ダンロップ・オートバイ杯ジムカーナの特別戦「ジムカーナJAPAN」が、茨城県かすみがうら市のトミンモーターランドで2022年10月9日、全国各地から203台というエントリーを集めて開催された。「ジムカーナJAPAN」は通常のシリーズ戦と異なり、地区対抗戦も行われ、通常は関東の大会には出てこない地方のライダーもこぞってやって来る二輪ジムカーナのお祭り。2019年には台風、2020〜2022年はコロナ禍の影響で3年連続で開催されなかったが、今回は4年振りの開催となった。まず、最高峰クラスであるA級の戦いからレポートしよう。

A級1位 冨永崇史選手&NSR250R / 1分28秒082

画像1: A級1位 冨永崇史選手&NSR250R / 1分28秒082

4年振りの「ジムカーナJAPAN」で総合1位となったのは、すでに今シーズン2勝している冨永選手&NSR250Rだった。曇りがちではあったものの、競技中には雨が降らずに第4戦のようなウエットコンディションになることなくアタックが繰り広げられた今回。冨永選手は第1ヒートで1分28秒082をマークし、2位の木村選手におよそ0.9秒の差で暫定トップとなった。

画像2: A級1位 冨永崇史選手&NSR250R / 1分28秒082

27秒台突入は確実、26秒台もあるか? と思われていた第2ヒートの冨永選手だったが、思ったようにタイムを削ることはできず、結局1分28秒331と自らのタイムを更新できずに終わってしまった。しかし、第1ヒートのタイムを破るライダーも現れなかったため、冨永選手がトップの座をキープ。今シーズンのダンロップ・オートバイ杯での3勝目となった。

A級2位 吉野 昇選手&CRF450X / 1分28秒311

画像: A級2位 吉野 昇選手&CRF450X / 1分28秒311

雨の第4戦で勝利して好調な吉野選手&CRF450X。第1ヒートのアタックでは1分29秒158をマークしたが、トップの冨永選手に加えて木村選手にも28秒台を出されて先行を許し暫定3位。しかし第2ヒートでは意地を見せ、冨永選手には届かなかったが1分28秒311までタイムを短縮、木村選手を抑えて2位となって「ジムカーナJAPAN」を終えた。

チャンピオン争いは見かけ上はポイントランキングトップの冨永選手とのポイント差はあるが、6戦中ベスト5戦の有効ポイント制が採用されているため、吉野選手もまだまだ可能性を残して10月23日の最終戦を迎えることになる。

A級3位 木村健太選手&NSR250改 / 1分28秒717

画像: A級3位 木村健太選手&NSR250改 / 1分28秒717

今シーズンからA級に昇格した木村選手&NSR250改。前年のランキングに基づく年間固定ゼッケン順に走るA級の第1ヒート、昇格初年度で大きなゼッケンのため5番目にアタックした木村選手がいきなり1分28秒958を叩き出してタイムリーダーに。ディフェンディングチャンピオンのため最終アタッカーとなる冨永選手のアタックまでその座をキープし、暫定2位。第2ヒートも28秒717までタイムを縮めたが、吉野選手のタイムに届かず2位の座を奪われた。しかしそれでも3位で、その速さを証明する嬉しいA級初表彰台獲得となった。

A級4位 大川彰人選手&NSR250R / 1分28秒795

画像: A級4位 大川彰人選手&NSR250R / 1分28秒795

地区対抗戦では中部地区代表でもある大川選手&NSR250RはA級4位。第1ヒートのアタックでは29秒台に迫る1分30秒057を記録して暫定3位。第2ヒートで逆転を狙ったアタックでは1秒以上タイムを削って1分28秒795。しかし木村選手のタイムにわずかに届かず、惜しくも「ジムカーナJAPAN」の表彰台を逃した。

A級5位 三崎雅也選手&DR-Z400SM / 1分29秒389

画像: A級5位 三崎雅也選手&DR-Z400SM / 1分29秒389

大川選手と同じく中部地区代表でもある三崎選手&DR-Z400SM。第1ヒートでのタイムは1分30秒931で暫定10位。第2ヒートのアタックで29秒389と大きくタイムを更新し、第4戦から2戦連続となるA級5位となっている。

A級6位 辻家治彦選手&GSX-R1000 / 1分29秒868

画像: A級6位 辻家治彦選手&GSX-R1000 / 1分29秒868

辻家選手&GSX-R1000は第1ヒート、GSX-Rのビッグパワーを活かした走りで、ギャラリーをどよめかせる1分28秒868という驚異的なタイムを出す。しかしペナルティにより1秒加算となったが暫定4位! 第2ヒートでも再び28秒941をマークしたものの、またもやペナルティ。しかしA級6位となり、ビッグバイクで競われるSB級では優勝した。

A級7位 大瀧豊明選手&790DUKE/ 1分29秒891

画像: A級7位 大瀧豊明選手&790DUKE/ 1分29秒891

A級8位 濱田 令選手&YZ250X / 1分29秒930

画像: A級8位 濱田 令選手&YZ250X / 1分29秒930

A級9位 松本 崇選手&MT-03 / 1分30秒305

画像: A級9位 松本 崇選手&MT-03 / 1分30秒305

A級10位 広瀬 章選手&YZ250X / 1分30秒418

画像: A級10位 広瀬 章選手&YZ250X / 1分30秒418

大排気量車ならではの豪快な全開アタックで、辻家選手に肉薄する1分29秒891をマークした大瀧選手&790DUKEが7位。濱田選手&YZ250Xは第2ヒートで28秒台に突入したが、ペナルティによる1秒加算で8位。9位には松本選手&MT-03が1分30秒305で食い込む。広瀬選手&NSR250Rも第2ヒートで29秒台に飛び込んだが、やはりペナルティによるタイム加算で10位となってしまった。

画像: オートバイ杯「ジムカーナJAPAN」のA級入賞者 左から1位・冨永選手、2位・吉野選手、3位・木村選手、4位・大川選手、5位・三崎選手、6位・辻家選手

オートバイ杯「ジムカーナJAPAN」のA級入賞者
左から1位・冨永選手、2位・吉野選手、3位・木村選手、4位・大川選手、5位・三崎選手、6位・辻家選手

今回のオートバイ杯特別戦「ジムカーナJAPAN」のレポートは、月刊『オートバイ』の誌面上でも掲載される予定。二輪ジムカーナに関連する各種情報はオートバイ杯の運営行なっているJAGE(二輪ジムカーナ主催者団体協議会)のホームページで、ジムカーナイベントの日程に関しては、全国各地を網羅していてカレンダー形式で使いやすい「モトジムカーナカレンダー」でチェックできる。

また、オートバイ杯の動画ライブ配信を行っているYouTubeの「Ramkhana」チャンネルでは、「ジムカーナJAPAN」の配信アーカイブをはじめと、さまざまなジムカーナに関する動画がアップロードされている。

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