300円
サイズ： XS、S、M、L、XL
カラー： パールホワイト、ブラックメタリック、フラットブラック
販売元： オージーケーカブト
左右視界も広く、空力性能の高さに感心！
フルフェイスヘルメットにバイザーを組み合わせた「オフロードフルフェイス」は、アドベンチャーモデル人気に伴って世界的にユーザーを増やし続けている。カブトの『ジオシス』は、オフロード走行での機能性とオンロードツーリングでの快適さを両立させた話題の新製品だ。
帽体は生産コストが抑えられる熱可塑性樹脂ではなく、軽くて強靱に仕上げられるグラスファイバーメインの複合素材を採用。被った感覚はロード用フルフェイスと変わらないが、チーク（頬）パッドのホールド感が若干きつめで、頭を大きく振ってもブレにくい。
このあたりは動きの激しいオフロード走行を考慮しているのだろう。角度を5段階に可変できるバイザーを一番上にセットすれば顎を引き気味にしても視界を邪魔することがなく、左右方向の視界は文句なしに広い。
何より感心したのは空力性能の高さ。日差しを遮る大きめのバイザーが付いているにも関わらず、エアダクト形状を入念に作り込んであるため、高速道路の時速120km制限速度区間でも走行風の影響はほとんど受けず、風切り音もごく小さい。カブト独自のシェル一体型ウエイクスタビライザーの効果でヘルメット全体のリフトと左右へのブレが抑えられているから、高速道路を使ったツーリングも快適。小型のオフ車から大型アドベンチャーバイクまでにマッチする仕上がりだ。
整流効果によって走行中のリフトと左右へのブレを抑えるウエイクスタビライザーを帽体後部に採用。立体感のある造形になっている。
オフロード車、アドベンチャーモデルに似合うデザイン。Ｍサイズの実測重量は1660gで、同ジャンルの製品としては標準的な重さ。バイザーは日差しや全走車のから飛んでくる泥石を避けつつ、走行風圧を逃がすデザイン。口元のベンチレーターは強烈に効く。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
この完成度で4万円台という価格は超お買い得。現状はソリッドカラーのみなので、多彩なグラフィックモデルも用意して欲しい。インナーサンシェード付きも欲しいけど、重くなっちゃうからなあ…。
文：太田安治／写真：盛長幸夫、井上 演／モデル：平嶋夏海
