スウェーデンの電動バイクメーカー、CAKE(ケーキ)が昨年に初開催したジェンダーニュートラルでエコなレースイベント「ワン デザイン レース」ですが、今年最初のイベントはアメリカ西海岸、デルマー・フェアグラウンズで行われることが公表されました。
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事は「ロレンス」で2022年4月17日に公開されたものを転載しています。

アメリカ初開催となるCAKEの新興モータースポーツイベント!

昨年、CAKEの本拠地であるスウェーデンのゴットランド島で開催された第1回「ワン デザイン レース」は、再生可能な電力で駆動される電動バイクによる、ジェンダーニュートラル(男女の性差にとらわれない考え方)なモータースポーツイベントとして、多くの人から注目を集めました。

CAKEのCEOでこのレースの考案者であるステファン・イッターボーンは、同イベントを世界の主要都市で開催される都市型レース「グローバル シティ レーシング」に拡大し、2022年にスタートさせる考えであることを、昨年の大会後に公表しています。

終わりがなかなか見えないCOVID-19パンデミックの影響などもあり、世界各国でモータースポーツを行うことは平時よりハードルが高くなっている状況ですが、CAKEはその困難を乗り越え、初の海外での大会としてアメリカの地を選んだわけです。

画像: 昨年、ゴットランドリンク特設会場で開催された第1回大会では、男女16名のライダーが静かながらもアツいレースを繰り広げました。 ridecake.com

昨年、ゴットランドリンク特設会場で開催された第1回大会では、男女16名のライダーが静かながらもアツいレースを繰り広げました。

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64人の男性と女性ライダーが、電動オフロード車のCAKEカルクのワンメイク方式で、4X(フォークロス)形式でレースをする・・・というフォーマットは昨年の第1回大会と同じです。なお5月1日にカリフォルニア州デルマー・フェアグラウンズで開催されるレースの勝者は、同州パラにあるフォックス・レースウェイで開催される予定の「CAKEワールドファイナル」で自国の代表ライダーになれる・・・とのことです。

つまりCAKEとしては、「グローバル シティ レーシング」をアメリカ以外の都市でも今年開催して、9月にそれぞれの勝者と集めた「ファイナル」イベントを開催する予定ということなのでしょう。現時点では5月1日のデルマー大会以外のカレンダーは明かされていませんが、続報を期待したいですね。

画像: ワン デザイン レースで使用されるのは、CAKEの電動オフロードバイク「カルクORレース」です。これらバイクに用いられる電気は、風力発電などの再生可能エネルギーから供給されています。 ridecake.com

ワン デザイン レースで使用されるのは、CAKEの電動オフロードバイク「カルクORレース」です。これらバイクに用いられる電気は、風力発電などの再生可能エネルギーから供給されています。

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男女ライダーがスクラッチ・・・ハンデなしでガチ勝負!!

男女が電動バイクでオフロードレースを行うシリーズ戦といえば、今年からFIM(国際モーターサイクリズム連盟)がスタートさせる予定の「FIM E-エクスプローラー ワールドカップ」がありますが、E-エクスプローラーが男女1名ずつからなるチームの勝ち抜き戦というフォーマットなのに対し、CAKEのワン デザイン レースは男女がスクラッチ・・・要するにハンデなしでラウンドロビン(総当たり戦)を勝ち抜くというルールになっているのが特徴です。

画像: 昨年の第1回大会を制したのは、アメリカから参加のダウンヒルライダー、セス・スティーブンスでした。なおアメリカで開催される5月1日の大会の参加資格は、有効なAMA MXライセンス保持者であること、100ドルのスターティングフィー支払い、全身保護具の装着、2022年に16歳になっていること・・・です。 ridecake.com

昨年の第1回大会を制したのは、アメリカから参加のダウンヒルライダー、セス・スティーブンスでした。なおアメリカで開催される5月1日の大会の参加資格は、有効なAMA MXライセンス保持者であること、100ドルのスターティングフィー支払い、全身保護具の装着、2022年に16歳になっていること・・・です。

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男女の戦力差を考慮して、男女チームを編成してチーム戦を行うE-エクスプローラーに対し、ワン デザイン レースは真のジェンダーニュートラルということで、男女の差をルールに盛り込まないのが興味深いところです。なお昨年の大会では、並みいる強豪男性ライダーを相手に、6度FIMウーマンズ・モトクロス・ワールド・チャンピオンシップのタイトルを獲得した女傑、キアラ・フォンタネージが総合5位に食い込み、「ユニセックスなレース」が可能なことを証明しています。

画像: 昨年の第1回大会で見事5位になったキアラ・フォンタネージ。 ridecake.com

昨年の第1回大会で見事5位になったキアラ・フォンタネージ。

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果たしてデルマー大会では、再び男性ライダー勢をおびやかす女傑ライダーが現れることになるのか? 昨年の第1回大会よりも規模が大きいことになるであろう5月1日のレース開催を、楽しみに待ちたいです!

文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)

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