2023年4月2日、2023 MotoGP世界選手権第2戦アルゼンチンGPが行われた。Moto3クラスでは予選6番手スタートの鈴木竜生(Leopard Racing)が難しいウェット路面をもろともせず他を圧倒。見事、同クラスで自身通算3勝目を獲得した。

予選では佐々木歩夢が連続ポールポジション獲得!

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2023年4月1日、決勝日前日にMoto3クラスの公式予選が行われ、佐々木歩夢(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)が開幕戦に続きポールポジションを獲得。通算5回目のポールポジション獲得となった。

午前中に降っていた雨が止み、コースはウェットパッチが残る難しいコンディションだが、各社スリックタイヤでタイム計測を行うことに。

Q1には古里太陽(Honda Team Asia)と山中琉聖(Autosolar GASGAS Aspar M3)が出走。山中がQ1で4番手タイムを記録しQ2進出。古里は12位にとどまり残念ながらQ1で敗退となってしまった。

ポールポジションを争うQ2ではまず鳥羽海渡(SIC58 Squadra Corse)が5番手タイムを記録し、セッションは後半戦へ。

一方開幕戦でポールポジションを獲得した佐々木が15番手と苦戦しているように見えた。しかしラストアタックでしっかりまとめ上げ暫定トップに浮上。佐々木のタイムは驚異的で、このタイムを誰も更新することができず佐々木の連続ポールポジションが決まった。

2位は開幕戦で不運に見舞われながらも速さを見せたデニス・オンジュ(Red Bull KTM Ajo)、3位には開幕戦で3位表彰台を獲得したディエゴ・モレイラ(MT Helmets - MSI)が入った。

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鈴木竜生(Leopard Racing)が6位、鳥羽が11位、山中が18位で予選Q2を終えた。

鈴木竜生が3年ぶりの優勝!佐々木歩夢は痛恨のノーポイント

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決勝日は朝から雨に見舞われ路面は完全なウェットに。レース開始時刻には雨が止んだものの、フルウェットでの戦いとなった。

18周で行われたレースはポールポジションの佐々木が好スタートでトップのまま1コーナーへ。しかし1コーナーでラインを外してしまい5位までポジションを後退してしまう。一方ポジションを上げてきたのが同じ日本人ライダーの鈴木だった。

佐々木の後退で予選2位からのスタートだったオンジュがレースをリード。ウェット路面でも速いペースで後続との差を拡げていくも4周目のターン11で転倒。オンジュの転倒により鈴木がトップに浮上する。

トップに立った鈴木は佐々木をはじめとする2位集団のバトルもあり順調に差を拡げていく。レース後半に差し掛かる9周目には2位以下に約3秒もの差をつけていた。

2番手集団では佐々木を先頭に激しいバトルが展開される。しかし佐々木はレースディレクションから1ポジションダウンの指示が下る。佐々木は指示に従いポジションを譲るも、すぐさまポジションを取り戻す。

集団を抜け出しトップの鈴木を追いかけたい佐々木だったが、10周目のターン13でハイサイドし転倒。リタイアとなり痛恨のノーポイントとなってしまった。

その後2位に上がった鈴木のチームメイトでもあるジャウマ・マシア(Leopard Racing)転倒し、鈴木は安全マージンを得る。2位以下に大きな差をつけ鈴木がそのままチェッカーフラッグを受け優勝。2020年第3戦アンダルシアGP以来、通算3勝目をマークした。

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2位にモレイラが連続表彰台を獲得、3位にはアンドレア・ミーニョ(CIP Green Power)が入っている。

荒れた展開となったレースだが、鳥羽が7位、山中が9位としっかりポイントを獲得している。古里は18位でレースを終えた。

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2023 Moto3 第2戦 決勝結果

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第3戦の舞台はアメリカ・テキサスにあるサーキット・オブ・ジ・アメリカズ

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次戦は2023年4月14日~16日にアメリカのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で第3戦が行われる。このサーキットはMotoGPでは2013年から開催されており、F1世界選手権も行われているサーキットだ。

MotoGPクラスに参戦しているマルク・マルケスがこれまで9回開催されたうち7勝を挙げたサーキットであることでも有名である。

反時計回りで高低差の大きいことが特徴で、トルコのイスタンブールサーキットのターン8をはじめ、世界中のサーキットの名物コーナーがレイアウトされている。

コース幅が非常に広いため、ラインの自由度は大きく、サーキットの至る所でバトルが繰り広げられる。Moto3クラスでは尚更だろう。

今季Moto3クラスに参戦しているライダーの中で、COTAで優勝を経験しているのはマシアだけである。第2戦では見事な追い上げを見せながらも転倒を喫してしまっただけに、優勝を経験している得意なトラックで速さを見せる可能性は高い。

過去日本人でこのサーキットを制したライダーは出てきていないが、今季は日本人ライダーが好調の波に乗りつつある。佐々木、鈴木、鳥羽が勢いそのままに走ってくれること、そして山中、古里にとって第3戦は流れを変えるきっかけになってくれることを期待したい。

レポート:河村大志

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