専用のエンジンとシャシーを開発し軽快でよく走る250ccスポーツモデルを実現
![画像: スポークホイールを持つ初期型のカタログで、エンジンや車体の特徴を述べている。左上は吸気系の解説で、青地のイラストで赤は吸入経路を示し、上側はピストンバルブ、下側はリードバルブとなる。シリンダーは裏側から見たところで、下側に見える金色の部分がリードバルブとなる。右隣はミッションの写真で、1965年のT20以来、スズキはこのクラスに6段を採用し続けた。下の外装パーツを取り外した写真からわかるように、専用設計のセミダブルクレードルは、ヘッドパイプ下方から後方に向かって2本の鋼管をまっすぐ伸ばし、シートレールとして機能させる。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/09648418c909dde20322a668aa8dae6434e2570e_xlarge.jpg)
スポークホイールを持つ初期型のカタログで、エンジンや車体の特徴を述べている。左上は吸気系の解説で、青地のイラストで赤は吸入経路を示し、上側はピストンバルブ、下側はリードバルブとなる。シリンダーは裏側から見たところで、下側に見える金色の部分がリードバルブとなる。右隣はミッションの写真で、1965年のT20以来、スズキはこのクラスに6段を採用し続けた。下の外装パーツを取り外した写真からわかるように、専用設計のセミダブルクレードルは、ヘッドパイプ下方から後方に向かって2本の鋼管をまっすぐ伸ばし、シートレールとして機能させる。
SUZUKI RG250 1978~
![画像: 最初期モデルは1978年6月に発売され、価格は27万9000円だった。カラーリングは、写真のイーグレットホワイト以外に、キャンディインペリアルマルーンとマーブルカナディアンブルーを用意。GT250の外装部品は曲線的な造形だが、RG250は直線的なラインで構成され、前後に長いシートの後端部にはカバーを装着、リアフェンダーを丸形のスチール製から短い樹脂製に改めるなど、現代的な造形に変わっている。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/ea0fe601bfb5f2b5f31382c6bb749abb2e718b3f_xlarge.jpg)
最初期モデルは1978年6月に発売され、価格は27万9000円だった。カラーリングは、写真のイーグレットホワイト以外に、キャンディインペリアルマルーンとマーブルカナディアンブルーを用意。GT250の外装部品は曲線的な造形だが、RG250は直線的なラインで構成され、前後に長いシートの後端部にはカバーを装着、リアフェンダーを丸形のスチール製から短い樹脂製に改めるなど、現代的な造形に変わっている。
1978年に初期型が登場したRG250は、2サイクル並列2気筒をパワーユニットとするなど、先代となる250㏄モデル、前項で見たGT250といくつかの共通性があるものの、開発過程が異なり、車両の性格や乗って受ける印象が大きく違っていた。
![画像: 1978 RG250E(GT2502) 初期型から4カ月後の1978年10月に登場したRG250Eで、初期型のスポークに代えてキャストホイールを採用。5本スポークの形状から星形ホイールとも呼ばれ、同形状のものが多くの機種に使われた。エキパイとサイレンサーのジョイント部やキャブを支持するインシュレーターのバンドなど細部が異なるが、基本的な部分は初代と同じ。29万5000円に値上げ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/f0a5739fd580e90066bbc951f690fe75844fd289_xlarge.jpg)
1978 RG250E(GT2502)
初期型から4カ月後の1978年10月に登場したRG250Eで、初期型のスポークに代えてキャストホイールを採用。5本スポークの形状から星形ホイールとも呼ばれ、同形状のものが多くの機種に使われた。エキパイとサイレンサーのジョイント部やキャブを支持するインシュレーターのバンドなど細部が異なるが、基本的な部分は初代と同じ。29万5000円に値上げ。
![画像: 1980 RG250E(GT2502) 1980年2月に販売を開始したRG250Eの2型。一体型ケースに格納したメーターや角形に変化したウィンカー、フロントブレーキマスターシリンダーを丸→角形にしたなどが1型との相違点。価格は据え置き、日本ではこれが最終型となった。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/9be7833a37ae419d1fdc3b20d7fa0819fa4606ce_xlarge.jpg)
1980 RG250E(GT2502)
1980年2月に販売を開始したRG250Eの2型。一体型ケースに格納したメーターや角形に変化したウィンカー、フロントブレーキマスターシリンダーを丸→角形にしたなどが1型との相違点。価格は据え置き、日本ではこれが最終型となった。
![画像: 1982 RG250E(海外仕様) 輸出仕様のRG250Eで1982年型。フロントフォークにアンチノーズダイブ機構を装備する。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/2f6562cb33fdefd554e2613f16ddb3ce7ba20b92_xlarge.jpg)
1982 RG250E(海外仕様)
生産コストの問題から、フレームや前後ショック、装備などを変えずに排気量を縮小し、モデル数を増やす方式を選ぶメーカーが当時は多かったが、重たい車体がそれこそ重荷となり、走りがいまひとつの車両に仕上がることが少なくなかった。
![画像1: 専用のエンジンとシャシーを開発し軽快でよく走る250ccスポーツモデルを実現](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/84df93f333ba942c3298888ec308e7b2da14c3b2_xlarge.jpg)
そうした問題を打開するため、RG250ではエンジンやシャシーなどすべてを専用設計とした。鋼管製フレームは、GT250のダブルクレードルからセミダブルクレードルに形状を変更、徹底してぜい肉をそぎ落とした結果、軽量に仕上げられた。
![画像2: 専用のエンジンとシャシーを開発し軽快でよく走る250ccスポーツモデルを実現](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/0a0c94511379e895cf2b399ec9157463da9c788a_xlarge.jpg)
全長は2005㎜、軸距は1320㎜を資料に記載するが、シート高はデータなし。キャスターは27度30分と今日の基準からすると寝かされるが、トレールは107㎜と一般的だ。車両重量は、乾燥は126㎏、装備は139㎏を公称。
![画像3: 専用のエンジンとシャシーを開発し軽快でよく走る250ccスポーツモデルを実現](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/ecbc6769adef66e47f3f0a858ff9641c95d4dd9a_xlarge.jpg)
ホイールは前後18インチで、タイヤはF:3.00S18、R:3.25S18を指定。丸いヘッドライトとウィンカー、四角いテール/ストップランプなど、バランスのとれた丹精な全体像だ。全幅は740㎜、全高は1065㎜を公称。
![画像4: 専用のエンジンとシャシーを開発し軽快でよく走る250ccスポーツモデルを実現](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/fabd314a57e4f9ca3dd2607af0fced01072c324b_xlarge.jpg)
空冷並列2気筒は、54×54㎜のボア×ストロークより247.3㏄を得るのは同じだが、ピストンバルブのGT250用に対し、パワーリードバルブとピストンバルブを併用する方式に変更。最高出力はGT
250の32psより低い30psに抑えられるが、乾燥重量は実に34㎏も軽量なので走りは俊敏だった。
![画像: メーターは、左が170㎞/hスケールの速度計、右が10000rpmを上限とし8500rpmからをレッドゾーンとする回転計。中央に並ぶインジケーターランプは、上からハイビーム、ウィンカー、ニュートラルで、メインスイッチの左にある赤いランプは速度警告灯である。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/b5b0a89d8e82b857a0a45d2639ca01c76f67de1e_xlarge.jpg)
メーターは、左が170㎞/hスケールの速度計、右が10000rpmを上限とし8500rpmからをレッドゾーンとする回転計。中央に並ぶインジケーターランプは、上からハイビーム、ウィンカー、ニュートラルで、メインスイッチの左にある赤いランプは速度警告灯である。
![画像: ガソリンタンクは15ℓ容量で、キャップはカギを備える。黒の3本ラインと赤いSUZUKIのロゴを組み合わせるシンプルなデザインだ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/05dfab9ce562934617eb4f6042ef3661b0779d2c_xlarge.jpg)
ガソリンタンクは15ℓ容量で、キャップはカギを備える。黒の3本ラインと赤いSUZUKIのロゴを組み合わせるシンプルなデザインだ。
RG250が登場した当時、2サイクル250㏄スポーツはKH250しかなく、主流は4サイクルになりつつあった。しかしRG250は、軽量でハイパワーという2サイクルならではの長所を備えており、ユーザーにその面白さを再認識させた。
![画像: シートは前後に長くフラットな形状で、タンデム部の下側には燃料タンクなどと同色の樹脂パーツを取り付けている。メインキーのロック解除で横向きに開く構造で、テールカウルの内側を小物入れとして活用している。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/9d7dbf510123d47ef7f439178588fa46298c8d83_xlarge.jpg)
シートは前後に長くフラットな形状で、タンデム部の下側には燃料タンクなどと同色の樹脂パーツを取り付けている。メインキーのロック解除で横向きに開く構造で、テールカウルの内側を小物入れとして活用している。
![画像5: 専用のエンジンとシャシーを開発し軽快でよく走る250ccスポーツモデルを実現](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/26579f2e75ff7b4e24292d64cbce240a8c8ea940_xlarge.jpg)
ブレーキは、フロントが有効径199㎜のディスクに片押し式シングルピストンキャリパーを組み合わせる。リアはドラムで内径は160㎜。リムはフロントが1.60×18、リアが1.85×18で、これはキャストになっても同一。フロントフォークはφ32㎜正立式、リアのツインショックはプリロードを調整できる。
![画像6: 専用のエンジンとシャシーを開発し軽快でよく走る250ccスポーツモデルを実現](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/78a0f40bc4be76cc2bfe35260ab00fcb8a93e733_xlarge.jpg)
![画像: キャストホイールを採用したRG250Eのカタログで、コーナリング中の車両を大きく表紙に使う。前後輪がよく見える角度でもある。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/5980c83b0e0f69eba33afc31ea7113125677bba5_xlarge.jpg)
キャストホイールを採用したRG250Eのカタログで、コーナリング中の車両を大きく表紙に使う。前後輪がよく見える角度でもある。
![画像: カタログはレースのスタート場面を背景に使っており、スポーティな路線を強調している。の左下に見えるのがケースに収めたメーターで、中央に警告灯を縦に並べるのはRG250やEの1型と同じ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/68399c3c85b8f75e3d230aa8a116ccb8610d3012_xlarge.jpg)
カタログはレースのスタート場面を背景に使っており、スポーティな路線を強調している。の左下に見えるのがケースに収めたメーターで、中央に警告灯を縦に並べるのはRG250やEの1型と同じ。
![画像: 左下がケースに収めたメーターで、中央に警告灯を縦に並べるのはRG250やEの1型と同じ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/09/02/bfc672a37183bcc22e68c3c49f3d6bccdd9dc13d_xlarge.jpg)
左下がケースに収めたメーターで、中央に警告灯を縦に並べるのはRG250やEの1型と同じ。
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