2020年11月、カワサキの新型Ninja ZX-10Rがそのベールを脱いだ! ジョナサン・レイ選手がスーパーバイク世界選手権(SBK)6連覇を果たした「相棒」は、そのベースポテンシャルを活かしながら細やかなアップデートを実施、噂になっていた空力パーツも装備して、万全の体勢での登場だ!

カワサキ Ninja ZX-10R/ZX-10RR 車両概要

画像: Kawasaki Ninja ZX-10R 総排気量:998cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 シート高:835mm 車両重量:207kg

Kawasaki Ninja ZX-10R

総排気量:998cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:835mm
車両重量:207kg

従来型の強みを活かし円熟アップデート!

ホンダCBR1000RR-Rが登場、ヤマハYZF-R1も国内仕様がデビューを果たし、SBKのチャンピオンマシン、カワサキNinja ZX-10Rのモデルチェンジを望む声が高まっていたが、満を持して11月23日、北米と欧州で新型のZX-10RとRRが発表された。

ジョナサン・レイ選手が6連覇を果たしただけに、チャンピオンマシンがどのように進化するのか注目していた人も多いと思うが、新型ZX-10Rは完全なる刷新というより、あらゆるところに細やかなアップデートを施すことで、従来型の「エボリューションモデル」として発展させているのが特徴だ。

ただ、単なるキープコンセプトではなく、リッターSSクラスの最新のトレンドはしっかり押さえており、新型10Rはウイングを内蔵した新デザインの外装を採用。スタイリングイメージは大きく変わっている。

画像: 外装パーツは一新されているが、シルエットは従来モデルのものを引き継ぐ。

外装パーツは一新されているが、シルエットは従来モデルのものを引き継ぐ。

画像: レースのホモロゲーション対応モデルであるRRは、オーストリアのPankl社製コンロッドを標準装備。カラーは従来同様単色だ。

レースのホモロゲーション対応モデルであるRRは、オーストリアのPankl社製コンロッドを標準装備。カラーは従来同様単色だ。

カワサキ Ninja ZX-10R/ZX-10RRの主なスペック(海外仕様)

全長×全幅×全高:2085×750×1185㎜
ホイールベース:1450㎜
最低地上高:135㎜
シート高:835㎜
車両重量:207㎏
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量:998㏄
ボア×ストローク:76×55㎜
圧縮比:13.0
最高出力:203(204)PS/13200(14000)rpm
最大トルク:11.7(11.4)㎏-m/11400(11700)rpm
燃料供給方式:FI
燃料タンク容量:17L
キャスター角:25度
トレール量:105㎜
変速機形式:6速リターン
ブレーキ(前・後):φ330㎜ダブルディスク・φ220㎜ディスク
タイヤサイズ(前・後):120/70ZR17・190/55ZR17

カワサキ Ninja ZX-10R/ZX-10RR 各部装備・ディテール解説

画像: ニンジャH2の流れを感じさせる、独特の逆スラントノーズ。ヘッドライトはLEDで、機能優先のレイアウトとされている。

ニンジャH2の流れを感じさせる、独特の逆スラントノーズ。ヘッドライトはLEDで、機能優先のレイアウトとされている。

画像: アッパーカウル両サイドにウイングレットを内蔵。ラムエアダクトの吸入口は従来型より小さくなったが、充填効果は同等。

アッパーカウル両サイドにウイングレットを内蔵。ラムエアダクトの吸入口は従来型より小さくなったが、充填効果は同等。

画像: 40㎜高いスクリーンとアッパーカウル形状の変更で、空気抵抗を7%低減。内蔵ウイングレットはダウンフォースを17%増やしている。

40㎜高いスクリーンとアッパーカウル形状の変更で、空気抵抗を7%低減。内蔵ウイングレットはダウンフォースを17%増やしている。

画像: カラーTFTメーターを導入。4.3インチで2種類の表示方法が選べるほか、Bluetooth接続によるスマホコネクト機能も備える。

カラーTFTメーターを導入。4.3インチで2種類の表示方法が選べるほか、Bluetooth接続によるスマホコネクト機能も備える。

画像: 写真は2019年型。新型のユニットはヘッドは黒となる。Rは203PS、RRは204PSを発揮、RRは発生回転数が1万4000回転に引き上げられた。

写真は2019年型。新型のユニットはヘッドは黒となる。Rは203PS、RRは204PSを発揮、RRは発生回転数が1万4000回転に引き上げられた。

画像: フレームの基本形状は似ているが、新型はピボット部を10㎜下げ、ホイールベースを10㎜延長。トレール量も減らされている。

フレームの基本形状は似ているが、新型はピボット部を10㎜下げ、ホイールベースを10㎜延長。トレール量も減らされている。

画像: 今回から3種類+ユーザーの計4タイプのライディングモードとクルーズコントロールを採用。左スイッチボックスは新作された。

今回から3種類+ユーザーの計4タイプのライディングモードとクルーズコントロールを採用。左スイッチボックスは新作された。

画像: レース時にライダーが伏せやすいよう、シートは後端を少し高くした形状としている。合わせてステップは5㎜高くなった。

レース時にライダーが伏せやすいよう、シートは後端を少し高くした形状としている。合わせてステップは5㎜高くなった。

画像: デザインは従来のものを引き継ぐが、テールカウル左右にダクトを設け、後方に抜ける空気の整流効率を高めている。

デザインは従来のものを引き継ぐが、テールカウル左右にダクトを設け、後方に抜ける空気の整流効率を高めている。

へレスでのテスト走行に新型ZX-10RRとジョナサン・レイ選手が登場

スペイン・へレスで行われたSBKのテストに、カワサキが新型ZX-10RRを投入。従来型も持ち込んでの比較テストだったが、チャンピオンのジョナサン・レイ選手は新型に手応えを感じたようで「フロントのダウンフォースが増して、グリップ力が上がっている。いつも苦しんでいるコーナーの曲がり方が違う」とコメント。これからポテンシャルを見極めたうえでのセッティングとなるが、2021シーズン、7連覇に向けて期待できそうだ!

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