文:小松信夫、ゴーグル編集部/写真:松川 忍
インディアン「ロードマスター」解説

Indian Motorcycle Roadmaster
総排気量:1890cc
エンジン形式:空冷4ストロークOHV2バルブV型2気筒
シート高:673mm
車両重量:412kg(燃料搭載時)
税込価格:435万2000円〜460万2000円
※カラーはブラックメタリック、マルーンメタリックオーバークリムゾンメタリック
今も昔も変わらぬスタイリングはロングトリップに必要不可欠
インディアンらしさに溢れるクラシカルでゴージャスなスタイルに、しかも高性能というツーリングクルーザー。
伝統的なディテールを盛り込んだユニークなスタイリングとともに、優れた快適性、走行安定性を実現する大柄な車体にはライドコマンドで動作する7インチタッチスクリーンや、パッセンジャー側、ライダー側で独立制御が可能なヒーター付きシート、走行中でもクリアな音質のオーディオ、大容量カーゴスペースなどで快適さを追求。
もちろんLEDライトやキーレスエントリー、ライドモード、クルーズコントロールといった、ライディングをサポートする装備も充実している。
400kgを超える車重だが、大排気量Vツイン・サンダーストローク116エンジンが低回転から発揮する171Nmという豊かなトルクによって軽々と走り、長時間の連続走行も苦にしない。
インディアン「ロードマスター」各部装備・ディテール解説

インディアンの歴史的なイメージと、高い機能性を併せ持った大型フロントカウル。上質な塗装とクロームパーツでゴージャスさを表現しながら、LEDヘッドライトやプッシュボタン操作で高さを調整できるパワーウインドシールドも備えていて、ツアラーに求められる機能性も満たしている。

スクリーンは手元のスイッチのコントロールにて上げ下げが可能となっている。


あらゆる部分がメッキ仕上げされた、いかにも古典的クルーザー風の外観を持つサンダーストローク116空冷Vツインエンジン。スペックだけ見ればOHV2バルブという古典的メカニズムだが、電子制御スロットルなど現代的な機構を備え、ユーロ5規制もクリア。1890ccという大排気量を活かして3000rpmという低回転から171Nmという強大なトルクを発揮する。

がっしりとした正立フロントフォークはストローク量119mmを確保。重厚なディープフェンダーで覆われるフロントホイールは安定性の高い17インチ径、独特なデザインのキャストホイールを装着。ダブルディスクブレーキはローター径Φ300mm、4ピストンキャリパーを組み合わせ、もちろんABSも備えている。

リアサスペンションはシングルショック。ストローク量は114mmと長く取られていて、快適な乗り心地を実現。リアホイール径は16インチで、ブレーキローター径はフロントと同じくΦ300mm、キャリパーは2ピストンタイプ。

左右アナログ表示の速度計、回転計の間にあるライドコマンドで動作する7インチタッチスクリーン液晶パネルには、Apple CarPlay画面でのナビ、Bluetooth接続、車両情報など多彩なインフォメーションを表示できる。

ツアラーには求められる、無給油での長時間走行を可能とするため、燃料タンクの容量は20.8Lという大きなサイズとなっている。

タンデム側に大型バックレストも備え、長距離走行も快適なゆったりしたサイズの本革製シート。細かなステッチなど古典的で豪華なディテールが目立つデザインだが、パッセンジャー側、ライダー側を独立してコントロールできるシートヒーターまで備えている。

タンデムバックレストと一体になった大きなリアトランクをはじめ、リモートロック式サドルバッグなど、悪天候でも安心できるストレージスペースを備え、大量の荷物も難なく収納可能。

クラシカルな雰囲気のディープなリアフェンダー。現代的なLEDテールランプだが、メッキを多用したそのデザインはインディアンの伝統を感じさせる優美な仕上がり。
インディアン「ロードマスター」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2565×1022×1490㎜ |
ホイールベース | 1668mm |
シート高 | 673mm |
車両重量 | 412kg(燃料満載時) |
エンジン形式 | 空冷4ストOHV2バルブV型2気筒 |
総排気量 | 1890cc |
ボア×ストローク | 103.2×113mm |
最大トルク | 171Nm/3000rpm |
燃料タンク容量 | 20.8L |
変速機形式 | 6速リターン |
タイヤサイズ(前・後) | 130/80B17・180/60R16 |
メーカー希望小売価格 | 435万2000円〜460万2000円(消費税10%込) |
文:小松信夫、ゴーグル編集部/写真:松川 忍