カワサキ自慢のスポーツネイキッド・Zシリーズの最高峰モデル、Z H2に電子制御サスペンションを加えた「SE」が登場した。過給エンジンだけでなく、スカイフックテクノロジーまで備えた最新鋭のZはどんな乗り味に進化したのか?
文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/写真:南 孝幸

カワサキ「Z H2 SE」インプレ・解説(宮崎敬一郎)

Kawasaki Z H2 SE

総排気量:998cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:830mm
車両重量:241kg
発売日:2021年4月1日
税込価格:217万8000円

“魔法の足”を手に入れた、過給エンジンの最強Z!

過給エンジンを持つZ H2の最高出力は200馬力。今時のリッタースーパースポーツならNA(自然吸気)で越える数値だが、Z H2が求めたのはピークパワーではなく瞬発力。躊躇なくスロットルを開ければ、コーナーの立ち上がり、追い越しダッシュでその力を見せ付ける。

それを最も体感できるのは、ライディングモードをもっともパワフルな「スポーツ」にしたとき。バイクを後ろからどでかいハンマーでブン殴られたような勢いでダッシュし、ところ構わずパワーリフトしたがるところは今時のリッターSSよりも暴れん坊だ。

これがZ H2シリーズの基本キャラクター。ただ、スロットル操作にはリニアかつ忠実で、使えないパワーではないから、こうした瞬発力を魅力にできる。コレがいい。

SEはショーワ製のセミアクティブ電制サスとブレンボのブレーキシステムが搭載されたモデルで、価格はスタンダードより30万円ほど高い。

Z H2はもともと乗り心地がかなりいい部類だが、SEのサスはそれに更なる快適さ、かなりハードに走りにもメゲないトラクションを提供してくれる。

さらに、トラコン、パワー、サスも含め、電制アシスト機構群を好みで設定してライダーモードとして登録もできる。今回の試乗ではわかりやすい3種類のパッケージモードそれぞれの違いを紹介してみよう。

「スポーツ」モードは乗り心地が一気に硬くなって、通常であれば破綻気味になるようなオーバーパワーでのスライドでもビックリするほど抑えこむ。

「ロード」はちょうどスタンダードのZ H2のサスセッティングに近い。ただ、荒れた路面など突発的な衝撃に対する吸収力はスタンダードよりずっといい。

「レイン」のみ、スカイフックコントロールが働いて、車体の揺れを抑え込む制御が入る。パワーレスポンスも柔軟で、操作も乗り心地もフワッとしている。

戸惑うほどに、どこでも平穏で快適な優等生のフリをする。こうしたモードごとの豹変ぶりもSEが誇る「引き出しの多さ」なのだ。

スタンダードのZ H2もSEも、バイク界最強レベルのダッシュ力が魅力。ビギナーでも簡単に、とは言わないが、そんな力を身構えることなく、簡単に制御できるのが出来映えのすばらしさだ。

高級車らしい造りの美しさ、迫力も所有欲をかき立てる。かなり「色っぽい」バイクだと思う。

This article is a sponsored article by
''.