スタイリッシュで懐の深い万能4ミニスポーツを試乗インプレッション!
125㏄クラスは手軽なスクーターが主流だが、最近はマニュアルミッションのスポーツモデルやミニバイクが数多くラインアップされ、気張らずにライディング技術を習得できるエントリークラスという大事な役割を担っている。
このグロムもそんな一台だ。
![画像1: スタイリッシュで懐の深い万能4ミニスポーツを試乗インプレッション!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/03/06/618fed9a85b6fe0f2db89f9dec81d78710401870_xlarge.jpg)
スロットルワークに加えて、クラッチとシフト操作を連携させ、回転数によって変わるエンジンパワーを状況に応じて使うのがスポーツライディングの第一歩。
このグロムはマニュアルクラッチと4速ミッションを備え、パワー特性は穏やか。これはコミューターとしての乗りやすさを狙った結果だが、練習にもうってつけの特性となっている。
![画像2: スタイリッシュで懐の深い万能4ミニスポーツを試乗インプレッション!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/03/06/ec8fa92ac5f5ee5ab4ce812b44ed860e166a7f01_xlarge.jpg)
市街地から舗装林道のような峠道までを走り回ってみたが、小柄な車体+前後12インチの小径ホイールの割に安定感が高い。
メイン市場であるアジア諸国の道路事情を考えれば納得の設定で、車体を抑え込みやすいライディングポジションと併せて、荒れた舗装林道でも不安なく走れてしまう。なにより、この穏やかなハンドリングはビギナーにとって大きな安心材料だ。
![画像3: スタイリッシュで懐の深い万能4ミニスポーツを試乗インプレッション!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/03/06/b117f9930664162cf744897b6ad7a0146e76a07d_xlarge.jpg)
ただ、めいっぱい飛ばすと前後サスペンションがバタつき、小径ホイールのネガな面が露呈する。速度に伴ってホイールベースの短さに起因する突き上げ感も強まるので、快適速度は70㎞/h以内だが、ストリートユースであればまったく問題ない。
![画像4: スタイリッシュで懐の深い万能4ミニスポーツを試乗インプレッション!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/03/06/64010fa5fd0ae6e9f37b094a7197f0dfada82292_xlarge.jpg)
カブ系の発展版である水平シリンダーの空冷単気筒エンジンは実にフラットな特性。タコメーターの必要性も感じないほどで、排気音の高まりを目安にシフトアップするだけでスムーズに加速できる。
高回転でパワーが盛り上がる特性ではないので、早めのシフトアップが効率的だ。4速ミッションもこのパワー特性に合った設定で、5速や6速が欲しいとは感じなかった。
![画像: グリップ位置が手前にあるので上体は直立になるが、ハンドル位置は低めで、スポーツライディング時の前傾ポジションも取りやすい。写真では着座位置の自由度がなさそうだが、窮屈さはなかった。足着きは文句なし。(身長176cm・体重62kg)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/03/06/bebc75e6ca1b2ac695e17eae087abba34e056383_xlarge.jpg)
グリップ位置が手前にあるので上体は直立になるが、ハンドル位置は低めで、スポーツライディング時の前傾ポジションも取りやすい。写真では着座位置の自由度がなさそうだが、窮屈さはなかった。足着きは文句なし。(身長176cm・体重62kg)
先代グロムとの違いは外装デザインと、ハンドル、シートの変更でライディングポジションが少し前寄りになった程度。
パワーやハンドリング特性は踏襲されている。それだけグロムが世界戦略車としてバランスの取れた完成度になっていると言っていいだろう。
![画像5: スタイリッシュで懐の深い万能4ミニスポーツを試乗インプレッション!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/03/06/1fb6039b8abd12117f73324eac23c685cec4de9c_xlarge.jpg)
スポーツモデルとミニバイクの中間的な性格で、実用からミニバイクレースまで、幅広い用途に応えるグロム。カスタムパーツで自分好みに仕上げる楽しみもあり、オートバイ入門にピッタリの一台だ。
文:太田安治/写真:松川 忍・南 孝幸
Honda GROM
【主なスペック】
全長×全幅×全高:1755×730×1000mm
ホイールベース:1200mm
シート高:760mm
車両重量:104kg
エンジン形式:空冷4ストOHC2バルブ単気筒
総排気量:124cc
ボア×ストローク:52.4×57.9mm
圧縮比:9.3
最高出力:9.8PS/7000rpm
最大トルク:1.1kg-m/5250rpm
燃料供給方式:PGM-FI
燃料タンク容量:5.7l
キャスター角/トレール:25度/81mm
変速機形式:4速リターン
ブレーキ形式 前・後:φ220mmディスク・φ190mmディスク
タイヤサイズ 前・後:120/70-12・130/70-12
メーカー希望小売価格:税込35万1000円
特徴的な各部もチェック!
![画像: 上下2眼式のLEDヘッドライトを採用。フロントマスクのイメージも先代から大きく変わり、シャープで精悍な顔つきになった。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/03/06/fe0ce62772e45280ba26f45e7f9468aecf5046a4_xlarge.jpg)
上下2眼式のLEDヘッドライトを採用。フロントマスクのイメージも先代から大きく変わり、シャープで精悍な顔つきになった。
![画像: タンクまわりのデザインもユニークなボディにマッチしたもの。ボディ同色のシュラウド風プレートがアクセントになっている。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/03/06/f8146329c726a51bc3af5026992176f7e4328d72_xlarge.jpg)
タンクまわりのデザインもユニークなボディにマッチしたもの。ボディ同色のシュラウド風プレートがアクセントになっている。
![画像: バーグラフ式タコメーターを備えた、一体型の液晶デジタルメーターは従来型と共通。視認性と機能性に優れたメーターだ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/03/06/7bc8837b9ec6c4f1486301e223e50687ee92e33f_xlarge.jpg)
バーグラフ式タコメーターを備えた、一体型の液晶デジタルメーターは従来型と共通。視認性と機能性に優れたメーターだ。
![画像: コンパクトなシートサイズながら、ライダー側は十分な広さの座面を確保。シート自体も肉厚で、座り心地もなかなか快適。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/03/06/d71331aa2e9e914fcd453c999e6c2348c5bb21c6_xlarge.jpg)
コンパクトなシートサイズながら、ライダー側は十分な広さの座面を確保。シート自体も肉厚で、座り心地もなかなか快適。
![画像: 31㎜倒立フォークにY字スポークホイール、極太の12インチタイヤの組み合わせで、安定感を確保しつつスポーティな走りにも対応。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/03/06/42503eac94975520c4ac28cb0bfc857bd499eebe_xlarge.jpg)
31㎜倒立フォークにY字スポークホイール、極太の12インチタイヤの組み合わせで、安定感を確保しつつスポーティな走りにも対応。
![画像: Y字スポークの採用は、ホイールリムの剛性の均一化による、走行フィールの向上を狙ったもの。リアディスク径は190㎜。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2019/03/06/75e977479e199b19ae509642d055e0b72d77f7dc_xlarge.jpg)
Y字スポークの採用は、ホイールリムの剛性の均一化による、走行フィールの向上を狙ったもの。リアディスク径は190㎜。
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