台湾のバイクメーカー「SYM(エス・ワイ・エム)」が放つ原付二種スクーターJET X125。スタイリッシュなデザインとともに、新採用のセンターフレームが生み出す剛性感の高い走りも特徴だ。
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:南 孝幸

SYM「JET X 125」インプレ(太田安治)

画像: SYM JET X 125 総排気量:124.6cc エンジン形式:水冷4ストOHC2バルブ単気筒 シート高:770mm 車両重量:140kg 税込価格:36万3000円

SYM JET X 125

総排気量:124.6cc
エンジン形式:水冷4ストOHC2バルブ単気筒
シート高:770mm
車両重量:140kg

税込価格:36万3000円

快適性、機動力、装備のバランスに優れた新機種

JET Xは台湾屈指のメーカー、SYMの最新モデル。サイズはPCXやNMAXより少し大きい程度。ポジションはPCXのように車体に潜り込むスタイルではなく、ライダーが上から押さえ込んで積極的に操るタイプ。ステップフロアの前側まで脚を伸ばせるから、大柄なライダーでも窮屈ではないだろう。

水冷単気筒エンジンは振動/騒音とも抑えられていて、信号待ち時やクルージング中の感触は日本車にも引けを取らない上質さ。クラッチが繋がり始めるのは約3500回転で、全開加速では6000回転台後半をキープして140kgの車体を押し出す。試乗前はもっと穏やかな反応を想像したが、発進停止の多い市街地を俊敏に駆け回れる設定だ。

感心したのは操縦性と乗り心地の見事なバランス。前後14インチのホイールにやや細めのタイヤをセットして、ハンドリングは軽くて素直。スラロームのように連続して切り返しても前後タイヤがバラバラに動く感触はなく、フレーム剛性の高さを実感できる。加えて前後サスペンションがストローク量を有効に使って衝撃を吸収するから、荒れた路面や段差越えでの安定性と快適性が素晴らしいし、日本の道路環境にもマッチしている。

JET Xのキャラクターは、ラグジュアリーなPCXとスポーティなNMAXの中間で、少しNMAX寄り。快適性と市街地でのキビキビとした機動性、どちらも欲しいライダーを満足させる仕上がりだ。

SYM「JET X 125」ライディングポジション・足つき性

シート高:770mm
ライダーの身長・体重:176cm・62kg

画像1: SYM「JET X 125」ライディングポジション・足つき性

770mmのシート高はPCXやNMAXよりも5mmほど高いが、停車時は前寄りに座れば身長150cm台のライダーでも不安はないはず。膝回りに余裕があり、足を置く位置の自由度も高いから、体型を問わずリラックスできる。

画像2: SYM「JET X 125」ライディングポジション・足つき性

SYM「JET X 125」注目ポイント

画像: 逆スラントマスクにLEDヘッドライトで表情は精悍そのもの。スモークスクリーンも標準装備してスポーツムードを高めている。

逆スラントマスクにLEDヘッドライトで表情は精悍そのもの。スモークスクリーンも標準装備してスポーツムードを高めている。

画像: 水冷OHCエンジンは12.6PSを発揮。乗ると非常に滑らかで力強く、音も想像以上に静か。日本の交通事情にもマッチしている。

水冷OHCエンジンは12.6PSを発揮。乗ると非常に滑らかで力強く、音も想像以上に静か。日本の交通事情にもマッチしている。

画像: トランクはヘルメットを1個収納可能。後部の給油口はキー不要で開閉が可能なもの。タンク容量は7.5リットルと大きめ。

トランクはヘルメットを1個収納可能。後部の給油口はキー不要で開閉が可能なもの。タンク容量は7.5リットルと大きめ。

SYM「JET X 125」主なスペック・価格

全長×全幅×全高2000×760×1115mm
ホイールベース1350mm
シート高770mm
車両重量140kg
エンジン形式水冷4ストSOHC4バルブ単気筒
総排気量124.6cc
ボア×ストローク52.4×57.8mm
最高出力9.3kW/8000rpm
最大トルク11.5N・m/6500rpm
燃料タンク容量7.5L
変速機形式Vベルト無段変速
タイヤサイズ(前・後)100/90-14・110/80-14
ブレーキ形式(前・後)Φ260mmディスク・Φ220mmディスク
メーカー希望小売価格36万3000円(消費税10%込)

文:太田安治、オートバイ編集部/写真:南 孝幸

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