パワフルな645cc水冷Vツインを、軽量コンパクトなスチール製トレリスフレームに組み合わせたベーシックなネイキッドスポーツ・SV650。その素直でスポーティな走りを活かしながら、シックでスタイリッシュなカフェレーサー風イメージに仕立てたのがSV650Xだ。2021年モデルに試乗した感想をお伝えしたい。

スズキ「SV650X ABS」各部装備・ディテール解説

ボア81×ストローク62.6mmで排気量645ccという水冷90度Vツイン。最高出力76.1PSとパワフルな上に、低回転域での鼓動感とトルクフルさが中回転域で力強さを増し、高回転では伸びやかなフィーリングを味わえるという刺激的なもの。不等間隔爆発がもたらすVツインらしいサウンドも魅力だ。

リンク式のリアサスペンションも基本的にスタンダードなSV650譲りの構成だが、フロントと同様にセッティングは異なるものとされた。マフラーもSV650と共通だが、メッキ仕上げだったエンドコーンやヒートガードが落ち着いたボディカラーにマッチするようにブラックアウトされている。

大径の丸型マルチリフレクターヘッドライトが目立つオーソドックスなネイキッドスタイルだったSV650に、コンパクトなヘッドライトカウルを装着。そのカウルをフレームカバーとラインを繋げたデザインとすることで、クラシカルなロケットカウルを連想させるフォルムとしている。

戦闘的な姿勢を生むハンドルは、トップブリッジ下にマウントされたセパレートハンドル年、Xのスタイリングを語る上で欠かせないアイテムとなっている。専用設計だけあって、ヘッドライトカウルとの相性はバツグンだ。

画像: 6段階の輝度調整可能な液晶パネルを用いた軽量コンパクトな多機能メーター。スピード、回転計、距離計、ギヤポジションといった基本的な機能に加え、航続可能距離計、平均燃費計、瞬間燃費計も表示できる。バックライトはホワイトで、夜間の視認性も良好。

6段階の輝度調整可能な液晶パネルを用いた軽量コンパクトな多機能メーター。スピード、回転計、距離計、ギヤポジションといった基本的な機能に加え、航続可能距離計、平均燃費計、瞬間燃費計も表示できる。バックライトはホワイトで、夜間の視認性も良好。

画像: Φ41mm正立フォークはスタンダードなSV650と同じだが、セッティングは異なるものが与えられている。加えてスプリングプリロードのアジャスターも装備。フロントブレーキはトキコ製の対向異径4ピストンキャリパーを装着し、Φ290mmのローターと組み合わせられている。

Φ41mm正立フォークはスタンダードなSV650と同じだが、セッティングは異なるものが与えられている。加えてスプリングプリロードのアジャスターも装備。フロントブレーキはトキコ製の対向異径4ピストンキャリパーを装着し、Φ290mmのローターと組み合わせられている。

14Lの容量を持つ燃料タンクは、スポーツライディングを積極的に楽しむのに最適な、ホールド感に優れたスリムでスポーティなフォルム。タンク側面前方に装着されている車名が入ったパーツが、ヘッドライトカウルと合わせてデザインされたフレームカバー。

レトロ感を強く感じさせるタックロールシートもSV650Xの特徴。表皮のカラーもレトロなイメージに合わせたものとなった。シート高は790mmで、シート前部を絞り込んだ形状として、スリムなボディを活かした良好な足着き性を実現している。

スリムでシンプルなデザインのテール周りは、テールライトを含めて基本的にスタンダードなSV650と共通だ。

スズキ「SV650X ABS」主なスペック・価格

2021年モデルのスペックです。
※《 》内はSV650

全長×全幅×全高2140×730《760》×1090mm
ホイールベース1450mm
最低地上高135mm
シート高790《785》mm
車両重量197kg
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒
総排気量645cc
ボア×ストローク81.0×62.6mm
圧縮比11.2
最高出力56kW(76.1PS)/8500rpm
最大トルク64N・m(6.5kgf・m)/8100rpm
燃料タンク容量14L
変速機形式6速リターン
キャスター角25゜
トレール量106mm
タイヤサイズ(前・後)120/70R17M/C(58W)・160/60R17M/C(69W)
ブレーキ形式(前・後)ダブルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格82万9400円《78万5400円》(税込)

文:山口銀次郎、ゴーグル編集部/写真:柴田直行

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