段々と日差しが暖かくなり、桜の花も店に並び始めてくる季節となりましたが、いかが過ごしでしょうか。
友人に別れを告げ、今回ついに本州最北端へ移動。
衝撃的な頭痛に耐えて進んだ思い出を綴らせて頂きます。
秋田、十和田湖へ
まずざっくりと国道をメインに通るルートを決め、本州最北端へ北上していきます。
友人の家から十和田湖は近く、迷うこと無く到着。
展望台のような所があったので、そこまで上り見渡すと、海のように大きな十和田湖が、美しく開けて見えました。
ここの展望台では、自転車で旅をしている若者に出会ったり、
観光バスから出てきたアジア系の外国さん達に「It's Your ?? Cool !!」と声を掛けて頂いたりしました。とっても嬉しかったと同時に寒すぎて震えながら、ありがとう!とお伝えした記憶が残っています。
そうして、十和田湖周辺を抜け、青森へ入ろうとする道では、車が所々で路肩に止まっていて、人々は美しい木々の写真を撮って居ました。
最初は、へぇ…きれいな道だから皆車から降りて写真撮りたがるんだろうな…なんて思っていたのですが、あまりにも長い区間、路肩に止まる車や人が居たので、なんだか、私もバイクを降りて撮らなきゃいけない…と思い、写真を撮りました。
帰ってから父に「なんかよくわからないけど、色んな人が立ち止まって写真撮ってたから私も撮った、よくわからない場所見せてあげるよ!」
と、見せると「ここは有名な所じゃないか!奥入瀬渓流だよ…知らないの…?」と言われました。
あれ…そうだったのか!じゃあ、写真撮っておいてよかった~!!!と帰ってから満足したのです。
撮った時もちゃんと思っていましたが、確かに綺麗なところでした。
しかし、実はこの、奥入瀬渓流を通って居たときから頭痛がしていました。
最初は違和感だったものが、次第に感じたことの無い衝撃的な痛さに。
僅かにサスが利いただけでも顔が歪むほどで、病院へ行こうと考えたものの、保険証を家に置いてきていました。
その為、薬局で眠くならない頭痛薬を購入。しかし、全く効きませんでした。こんなに効かない事ってあるか?!?と頭痛の辛さは最大限に達していましたが、目眩や吐き気はなく、舗装が綺麗で振動のあまりない道なら頭痛も無かったので、せめて本州最北端で夕日が見たい!!!と、ひたすら進みました。
けれども、結局振動による頭痛には耐えきれず、コンビニを見つける度に【疲労・疲れに!】だとか、【ビタミンの足りないアナタに!】なんて書いてあるエナジードリンクを買っては飲み、買っては飲みを繰り返しました。あれだけコンビニでお金を使ったのは初めてかもしれません…
それでも全く頭痛は消えず、とうとう最後のコンビニで夕日が落ちてしましました。
よし、なんとしても、今日最北端に行くんだ!と自身に活を入れ
最後の力を振り絞るかのように北上。頑張れ、頑張れ私、と必死に自身を励まして進みました。
そうしてやっと本州最北端の岬である、「大間崎」を知らせる看板が見えました。
うわあああ、大間だ!本州最北端だ!やっと着いたぞ!!!!
と心では叫んでいたものの、現実は海を見る余裕どころか
「は、早く、早くテントを立てて横にならなければ…そして、この頭痛で最悪翌日、私が目を覚まさなくても、観光地キャンプ場なら、3日経っても同じテントがあれば通報してくれるだろう。」
と、もう思考もめちゃくちゃになってキャンプ場に到着。
またもや20時頃に着いたので、エンジンを切りバイクを押すも、バイクが倒れそうなほどフラフラです。車の隣にバイクを置こう…と思ったら、あれ…なんか見たことのあるバイクが止まってるぞ…
いや、そんなことは無い。いや、でも知ってるバイクだなぁ…けど、早く寝たいからバイクを見るのは明日にしようと倒れるように眠りへ…
翌日。
船の低い汽笛と、鳥の美しい声で目を覚ましました。こんなに贅沢な目覚まし初めてです。
そして、目を覚ましてすぐ、
私生きてる!!!!起きたぞ!!!死を覚悟した頭痛だったけれど、ちゃんと目を覚ましたぞ!!!
と1人生命の素晴らしさに感動しておりました。
朝ごはんを食べて、船と波の音に耳を傾けながら外で日記を書いていると、
隣のテントが開く音と同時に声が。
「あれ、ステラさん?」
やっぱり?!?!と私は立ち上がり驚きました。
見たことあるバイクがあるな~と思っていたのはバイクイベントで一度だけお会いしたことのある
日本一周中の栗原くんでした!
まさか、本州最北端で再会するとは夢にも思わず、更に互いアメリカンに乗ってることで僅かに性格が似ているのか、朝即行動命!のバイク乗りとは思えないほど、のんびりまったり話し込みました。感動の余韻を味わってから、最北端の景色を見に大間崎へ。
ついに来たぞ!!!!成し遂げたぞ!!!本州最北端!!!
本当はここで、あぁ、遠くにある、あれが北海道か、いつか絶対行くんだ…と黄昏る予定でしたが
え、近っ。すぐそこじゃん…頑張れば今行けちゃうじゃん。と悶えました。
ここからは折角なので、と。北海道から本州に帰ってきた栗原くんと途中まで一緒にプチツーリング。
「これから恐山行くけど、どうします?」と言われましたが、父に「恐山は怖いぞ…怖い場所だぞ…」と脅されていたので、遠慮しました。お互い旅の安全を願い別れ山形へ南下することに。
その話は、また次回。(次回最終話かも…?)
一緒にプチツーリングまでしてくれた栗原くんに感謝です。ありがとうございました。
次回、最終話!(の予定)
下道500km、一気に山形まで南下。しかし、またもや雨予報。
果たしたどり着けるのか(2回目)
続く…