ホンダが誇るフラッグシップツアラー“ゴールドウイングツアー”のトライク仕様をサクマエンジニアリングが製作。ゴールドウイングツアーのキャラクターをさらに濃く、存在感を増幅させたド迫力のボディメイクがみせる世界観とは?
文:山口銀次郎/写真:柴田直行

サクマエンジニアリング「ゴールドウイングツアートライク」インプレ(山口銀次郎)

SAKUMA ENGINEERING GOLD WING TOUR TRIKE
総排気量:1833cc

シルキーテイストな冴える極上の低速走行

オートバイともサイドカーとも異なるトライクは、シンメトリーバランスで左右のターンの操作方法が同じなので、扱いやすさと馴染みやすさが最大の魅力となっている。

サイドカーの様にサイドカー側と反対側へのターンアプローチが異なる場合は、深い理解と実際の操作への慣れが必要不可欠である。

オートバイの操作では考えられないほど、強力なハンドルへの舵切り動作や押えが必要になる。中途半端な舵切りの入力では、ハンドルがフラれた際に一本背負いよろしく身体ごと振り落とされるなど右と左の曲がり方が異なる。

だが、トライクはバンクさせずに、ハンドルを切ってターンさせる動作にはサイドカーとの違いはないが、左右均等の操作感なので舵切り&押さえ込みに馴染みがなくても、すぐに慣れるという特性がある。

意外に思うかもしれないが、極端な設定ではない限り、トライクの操作アプローチは排気量や車格に関係のない大衆性を併せ持っている。

乗用車の様にほとんどチカラを必要としないパワーステアリング機能はないので、タイヤの扁平率や前後のバランス、エンジン出力特性などによってチカラの分量は異なるものの、しつこいようだが操作アプローチは同じなのだ。

もちろん、急ハンドルに急な減速を合わせると、容易に転覆するという面もあるので注意したい。

画像1: サクマエンジニアリング「ゴールドウイングツアートライク」インプレ(山口銀次郎)

ゴールドウイングのトライクは、不安定なオートバイよりも極低速走行時に於いて、1800ccフラット6エンジンが演出するトルキーで優雅さを湛えるパワーフィールを余すことなく堪能できるといえる。

フラット6の滑らかなパワーフィールは、どっしり落ち着いた姿勢を崩すことなく、前へ進めてくれる。

重厚かつ上質なエンジンを堪能するには、操作感に惑わされないトライクはお薦めかもしれない。また、極太のリアタイヤを装備していても、極端な抵抗感を感じることはなく、走行する距離が伸びるにつれ後輪の存在感も薄れるほど自然体で運転することができた。

画像2: サクマエンジニアリング「ゴールドウイングツアートライク」インプレ(山口銀次郎)

このゴールドウイングトライクも同様に、他のサクマエンジニアリング製サイドカーやトライクに積極的に採用されている、フロントサスペンションのトレール量を減らし最適化させる〝EZステア〟システムを搭載。

これが、走行時のハンドルの小刻みなフレや重たさから解放してくれるのだ。EZステアシステムは、トライクの扱いやすさに拍車をかけることは間違いないだろう。

圧倒的存在感のゴールドウイングトライクだが、強烈な扱いやすさがあり、当然のことながら足着き性は一切気にしなくても済むライトな付き合い方もできる、見た目では想像し難いフレンドリーさ秘めているのだ。

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