外装載せ替えと仕様変更を重ねて新たなステージへ

「この車両は元々がマーメイド(人魚)として作られて、その後キャバ嬢になってたんです。それを手放して“ホンダCB1100Rに乗りたい”という方に譲ったんですけど、キャバ嬢はインパクトがあり過ぎた(笑)ので、貴婦人化しようというプロジェクトで作業を進めたんですよ」

チームCB’sこと、市本ホンダの市本さんがこう説明してくれるCB1100R。ちょっと特殊な感じもあるだろうから少し砕いて説明すると、今から25年ほど前に、市本さんが“息子さんが将来乗るように”とCB1100Rカスタムを仕立てた。その際に出た余剰パーツ等を使って組み上げたCB1100Rカスタムがマーメイド号。そのペットネームにふさわしいキラキラした外装をまとい、ツーリングにサーキット走行にと走り回ったものだ。

その後この車両は’17年秋のTOTスーパーモンスターエヴォリューションクラス参戦車となり、フレームもホイールも、外装もパルサーカバーもラメ入りパープルで仕立て直された。夜の街に映えそうな、全身光るラメの紫。その派手な印象から、市本さんはこの仕様を“キャバ嬢”と呼んだわけだ。

それに新たなオーナーが付いて、改めて純正外装一式を購入。パープル仕様だったフレームやホイールはそれぞれレッド、ゴールドに塗り替えられて、このような純正カラーベースの姿になった。

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「キャバ嬢の服を脱ぎ捨ててきちんと正装させたら、落ち着いた貴婦人になったんです。エンジンもヘッドはノーマルに戻したけど、排気量は1123cc仕様のままです」と市本さん。

元々エンジン内部や前後17インチホイール化に合わせた車体などのチューニングはしっかり行われているわけで、芯の部分はしっかりした働き者だったという作りだろうか。純正外装が載ったことで、外したパープル外装は市本さんが引き取ったとのことだが、市本さんはこの外装を元にして、また自分用の新しいCB製作を進行させている。

「今度は花魁仕様(笑)。外装塗装は全部剥離した上で、ピンクとパープルベースにします」と、意欲的。既にパープルのフレームや思い切り派手な外装は仕上がっていて、完成も遠くなさそうだ。どうパッケージングされるか、楽しみにしよう。

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フロントカウルほか外装は今回すべてCB1100Rの純正品に載せ替えて、本来の上品な雰囲気を出すようにした。ヘッドライトはLED化される。

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メーターはカーボンパネルをベースに他機種用回転計/速度計を置き、各種警告灯やデイトナ・アクアプローバ(油温計)/ウィズミー・デジタルマルチゲージを追加。ハンドルはセパレートで、クランプはパープル。ステムはARAで17インチ化に対応。フロントマスターシリンダーはブレンボ・ラジアル、これに合わせてクラッチホルダーはコーケン。スロットルホルダーはアクティブ(パープル)だ。

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燃料タンクもアルミ製のCB1100R純正(カラーリング含む)に換装。超派手も純正も手がける同店だからこそ、抑揚のキモも分かるのだ。

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FRP製シートカウルやウインカーなどもCB1100R純正。隙間から覗くシートレールでも分かるように、フレームは純正赤で塗り直された。

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エンジンはCB1100Rの1062ccをワイセコφ72mm鍛造ピストンで1123cc化。シリンダーヘッドまわりはTOT参戦時のブローを受けてノーマルに戻されている。パルサーカバー/ジェネレーターカバーもパープルからCB1100R純正的なゴールドに。

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キャブレターはFCRで、ファンネルはパープル。前側に見える青いワイヤはCB'sが2輪用を供給するICE WIRE(アーシングケーブル)だ。

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フロントフォークはナイトロンNTR43、フロントブレーキキャリパーはブレンボ4ピストン。ボルト類にはパープル仕様が継続される。

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リヤブレーキキャリパーはニッシン2ピストン。排気系はCB'sオリジナルのステンレス4-1/メガホンタイプサイレンサーだ。

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スイングアームはマーメイド時代に作られたウイリー製目の字断面で、リヤショックはナイトロン。ホイールは5本スポークマグで、これもパープルからCB1100R純正を思わせるゴールドにCB'sで再仕立て(オーダー可)。塗装だが金属処理的な光り感も得られている。

取材協力:市本ホンダ(Team CB's)

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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