昨年の企業説明会でも公開された、カワサキの電動スポーツバイクが、市販化を目指して大詰めの段階にある、という噂が海外で流れている。もし実現すれば、国内のライバルメーカーに先んじて登場することになる本格EVスポーツの気になる内容を、最新情報と共にお届けしよう!
CG:宮窪伸治
※本記事は「月刊オートバイ」8月号の記事をWEB用に再編集したものです。

Ninja250に近い車体サイズと構成で2023年登場か?

画像: EVプロジェクトがニンジャ250ベースだったことからニンジャE1もZX-25Rベースで予想CG制作。顔はEVらしく未来型とした。CG:宮窪伸治

EVプロジェクトがニンジャ250ベースだったことからニンジャE1もZX-25Rベースで予想CG制作。顔はEVらしく未来型とした。CG:宮窪伸治

ライダーに常にサプライズを提供してくれるカワサキのニューモデル戦略。最近は4気筒400ccスーパースポーツの存在も噂されていて、これだけでも十分サプライズだが、なんと、そのカワサキが2023年に電動スポーツバイクを登場させるのでは、と話題になっている。

その名も本誌命名・ニンジャE1。2019年のミラノショーで突如カワサキが公開した「EVプロジェクト」の市販版だ。当時はあくまでコンセプトだったが、なんとこれが早ければ来年にも発売されるという。

画像: 「EV PROJECT」テスト用プロトタイプ車

「EV PROJECT」テスト用プロトタイプ車

2019年11月に初公開されたEVプロジェクトは、2021年10月には国内初お披露目された。この写真はそのとき展示された車両。その際に、カワサキが今後2~3年で10機種の電動モデルを導入する方針も発表されている。

画像: Ninja250に近い車体サイズと構成で2023年登場か?

これはカワサキが公開した「EV PROJECT」の試作車のテスト風景。カワサキはオートポリスなどを使って実走テストを重ねており、このノウハウが市販版モデルに投入されることになる。

250ccクラスの車格に400ccなみの力強さで登場か?

画像: プロトタイプのモーター部分。試作車はこれに4速マニュアルミッションを組み合わせている。

プロトタイプのモーター部分。試作車はこれに4速マニュアルミッションを組み合わせている。

気になるパワーだが、2019年発表の「EV PROJECT」では定格出力が10kWと公表されており、これはまさに普通免許クラスのスペック。また、先日BMWが400ccクラス並みの性能とする「CE-04」を登場させたが、こちらは定格出力15kW。カワサキの本格EVスポーツは、このスペックに近いものとなる可能性が高いだろう。

画像: 250ccクラスの車格に400ccなみの力強さで登場か?

今回CGを作成したニンジャE1は「EV PROJECT」の延長線上にあるという情報だ。テスト車は特許も取得済みで、その内容はかなり明かされている。EVには珍しくマニュアル4速ミッションを備えており、操作する楽しみをライダーに提供。また、左親指付近には回生ブレーキのレバーも装備しており、手動で燃費ならぬ「電費」を向上させることもできる。なんともユニークだ!

画像: スイッチボックスの下にある銀色のレバーが回生ブレーキ。減速時にここを押して、ブレーキと同じ要領で回生を行うシステムだ。

スイッチボックスの下にある銀色のレバーが回生ブレーキ。減速時にここを押して、ブレーキと同じ要領で回生を行うシステムだ。

試作車の航続距離は100km程度らしく、日本で普及するCHAdeMo(チャデモ)の急速充電と100-240Vの普通充電に対応している模様。公表された車重は219kgで最高出力は20kW(約27.2PS)だが、モーターの走りはどんな特性か、興味は尽きない。

出力は400ccクラス並みでも、定格出力の関係で登録が軽二輪扱いとなるEVであれば、車検も必要ないし、速くて維持費もお得な新時代のニンジャとなる公算も大。登場を期待して待とう!

その他のSCOOP記事一覧はこちらから!

This article is a sponsored article by
''.