PGMメモリーカードとプロアーム搭載の最終型

1993 NSR250R 【MC28】

画像: ●水冷2スト・クランクケースリードバルブV型2気筒●249cc●40PS/9000rpm●3.3kg-m/8500rpm●134kg(SE:138kg・SP:137kg)●110/70R17・150/60R17●68万円●1993年11月

●水冷2スト・クランクケースリードバルブV型2気筒●249cc●40PS/9000rpm●3.3kg-m/8500rpm●134kg(SE:138kg・SP:137kg)●110/70R17・150/60R17●68万円●1993年11月

カウルボディの形状を見直し、ガルアームをプロアーム化するなどスタイリングを一新するだけでなく、メインスイッチ部に量産市販車として世界初の複合的な電子機能を持たせたPGMメモリーカードシステムを採用。エンジンは、エンジン回転数、アクセルの開度・操作速度、減速比の各要素を検知・演算し、吸気(空燃比)から点火・排気(時期)にいたるまで総合的にコンピュータ制御し、最適の燃焼力を得るマップコントロール方式のPGM−IVシステムを搭載した。

バブルの余韻残る90年代半ばにかけ、レーサーレプリカブームは終焉し、ネイキッドブームが訪れたがNSRは我が道を走り続けた。スイングアームが「プロアーム」と呼ばれる片持ち式となっただけでなく、「PGMメモリーカードシステム」なるものを搭載。今で言うカードキーの一種だが、バイクでは世界初で誰もが驚いた。

エンジンの電子制御も一段と進歩したが、新車オーナーはよく理解できぬまま、コンピュータの容量が8ビットから16ビットに高まったと自慢げに話したものだ。

しかし、価格は68万円と250クラスとは思えぬものとなり、SEは72万円、SPにいたっては80万円と、価格など気にせず買えたバブル期の若者も、その高額さに怖じ気づくようになっていた。

それだけにMC28の完成度は高く、中古車市場でも人気だ。

画像: NSR250R SE(1993/11)

NSR250R SE(1993/11)

画像1: PGMメモリーカードとプロアーム搭載の最終型

NSR250Rをベースに、乾式多板クラッチを装備。フロントフォークは、カートリッジタイプの伸び側減衰力調整機構付きダンパーを採用した。また、リアサスペンションには、伸び側/圧側減衰力調整機構を備えるリザーバータンク付きダンパーを装備。車両重量は4kg増しで、車体色は2パターン。価格は72万円だった。

画像: NSR250R SP(1995/1)

NSR250R SP(1995/1)

画像2: PGMメモリーカードとプロアーム搭載の最終型

最上級のSPは、SEをベースに軽量・高品質のマグネシウム製ホイールを前後足まわりに装備。フロントフォークは路面追従性に優れたニュー・カートリッジタイプを採用し、車体色はロスマンズカラーを93年に、95年に前年ロードレース世界選手権GP1を制したNSR500のスパークリングレッドを、96年にレプソルカラーをリリースしている。

画像: NSR250R SP(1993/12)

NSR250R SP(1993/12)

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