2020年に登場したインディアン製のツーリングクルーザー「チャレンジャー・ダークホース」。
 
威厳も感じさせるモダンなバガースタイルの低重心な車体に、電動スクリーン付きカウルをはじめ、オーディオやキーレスシステム、大容量のハードサドルバッグ、クルーズコントロールなどの装備を満載。走りを支える車体は、倒立フォーク、アルミフレーム、ブレンボ製ラジアルマウントキャリパーといったモダンな構成。
 
IMUが制御するトラクションコントロール、コーナリングABSなどの電子制御デバイスも備える。これに最高出力122HPを発生する強力な1767cc PowerPlus水冷Vツインエンジンを搭載し、「レイン」「スタンダード」「スポーツ」から選択できるライドモードも装備している。
文:山口銀次郎、小松信夫/写真:柴田直行

インディアン「チャレンジャー・ダークホース」インプレ(山口銀次郎)

画像: Indian MOTORCYCLE Challenger Dark Horse 総排気量:1767cc エンジン形式:水冷4ストロークV型2気筒 シート高:672mm 車両重量:361kg 税込価格:366万9000円~

Indian MOTORCYCLE Challenger Dark Horse

総排気量:1767cc
エンジン形式:水冷4ストロークV型2気筒
シート高:672mm
車両重量:361kg
税込価格:366万9000円~

決まり切った個性にとどまらない、秘めたパフォーマンスは別格

跨って乗るだけで、どうだこの貫禄っぷりは。重厚感あるフロントフェアリングから、かなり後方まで延びるハンドルにより、どっしり落ち着いた乗車姿勢をとることができる。のけぞるほどではないにしろ、低く後端のシートに腰を掛けているので、そのゆったり感は通常のロードモデルとは一線を画している。

これだけ後方に腰を落ち着かせ操作するとなると、かなりクセが強いのかと思いきや、低回転から沸き起こる太く豊かなトルクと、重装備をものともしない素直なハンドリングは、巨体であることを忘れさせてくれるほど軽快な操作感があった。また、フットボードタイプのステップは、状況や好みによって足を置くポジションを選べるので、こんなポイントも軽快な操作感を生む要因なのかもしれない。

画像1: インディアン「チャレンジャー・ダークホース」インプレ(山口銀次郎)

水冷&インジェクション仕様を組み合わせたエンジンは、あえて粘りや鼓動感といった、時に「味わい」と呼ばれるフィーリングよりも、スポーツモデルの様なスムーズさが際立っている。ただし、きっちり調整されているなかでも、ビッグツインが推進力を生む過程の躍動感は確実に存在し、しっかりVツインを操っているというテイストを味わうことが出来た。もちろん、その躍動感は不快感を生む様なものではなく、確実にクルージングを盛り上げてくれる演出になり得る心地良いものとなっている。

あまりにもスムーズに回るエンジンのフィーリングは、スポーツモデルよろしく天井知らずに回転数を上げ続けてしまいそうだが、そこはしっかりと抑制されていた。とはいえエンジン回転数が5000回転も回れば、強烈なパワーを発揮し、想定し得る走行条件下では他の追随を許さないほどのパンチ力を秘めている。

画像2: インディアン「チャレンジャー・ダークホース」インプレ(山口銀次郎)

高いギアを用いてゆったりどっしりクルーズするといったキャラクター設定であり、走行距離を感じさせないほどの快適な乗車空間も造り上げてくれるといった、これ以上ないラグジュアリーな走行を約束してくれる。

ただし、そういった範疇にとどまらない高いパフォーマンスが伝わってくるから不思議だ。それは、最先端技術を投下し昇華しているからこそ、多面性のある魅力を秘めることが出来るのかもしれない。

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