創業1924年という老舗モーターサイクルブランド「メグロ」が、50年以上の時を経て復活を果たした。その名も「K3」。大排気量、高性能で羨望の的だった高級モーターサイクルブランドの輝かしい伝統を継承するにふさわしい上質な仕上がりで、いま、令和の道を走り出す。

カワサキ「メグロ K3」車両概要

画像: Kawasaki MEGURO K3 税込価格:127万6000円 発売予定日:2021年2月1日

Kawasaki MEGURO K3

税込価格:127万6000円
発売予定日:2021年2月1日

メグロスピリットを現代に体現する最新作!

1924年に創業して以来、大排気量・高品質のスポーツモデル専業メーカーとして名を馳せたメグロ(目黒製作所)。現在もそのスピリットは、コミューターモデルを造らず、スポーツモデル専業メーカーを貫き続けるカワサキに引き継がれている。

そんなメグロのスピリットを今に受け継ぐモデルがWシリーズ。メグロがカワサキに吸収される直前のモデル、500スタミナK1をルーツとして発展してきたモデルで、W1、W3、W650、W800と、その歴史は今日まで続いている。

そして2020年。令和の時代に、メグロは再び現れた。単なる懐古趣味のレトロバイクではなく、現代の技術で造られた、最新モデルを引っ提げて。それがこのメグロK3。メグロの伝統と情熱がいまだに途切れていないことを体現する「ニューモデル」である。

画像: メグロスピリットを現代に体現する最新作!

W800をベースに贅沢な専用装備を奢る

復活したメグロの新作、K3のベースはW800。最新のカワサキ車にして、メグロのマシンをルーツに持つモデルだ。現行W800はスタンダード、ストリート、カフェというバリエーションがラインアップされているが、ベースとなったのはこのうちスタンダード。フロント19インチを採用する、クラシカルで気品のあるフォルムが魅力だ。

K3はこのW800・スタンダードをベースに、メグロブランドにふさわしい、上質な仕上げが施されている。銀鏡塗装のアイコニックなタンクには、カワサキが誇る最新技術のひとつ、ハイリーデュラブルペイントのコートが施され、ホワイトのパイピングが付くシートにはプレーンな表皮をチョイス。

他にも、メーターべゼルのブラックアウト、リアショックのカバーなど、各所に施された贅沢な仕上げが特徴だ。

カワサキ「メグロ K3」各部装備・ディテール解説

画像: メグロの500K2をルーツに持つW800がベースに選ばれたことは、ある意味必然。メグロらしい、クラシカルなスタイルを求めて、ハンドルバーはワイドなものを装着。

メグロの500K2をルーツに持つW800がベースに選ばれたことは、ある意味必然。メグロらしい、クラシカルなスタイルを求めて、ハンドルバーはワイドなものを装着。

画像: タンクのメッキに見える部分は、H2でも使用された銀鏡塗装。ブラックを下地に配したミラーコートで、角度によって表情を変える。

タンクのメッキに見える部分は、H2でも使用された銀鏡塗装。ブラックを下地に配したミラーコートで、角度によって表情を変える。

画像: 銀鏡塗装はコート塗装の時間や加減によって発色が変わってくるため、メグロでは厳しいコントロールで高い質感を維持している。

銀鏡塗装はコート塗装の時間や加減によって発色が変わってくるため、メグロでは厳しいコントロールで高い質感を維持している。

画像: アルミプレートをプレスしたのち、全部で5色ある塗料をそれぞれのパートに注射器で流し込むことで制作されるバッジ。手間を惜しまない、職人の仕事だ。

アルミプレートをプレスしたのち、全部で5色ある塗料をそれぞれのパートに注射器で流し込むことで制作されるバッジ。手間を惜しまない、職人の仕事だ。

画像: クラシカルで伸びやかなフォルムとするために、ハンドルバーはW800ストリート用の、ブラック仕上げのワイドバーを装着。

クラシカルで伸びやかなフォルムとするために、ハンドルバーはW800ストリート用の、ブラック仕上げのワイドバーを装着。

画像: スタンダードのタックロールシートではなく、プレーンな表皮を採用。後端部にはあえて「Kawasaki」のロゴを残している。

スタンダードのタックロールシートではなく、プレーンな表皮を採用。後端部にはあえて「Kawasaki」のロゴを残している。

画像: ホワイトの文字盤は専用品。スピードメーター下部にはメグロのロゴも入る。メーターベゼルは黒色酸化皮膜処理を施したもの。

ホワイトの文字盤は専用品。スピードメーター下部にはメグロのロゴも入る。メーターベゼルは黒色酸化皮膜処理を施したもの。

画像: 往年のメグロテイストを表現するため、リアショックにはカバーを追加。ショックユニット自体はW800のものと同じだ。

往年のメグロテイストを表現するため、リアショックにはカバーを追加。ショックユニット自体はW800のものと同じだ。

画像: サイドカバーには小さく「メグロ」のロゴをレッドで配置。往年のメグロ車は、このロゴがクランクケースに入っていた。

サイドカバーには小さく「メグロ」のロゴをレッドで配置。往年のメグロ車は、このロゴがクランクケースに入っていた。

画像: W800譲りの空冷OHCバーチカルツインは、ベベルギアカバーにレッドのワンポイントが入り、特別感をアピールしている。

W800譲りの空冷OHCバーチカルツインは、ベベルギアカバーにレッドのワンポイントが入り、特別感をアピールしている。

画像: 最新のバイクらしく、ヘッドライトは明るさに優れるLEDヘッドライトを採用。ウインカーはレトロな電球タイプだ。

最新のバイクらしく、ヘッドライトは明るさに優れるLEDヘッドライトを採用。ウインカーはレトロな電球タイプだ。

画像: ホイールやブレーキはベースのW800のものと同様。ABSを標準装備しているあたりに、K3が最新モデルであることの証が見える。

ホイールやブレーキはベースのW800のものと同様。ABSを標準装備しているあたりに、K3が最新モデルであることの証が見える。

画像: リアホイールやキャブトンタイプのマフラーもW800譲り。現行型からW800はリアブレーキもディスク化された。

リアホイールやキャブトンタイプのマフラーもW800譲り。現行型からW800はリアブレーキもディスク化された。

カワサキ「メグロ K3」主なスペック

全長×全幅×全高:2190×925×1130㎜
ホイールベース:1465㎜
最低地上高:125㎜
シート高:790㎜
車両重量:227㎏
エンジン形式:空冷4ストOHC4バルブ並列2気筒
総排気量:773㏄
ボアxストローク:77×83㎜
圧縮比:8.4
最高出力:52PS/6500rpm
最大トルク:6.3㎏-m/4800rpm
燃料供給方式:FI
燃料タンク容量:15L
キャスター角:27度
トレール量:108㎜
変速機形式:5速リターン
ブレーキ:前Φ320㎜ディスク 後Φ270㎜ディスク
タイヤサイズ:前100/90-19 後130/80-18

メグロの歴史

カワサキ二輪事業の礎となった名門

メグロ(目黒製作所)は、1924年に創業した日本の名門オートバイメーカーで、1937年に最初のモデル「メグロZ97」を発表。日本を代表する、大排気量のスポーツモデル専業メーカーであり、その高品質なオートバイは当時のライダーの憧れの的でもあった。

その後、戦時中はオートバイの製造を中断するが、戦後に製造を再開。1950年代に発売されたモデルは、浅間火山レースで活躍するなど大きな功績を残す。しかし、業績が徐々に悪化、その結果1960年に川崎航空機工業(現:川崎重工業)と提携を開始。その後、1964年に川崎航空機工業に吸収されたが、カワサキのオートバイ部門の成立において、大きな役割を果たしたのである。

画像: MEGURO Z97 (1937) 498㏄のOHVシングルを搭載する、メグロ初の市販車。戦前の海軍で用いられた「奮励」を意味するZ旗が車名の由来。

MEGURO Z97 (1937)

498㏄のOHVシングルを搭載する、メグロ初の市販車。戦前の海軍で用いられた「奮励」を意味するZ旗が車名の由来。

画像: Kawasaki 500 MEGURO K2 (1964) 目黒製作所最後のモデル。496㏄・36PSのOHVバーチカルツインを搭載、現在のWシリーズの源流となったモデル。

Kawasaki 500 MEGURO K2 (1964)

目黒製作所最後のモデル。496㏄・36PSのOHVバーチカルツインを搭載、現在のWシリーズの源流となったモデル。

まとめ:オートバイ編集部

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