2023年4月2日、MotoGP第3戦がアメリカのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われた。高低差の大きいCCOTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)で行われた第3戦は、共に今季1勝ずつ挙げているトニー・アルボリーノ(Elf Marc VDS Racing Team)とペドロ・アコスタ(Red Bull KTM Ajo)の一騎打ちとなり、アコスタが今季2勝目を挙げた。

C.ヴィエッティが今季初のポールポジションを獲得!

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決勝日前日に行われた予選では、セレスティーノ・ヴィエッティ(Fantic Racing)が今季初のポールポジションを獲得した。

前戦に引き続き、負傷欠場中の野左根航汰(Correos Prepago Yamaha VR46 MasterCamp)の代役として南本宗一郎が参戦。Q1から出走も、初走行となるCOTA、まだ乗り慣れていないMoto2マシンでの走りということもありQ1を15位で終えている。

前戦アルゼンチンGPには予選に参加し、決勝は欠場した小椋藍(IDEMITSU Honda Team Asia)はQ2からの出走。昨年は2位表彰台を獲得しているサーキットだが、今回はQ2を17位という結果に終わった。

ポールポジションが決まるQ2で速さをみせたのは、ヴィエッティだった。開幕2戦で上位に上がってこれなかったビエッティが今季初のポールポジションを獲得。2番手に開幕戦のウィナーであるアコスタ、3番手には予選で速さを見せているフィリップ・サラック(QJMOTOR Gresini Moto2)が続いた。

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今季勝利を分け合っている2人が激突!接戦を制したP.アコスタが今季2勝目

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決勝日は晴天に恵まれ、完全なドライコンディションの中、決勝は16周で行われた。

予選2番手のアコスタがスタートを決めトップに浮上。一方ポールポジションからスタートしたビエッティはスタートに失敗し、8番手まで大きく後退してしまう。

先頭のアコスタは快調に飛ばすが、3周目のバックストレートエンドのブレーキングでミスし、直後につけていたアロンソ・ロペス(Beta Tools SpeedUp)がトップに立つ。

トップ争いはロペス、アルボリーノ、そしてブレーキングミスを犯したアコスタが加わり三つ巴の展開に。しかし、ロペスはアルボリーノに首位の座を明け渡すと、アコスタにも抜かれ2台から離されていく。0.1秒差の緊迫した距離感を保ちながら、3位以下に大差をつけ一騎討ちとなったアルボリーノとアコスタは順位を入れ替えることなく、接近した状態で周回を重ねていく。

そして残り3周となったところで、アルボリーノがワイドに膨らんだところをアコスタが見逃さずトップに浮上。しかしターン12ではアコスタがミスを犯し順位は元通りに。

テールトゥノーズの状態でラストラップに入った2台。アコスタはバックストレートでスリップストリームを利用してついにアルボリーノを攻略。残りコーナーでアルボリーノの猛追を抑え切ったアコスタが今季2勝目を挙げた。

アルボリーノは惜しくも2位。そして接戦を潜り抜けたボー・ベンドスナイデル(Pertamina Mandalika SAG Team)が3位に入り、自身初となる表彰台獲得となった。

小椋は今季初レースを15位でフィニッシュし貴重なポイントを獲得。南本は23位でフィニッシュし、大きなミスを犯すことなく、連続で完走を果たしている。

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2023 Moto2 第3戦 決勝結果

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第4戦は舞台はスペインのヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエト

今季のMoto2クラスはアコスタ2勝、アルボリーノ1勝と2人による激しいバトルが繰り広げられている。今回のアメリカでも優勝を賭けて争った2人だが、次戦の舞台はアコスタの母国であるスペイン。そしてスペインの中でも特に人気があり、熱狂的な観客が集うヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトだ。

母国スペインでなんとしても優勝が欲しいアコスタだが、Moto2初年度はヘレスで成績を残すことができなかった。一方、ライバルであるアルボリーノは昨年のヘレスで3位表彰台を獲得している。この2人のバトルには目が離せないが、悲願の優勝を狙うアロン・カネット(Pons Wegow Los40)、ロペスにジェレミー・アルコバ(QJMOTOR Gresini Moto2)といった実力のあるライダーにとってもヘレスは母国グランプリである。

優勝に並々ならぬ執念で挑むスペイン人ライダーを相手に、ランキング2位と好調のアルボリーノがどう迎え撃つのかに注目だ。

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そしてヘレスといえば、昨年小椋がGP初優勝を挙げた地でもある。新たな日本人ウィナー誕生にテレビの前でガッツポーズをしたファンの方も多いのではないだろうか。

日本人にとっては悲しい事故、そして嬉しい優勝とさまざまな思い出のあるサーキットでもあるヘレス。今年、スタートダッシュを切ることができなかった小椋だが、初優勝の思い出の地であるヘレスで良いきっかけになるレースを期待したい。

レポート:河村大志

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