バイク芸人チュートリアル福田充徳さんがヤマハYZF-R25・ホンダCBR250RR・カワサキNinja250・スズキGSX250Rを一度に比較試乗! 今回はGSX250Rのインプレッションをお届けします。
ライダー:福田充徳/写真:富樫秀明/まとめ:オートバイ編集部 中村浩史
画像1: 【スズキ GSX250R 編】チュートリアル福田充徳さんが250ccスポーツバイクを乗り比べ!〈サーキット試乗インプレ〉

チュートリアル 福田充徳 さん

画像2: 【スズキ GSX250R 編】チュートリアル福田充徳さんが250ccスポーツバイクを乗り比べ!〈サーキット試乗インプレ〉

ご存知バイク芸人こと福田充徳さん。自粛期間も明け、徐々に近距離ツーリングも再開。目下の楽しみは、仕事が始まらない午前中に30分くらい自宅まわりを流すこと(笑)。なかなか遠くまでツーリング行けないもんねぇ。

GSX250Rはツーリングに行きたくなる! ベストセラーの魅力を堪能

画像: SUZUKI GSX250R 総排気量:249cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 最高出力:18kW(24PS)/8,000rpm 最大トルク:22N・m(2.2kgf・m)/6,500rpm メーカー希望小売価格:税込53万6,800円

SUZUKI GSX250R

総排気量:249cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
最高出力:18kW(24PS)/8,000rpm
最大トルク:22N・m(2.2kgf・m)/6,500rpm
メーカー希望小売価格:税込53万6,800円

性能を使い切る楽しさがあるサーキットビギナー向け

4メーカーのフルカウルスポーツモデル対決とはいっても、このGSX250Rだけは別枠だ。というのも、スズキみずから、このモデルをスーパースポーツなんて呼んでいないし、サーキット性能も追及していない。

「スーパースポーツ狙うんだったら、車名はきっとGSX-R250ですもんね。GSXをこのテストに参加させるのはどうかと思います」

まず乗ってみて、とコースインすると、やはりペースは上がらないまでも、コース上の福田さん+GSX250Rは安定して速い! バイクの性能を使い切っているように見えるのだ。

「CBRとかR25と比べるのは酷な気がしますが、イイですよGSX。まずアイドリングすぐ上の3000回転あたりまでのトルクはナンバーワンですね。他のバイクだとすぐに通り過ぎちゃう回転域ですが、スタートしてすぐですから、いちばん使う回転域。これはビギナーにお勧めです」

画像1: GSX250Rはツーリングに行きたくなる! ベストセラーの魅力を堪能

GSX250Rのエンジンはこの極低回転域がハイライト。その上の中回転〜高回転域は、回転のシャープさもなく、パワーも頭打ち。それもそのはず、ボア×ストローク値は4車中いちばんのロングストロークだ。回転で馬力を稼ごうとしていないことの証拠だ。

「だから性能を使い切れる感じがするんですね。各ギア引っ張ると、すぐに回転リミッターに当たっちゃうし、ハンドリングも穏やか。だからライダーが速く走らせればいいんです。ポテンシャルを使い切るにはGSXがいちばんです。バイク対ライダーで、ライダーが勝っている状態ですね」

いちばんパワーがあって軽いCBR250RRと比べて、最高出力は14馬力少なく、車重は13kg重い。これでは勝負にならないだろう、と思っても福田さんの印象はそうでもなかったのだという。

「僕も最初はそう思ってたんですけど、そうでもない。もちろん、タイムを競ったら4車中ビリでしょう。でも楽しさは変わらないし、たっぷり安定性を確保したハンドリングは、誰が走らせても恐怖感がいちばんないはずです。その意味ではサーキット初心者向き」

さらに福田さんが気づいたのは、そのソフトな足回り。エンジンが穏やかに反応するし、それに対応するフロントフォークもリアサスも動きがソフト。ついでにシートも肉厚があって、スポーツランには向かなくとも、快適性はナンバーワンだ、ということ。

画像2: GSX250Rはツーリングに行きたくなる! ベストセラーの魅力を堪能

「スズキがスーパースポーツ向きに作ってない、っていうのがよくわかりますね。だって、エンジンスペックだってサスペンションだってシートの厚みだって、ツーリング向き。戦闘力ナンバーワンを決めるなら、CBRかR25かニンジャか、ステージごとに迷うけど、ツーリング快適性ナンバーワンだったらGSXひとり勝ちじゃないですか」

フルカウルというルックスだけでライバル対決に入れてしまったことに、反省。そのかわり、この4車で桶川スポーツランドを飛び出し、街中を走り、高速道路を駆け、ワインディングに差し掛かると、また評価も変わってくるはずだ。

「今回の試乗では、そういう使い方による性格付けが、ハッキリ違ってるな、と思いました。CBRはサーキットナンバーワン、ニンジャは街を流すのナンバーワン、R25は峠のスポーツランでナンバーワン、そしてGSXはツーリング、それも距離が伸びれば伸びるほど他の3モデルをブッチギリますね」

スズキ「GSX250R」各部装備・ディテール解説

スズキの250㏄ツインスポーツは、あえてスポーツ性能だけを先鋭化させていない。そのキャラクターゆえの人気も高く、同系エンジンながらVストローム250よりもパワフルでシャープなフィーリングに仕上がっている。

画像: V字型ヘッドライトサイドのポジションランプとテールランプに面発光LEDを装備してGSXらしさをアピール。

V字型ヘッドライトサイドのポジションランプとテールランプに面発光LEDを装備してGSXらしさをアピール。

画像: Vストローム250と共通の水冷SOHC2バルブツイン。Vストロームよりもパワフルでレスポンスのいいスポーツ仕様だ。

Vストローム250と共通の水冷SOHC2バルブツイン。Vストロームよりもパワフルでレスポンスのいいスポーツ仕様だ。

画像: リアサスはスポーツ性よりもロングランやタンデムの快適性を重視。減衰力調整はないが、プリロードを7段階に調整できる。

リアサスはスポーツ性よりもロングランやタンデムの快適性を重視。減衰力調整はないが、プリロードを7段階に調整できる。

画像: シートクッションの厚みも今回試乗したモデル中ナンバー1かも。リアシート裏に荷かけコード用フラップ、ヘルメットホルダー内蔵。

シートクッションの厚みも今回試乗したモデル中ナンバー1かも。リアシート裏に荷かけコード用フラップ、ヘルメットホルダー内蔵。

画像: タイヤは250㏄ツインスポーツの定番IRC製のRX01。フロントタイヤは4車中唯一の80扁平で、これも乗り心地重視。

タイヤは250㏄ツインスポーツの定番IRC製のRX01。フロントタイヤは4車中唯一の80扁平で、これも乗り心地重視。

スズキ「GSX250R」主なスペックと価格

全長×全幅×全高2085×740×1110mm
ホイールベース1430mm
最低地上高160mm
シート高790mm
車両重量178kg
エンジン形式水冷4ストSOHC4バルブ並列2気筒
総排気量248cc
ボア×ストローク53.5×55.2mm
圧縮比11.5
最高出力18kW(24PS)/8000rpm
最大トルク22N・m(2.2kgf・m)/6500rpm
燃料タンク容量15L
変速機形式6速リターン
キャスター角25゜35′
トレール量104mm
タイヤサイズ(前・後)110/80-17M/C 57H・140/70-17M/C 66H
ブレーキ形式(前・後)シングルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格消費税10%込 53万6800円
カラー:トリトンブルーメタリックNo.2は税込54万8900円

取材協力:桶川スポーツランド

画像: 桶川スポーツランド 埼玉県桶川市川田谷字上野7921-3 TEL.090-3234-8888/営業時間 8:00-17:00/木曜定休

桶川スポーツランド

埼玉県桶川市川田谷字上野7921-3
TEL.090-3234-8888/営業時間 8:00-17:00/木曜定休

今回の取材でお邪魔したのは、関東ロードレース聖地のひとつ、桶川スポーツランド。国際ライダーのレース準備の練習から、レンタルバイク&レンタル装備でのサーキット体験走行も可能なサーキットで、走行時傷害保険に加入すれば、コースライセンス不要、会員制度もない、間口の広いサーキット。

走行料金は女性・小学生が半日2200円から、成人が半日3700円が目安。スポーツ走行に参加するのに不安な人向けの「入門走行枠」もあり。走行スケジュール、走行料金など詳細は公式サイトをチェック!

ライダー:福田充徳/写真:富樫秀明/まとめ:オートバイ編集部 中村浩史

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