まとめ:吉岡直矢
▶▶▶写真はこちら|ヤマハの新Moto3マシンと出願された3つの商標(画像4枚)
Moto3の新プロジェクトに関わる可能性が高い
ヤマハが2028年まら2033年までの6年間、Moto3マシンの単独サプライヤーになることは既報の通り。搭載するエンジンは688cc・CP2……つまりYZF-R7などが採用する270度クランクの並列2気筒だと明らかにされている。

YAMAHA
Moto3 Project
そして、EICMA開幕間近というこのタイミングでヤマハがなんらかの全く新しいマシンを予感させるティーザー動画を各SNSで展開。YZF-R6の後釜だとか、MT-10の新型だとか信ぴょう性に確信が持てない噂は絶えないものの、ここへきてまったく違う角度からの新情報が飛び込んできた。
なんとヤマハが「YZR M3」という商標を2026年10月16日に出願し、10月26日に公開されていたことが明らかになったのだ。これだけなら、なるほど! 新しいMoto3マシンの名称はMotoGPマシンのYZR-M1にちなんだものになるのか──。と思えるところなのだか、さらに「TZ M3」「YZJ M3」という商標まで出願されているというから穏やかではない。

ヤマハが出願した商標。区分は第12類(乗物)、第28類(おもちゃ)となっている。
“TZ”といえば、かつて市販車TZR250(125や50、80もあった)の基になったり、それ以前もRZ250がTZレプリカと呼ばれたりしたこともある、ヤマハが誇る市販レーサーにつけられていた名称だ。それまでの空冷“TD”から水冷エンジンになった1973年に“TZ”という新しいシリーズとしてスタートし、最初に「TZ350」、そしてTZ250やTZ500、TZ750、TZ125も追って登場し、そのうちTZ250は毎年のようにモデルチェンジや改良を繰り返しながら、2ストローク市販レーサーが終焉を迎えるときまで生産され続けた。

こちらの区分は第12類(乗物)、第25類(被服)というのがちょっと謎。

こちらは第12類(乗物)のみの区分で出願されている。
そして当時からワークスマシンに与えられる名称はYZR。2ストローク時代は単に“YZR”の後ろに排気量が付いていたが、4ストロークのMotoGP時代になってからは最高峰MotoGPクラスにのみ存在し、名称は各世代で排気量が変わっても「YZR-M1」で統一されている。
そして新しい商標だ。これらがいったい何を意味しているのか──。シンプルに考えればMoto3クラスに投入されるワンメイクマシンが「YZR M3」の名称になり、各国・地域で開催される選手権に参加できるよう市販レーサー「TZ M3」が投入されるという筋書きがしっくりくる。
まさかの2スト復活だったらファン感涙だが……
ただ、謎なのは“TZ”の名が歴代ずっと2ストロークマシンだったことで、これを復活させるのに688cc・CP3エンジンを用いるのだろうかという疑問。さらには「YZJ M3」という謎の名称……。
仮説はいくつか立てられるだろう。可能性の高そうな順に並べると以下のようになりそうだ。
1)R7系エンジンを使用したMoto3マシン「YZR M3」と、各国の選手権に対応した「TZ M3」、全日本に特化されたワークスと市販レーサーの中間的な「YZJ M3」
2)800cc化されるMotoGP最高峰クラスに対応すべくワークスマシンの名称を「YZR M3」に改め、同じ新型V4エンジンをデチューンして搭載した市販レーサー「TZ M3」などを展開
3)“TZ”の名を使うからには2ストロークエンジンを新開発で投入、YZR M3もMoto3選手権とは別枠のものとして訴求し、なんらかの独自枠で選手権を立ち上げる
1番はいくらかの信ぴょう性がありそうだが、2番と3番は筆者自身も書いていて「荒唐無稽だなぁ……」とつぶやいてしまう仮説になっている。
また、こじつけになるかもしれないが、1993年に原田哲也さんがGP250で世界チャンピオンを獲得した際のマシン名が「TZ250M」。これは市販レーサーTZ250のモディファイ版という意味だったが、今回の商標にも“TZ”と“M”の字が含まれることを思うと、当時からのファンにとっては気にするなというほうが無理というものだ。
いずれにせよ、答え合わせは早ければ日本時間11月3日の未明。本当にもうすぐだ。webオートバイでは本記事の続報だけでなく、現地時間11月3日より開幕するEICMAの速報をお届けしていく。お楽しみに!
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