純粋なモーターサイクルのEV(電動車)のみ・・・ではなく、ハイブリッド車そのほか様々な古今東西の「ローエミッション」な2輪車を紹介する連載企画。今回はニュージーランド生まれの2輪駆動EV、UBCOの2x2シリーズを紹介します。
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事は「ロレンス」で2021年6月30日に公開されたものを転載しています。

2輪駆動のユーティリティービークル的EV・・・というコンセプト

2輪版電動SUV的なUBCOのコンセプトは、2014年初頭にニュージーランドで生まれました。電動自転車業界で10年働いた経歴を持つダリル・ニールとアンソニー・クライドは、当時のEV業界が提供する製品と、市場のユーザーが求める製品に大きなギャップがあると感じていました。

そのギャップを埋める製品が、2人の考えた2輪駆動のユーティリティービークル的EV・・・です。2人は後の「2x2」のプロトタイプとなるモデルを、これまで得た経験とネットワークを駆使して開発。重さ40kg!! というこのモデルは南半球最大の農業展示会「ナショナル・アグリカルチャル・フィールディズ」に出展され、大きな反響を得ることになりました。

2人のアイデアに着目したティモシー・アランは、自身か経営する製品開発会社「ローカス・リサーチ」を2人のプロジェクトに参加させました。そして2015年4月、ニール、クラウド、アランの3人はUBCOを設立。彼らのプロジェクトに興味を持った投資家は世界的に多く、投資家らの支援を受けたUBCOは2018年から公道走行可能なデュアルパーパス2輪駆動EVを発売。オーストラリアやニュージーランド、そして米国や欧州にマーケットを築くことに成功しました。

画像1: The UBCO Story vimeo.com

The UBCO Story

vimeo.com

そのヘビーデューティ感が魅力的な2輪駆動EV!!

UBCO 2x2 は、白と黒・・・の2色カラーリングが採用されていますが、これは3人の創業者が最初の仕事として決めた、同社のコーポレートカラーです。タイプは2種類で、ひとつはアグリカルチャーバイク(農業バイク)の「ワークバイク」と、保安部品付きで公道走行用に登録可能な「アドベンチャーバイク」になります。

両モデルとも、最大の特徴はホイールインモーターによる2輪駆動を採用する点です。またそれぞれ標準バッテリーが2,100Whと3,100Whの容量のものが用意されており、購入予算や必要な航続距離などに応じて選べるようになっています。

画像: www.ubcobikes.com
www.ubcobikes.com

車体前後にキャリアが付いていて、重量物のバッテリーとモーターは低い位置にセットされています。重量はワークバイク、アドベンチャーバイク、そしてどちらのバッテリーのバージョンでも71kgを切る軽さなので、100kg以上のICE(内燃機)車では進むのに臆するような不整地でも、2輪駆動を使ってグングン進んで行きたくなるでしょう。UBCO 2x2 は、ICE車にはないEVならではの特色を活かした2輪ユーティリティーモデルです。

UBCO 2x2 WORK BIKE + KX2.1 主要諸元 ※()はADVENTURE BIKE +KX2.1
バッテリー 2.1kWh 車重63.5(65.7)kg 最高速50km/h 航続距離 65〜85km 充電時間 急速充電4時間 付属品 急速充電器

UBCO 2x2 WORK BIKE + KX3.1 主要諸元 ※()はADVENTURE BIKE +KX3.1
バッテリー 3.1kWh 車重68.7(70.7)kg 最高速50km/h 航続距離 105〜125km 充電時間 急速充電6時間 付属品 急速充電器

文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)

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