上質な造りと美しいデザインが魅力のスーパーカブC125。2021年にはロングストロークの新世代エンジンを採用し、ABSも標準装備するなど、持ち前の上質さに更なる磨きをかけて進化した。その実力を試乗検証してみよう。
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:南 孝幸

ホンダ「スーパーカブ C125」インプレ(太田安治)

画像: Honda Super Cub C125 総排気量:123cc エンジン形式:空冷4ストOHC2バルブ単気筒 シート高:780mm 車両重量:110kg 発売日:2021年9月16日 税込価格:44万円

Honda Super Cub C125

総排気量:123cc
エンジン形式:空冷4ストOHC2バルブ単気筒
シート高:780mm
車両重量:110kg

発売日:2021年9月16日
税込価格:44万円

新エンジンが生み出す伸びやかで爽快な走り

スーパーカブC125が2018年に登場したときは、125ccというシリーズ最大の排気量、キャストホイールにディスクブレーキ、約40万円という価格に賛否両論が巻き起こったが、実車を見てその上質さを知ったライダーの多くは、C125が高級感ある小粋なストリートモデルに仕上げられていることに納得した。事実、C125は、発売以来ヒットモデルの座を守り続けている。

2021年に発売された現行型は初のモデルチェンジを敢行。目玉はボア×ストロークと圧縮比の変更などによって最新の排出ガス規制に対応したエンジンで、僅かながらパワーと燃費も向上している。この新エンジンはグロム、モンキーと同系だが、C125はカブシリーズ伝統の自動遠心クラッチ+4速ミッションで、小型AT限定免許で乗れる仕様だ。

最高出力の向上は0.1馬力なのでフィーリングは変わらないと予想したが、乗ると印象が違う。前モデルはゼロ発進でグイッ! と前に出る力強さがあったが、現行型はマイルド。逆に前モデルで感じた高回転での重ったるさは薄れ、回転リミッターが効くまで軽やかに伸びてくれる。カタログ値を確認すると、最大トルクの発生回転数が1250回転も上がっていた。パワーを引き出して爽快な走りを味わいたい人には最適だろう。

今回の試乗ルートは都心部がメインだったが、改めて感じるのは安定性の高さ。前後17インチを採用したフルサイズの車体と充分なストロークを確保したサスペンションで、荒れた部分が多い都市部の道路でも凹凸を気にせず安心して走れるし、フルブレーキ時の車体挙動も落ち着いている。

近所へ買い物に行くつもりが、つい足を伸ばしたくなる余裕と快適さもC125の魅力。ABS装備で価格は44万円だが、乗れば高いとは感じないはずだ。

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