カワサキ「メグロ K3」車両概要
メグロスピリットを現代に体現する最新作!
1924年に創業して以来、大排気量・高品質のスポーツモデル専業メーカーとして名を馳せたメグロ(目黒製作所)。現在もそのスピリットは、コミューターモデルを造らず、スポーツモデル専業メーカーを貫き続けるカワサキに引き継がれている。
そんなメグロのスピリットを今に受け継ぐモデルがWシリーズ。メグロがカワサキに吸収される直前のモデル、500スタミナK1をルーツとして発展してきたモデルで、W1、W3、W650、W800と、その歴史は今日まで続いている。
そして2020年。令和の時代に、メグロは再び現れた。単なる懐古趣味のレトロバイクではなく、現代の技術で造られた、最新モデルを引っ提げて。それがこのメグロK3。メグロの伝統と情熱がいまだに途切れていないことを体現する「ニューモデル」である。
W800をベースに贅沢な専用装備を奢る
復活したメグロの新作、K3のベースはW800。最新のカワサキ車にして、メグロのマシンをルーツに持つモデルだ。現行W800はスタンダード、ストリート、カフェというバリエーションがラインアップされているが、ベースとなったのはこのうちスタンダード。フロント19インチを採用する、クラシカルで気品のあるフォルムが魅力だ。
K3はこのW800・スタンダードをベースに、メグロブランドにふさわしい、上質な仕上げが施されている。銀鏡塗装のアイコニックなタンクには、カワサキが誇る最新技術のひとつ、ハイリーデュラブルペイントのコートが施され、ホワイトのパイピングが付くシートにはプレーンな表皮をチョイス。
他にも、メーターべゼルのブラックアウト、リアショックのカバーなど、各所に施された贅沢な仕上げが特徴だ。
カワサキ「メグロ K3」各部装備・ディテール解説
カワサキ「メグロ K3」主なスペック
全長×全幅×全高:2190×925×1130㎜
ホイールベース:1465㎜
最低地上高:125㎜
シート高:790㎜
車両重量:227㎏
エンジン形式:空冷4ストOHC4バルブ並列2気筒
総排気量:773㏄
ボアxストローク:77×83㎜
圧縮比:8.4
最高出力:52PS/6500rpm
最大トルク:6.3㎏-m/4800rpm
燃料供給方式:FI
燃料タンク容量:15L
キャスター角:27度
トレール量:108㎜
変速機形式:5速リターン
ブレーキ:前Φ320㎜ディスク 後Φ270㎜ディスク
タイヤサイズ:前100/90-19 後130/80-18
メグロの歴史
カワサキ二輪事業の礎となった名門
メグロ(目黒製作所)は、1924年に創業した日本の名門オートバイメーカーで、1937年に最初のモデル「メグロZ97」を発表。日本を代表する、大排気量のスポーツモデル専業メーカーであり、その高品質なオートバイは当時のライダーの憧れの的でもあった。
その後、戦時中はオートバイの製造を中断するが、戦後に製造を再開。1950年代に発売されたモデルは、浅間火山レースで活躍するなど大きな功績を残す。しかし、業績が徐々に悪化、その結果1960年に川崎航空機工業(現:川崎重工業)と提携を開始。その後、1964年に川崎航空機工業に吸収されたが、カワサキのオートバイ部門の成立において、大きな役割を果たしたのである。
まとめ:オートバイ編集部