昨年2月、アメリカン・スポーツモーターサイクルメーカー「ビューエル」創始者のエリック・ビューエルが、電動バイク開発に熱を入れていることを記事でお伝えしましたが、その開発の結実であるフューエル フロウの日本での予約を、モータリスト合同会社(東京都大田区)が始めました!
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事は「ロレンス」で2022年12月29日に公開されたものを転載しています。

EBRを去ったE.ビューエルは、電動モビリティの分野に転身しました!

アメリカのロードレースカテゴリー、AMAフォーミュラ1用に開発されたRW750(1983年)からスタートしたビューエル・モーターサイクルは、創設者エリック・ビューエルのアイデアから生まれた個性的なスポーツモデルを製造するメーカーとして、一世を風靡しました。

1993年にはハーレーダビットソンがビューエル株式の49%を取得。そして2003年にはハーレーダビットソンの完全子会社となりましたが、世界経済を揺るがしたリーマンショック後、自社オリジナルブランド製品に注力するというハーレーダビッドソンの方針変更によって2009年秋にビューエル生産ラインは閉鎖されることになります。

そしてエリック・ビューエルは、2010年にEBR(エリック・ビューエル・レーシング)を設立。まずビューエルのレース車両とレース部品供給に取り組んだのち、2011年に初の完成車となる1190RSを生産。2013年にはインドに拠点を置くヒーロー・モトコープがEBRの株式の49.2%を取得。このパートナーシップ締結は、EBRに幸運をまねくことになると多くの人は予想しましたが、残念ながらEBRは2000万ドルの負債により業務を2015年に停止する憂き目に遭いました・・・。

画像: 新生「ビューエル」のスーパースポーツモデル、ハンマーヘッド1190。同モデルとネイキッドの1190SXが2022年モデルとしてラインアップされていますが、 、2023年モデルにはアドベンチャーモデルの1190スーパーツーリングとデューンレーサーのバハDRが追加される予定です。 www.buellmotorcycle.com

新生「ビューエル」のスーパースポーツモデル、ハンマーヘッド1190。同モデルとネイキッドの1190SXが2022年モデルとしてラインアップされていますが、 、2023年モデルにはアドベンチャーモデルの1190スーパーツーリングとデューンレーサーのバハDRが追加される予定です。

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旧会社の清算の紆余曲折を経て、2016年には新会社のEBRモーターサイクルズが設立。そして2021年には「ビューエル」ブランドが復活することになりました。一方で社から離れたE.ビューエルですが、彼はコンサルタントのフランシス-グザヴィエ・テルニー、そしてF1やフォーミュラEのエンジニアであるフレデリック・ヴァスールとともに、共同設立者としてフューエルという電動モビリティを作る会社を2019年に創業し、業界を驚かせました。

EBR時代から電動バイクの可能性に高い関心を抱いていたE.ビューエル

E.ビューエルのパートナーとなったフューエル共同設立者の2人は、長年ICE(内燃機関)を搭載する乗り物造りに熱中し、数々の成功をおさめてきたE.ビューエルが、実は電動の可能性についても熱心に追求する者だったことを知って、(多くの読者のみなさまと同様に?)非常に驚いたそうです。

しかしEBR時代からE.ビューエルは、関わりが深いハーレーダビッドソンや、ヒーロー・モトコープを相手に、自身の持つ電動バイクのアイデアを提案していたとのこと。以前から電動バイクに対する関心が深かったE.ビューエルはフューエルのCTO(最高技術責任者)に就任。そんな彼のアイデアを具現化したのが「FLLOW」(フロウ)なのです。

画像: 「フロウ」はアーバン・モビリティーとしての電動バイクを強く意識したモデルであり、240kmの航続距離や、大容量のラゲージスペースを備えているのが特徴です。それでいて、0-100km/h3.5秒、最高速140km/hと、スポーツ性十分な動力性能も兼ね備えています。 www.fuell.us

「フロウ」はアーバン・モビリティーとしての電動バイクを強く意識したモデルであり、240kmの航続距離や、大容量のラゲージスペースを備えているのが特徴です。それでいて、0-100km/h3.5秒、最高速140km/hと、スポーツ性十分な動力性能も兼ね備えています。

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画像: 「フロウ」のシャシーは、マグネシウム合金製モノコックであり、フューエルはこれを「モノストラクト・テクノロジー」と名付けています。サスペンションはフロントが40mm径倒立フォーク、リアは片持ちスイングアームを採用。タイヤサイズはフロント110/70-17、リア140/70-17となっています。 www.fuell.us

「フロウ」のシャシーは、マグネシウム合金製モノコックであり、フューエルはこれを「モノストラクト・テクノロジー」と名付けています。サスペンションはフロントが40mm径倒立フォーク、リアは片持ちスイングアームを採用。タイヤサイズはフロント110/70-17、リア140/70-17となっています。

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画像: 「フロウ」の車重は180kgで、ホイールベースは1,370mm。シート高は765mmと低めに抑えられており、取り扱いの容易さが予想されます。ホイールモーターは自動回生機構を搭載し、ICE搭載車よりもきめ細かいトラクションコントロールとローンチコントロールにより、安全性を高めています。 www.fuell.us

「フロウ」の車重は180kgで、ホイールベースは1,370mm。シート高は765mmと低めに抑えられており、取り扱いの容易さが予想されます。ホイールモーターは自動回生機構を搭載し、ICE搭載車よりもきめ細かいトラクションコントロールとローンチコントロールにより、安全性を高めています。

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スマートフォン連携を考慮して設計されたモニターは、前後カメラによる衝突警告の表示も可能。そのほかナビゲーション、バッテリー残量、走行可能距離など、さまざまなインフォメーションを表示することができます。

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特許出願中の、フューエル独自のホイールモーター。定格47hp仕様(フロウ-1S)と、各国の免許制度的に優遇を得やすいように定格15hp(11kW)のフロウ-1も用意されています。なおトルクは750Nm(553lb-ft)です。

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ホイールモーター採用により、50リットルという大容量のラゲージスペースを車体内に確保。なお10kwhのバッテリーはマグネシウム合金製のケージに収められ、シャシー剛性の一部としての機能も果たしています。

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「フロウ」の400V・10kWhのリチウムイオンバッテリーは、CCS方式の充電ポート経由でオンボードで750W、急速充電で3.3kWまたは6.6kWのチャージが可能です。100%充電まで要する時間は、オンボードで10時間、3.3kW急速充電で2.5時間、そして6.6kW急速充電で1.25時間となっています。

世界的なパンデミックによって、2020年度という当初の「フロウ」生産スケジュールは実行できませんでしたが、北米でのクラウドファンディングを経て予約を開始し、2024年からのデリバリーが予定されています(3,000台以上の受注がその条件のひとつ)。

日本からの受注は、近年電動モビリティ部門に力を入れているモータリストが取りまとめ、全国のe-MOTORISTSディーラーを通じて届けられる予定とのこと。気になる日本国内予定価格は180万円(税別)ですが、今後の原材料価格変動や為替動向によって変更される可能性もあります。

歴代ビューエル製ICEモデルで、世の中の人々を驚かせ、魅了してきたE.ビューエルが手がけた「フロウ」はどのような電動バイクに仕上がっているのでしょうか? 日本上陸の日を楽しみに待ちたいですね!

文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)

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