日本を代表する名門レーシングチームであり、高性能バイクパーツの製造・販売を行うTSR(TECHNICAL SPORTS RACING)。そのTSRが運営する「F.C.C. TSR Honda France」は、2026年シーズンもFIM世界耐久選手権(以下、EWC)に参戦。新たなライダーも迎え入れ、3月31日と4月1日にブガッティ・サーキットで行われた公式テストでも良い感触をつかんだようだ。
F.C.C. TSR Honda France とは、どんなチーム?
TSR(TECHNICAL SPORTS RACING)は三重県鈴鹿市に本拠地を置くモーターサイクル用パーツメーカーであり、レーシングチーム「F.C.C. TSR Honda France」を運営している。
これまで全日本ロードレース選手権、鈴鹿8耐、ロードレース世界選手権に挑戦した後、2016年からはレース活動の舞台をEWCに移してフル参戦を開始。世界各地で数多くの勝利を重ね、2017-18年シーズンと2022年シーズンにはチャンピオンを獲得、2度の栄冠に輝いている。
2025年シーズンはチーム体制を再編し、ベルギーのスパ・フランコルシャンで開催されたEWC第2戦 スパ8時間耐久ロードレースでは勝利を収めている。2025年戦績は6位。
Team:F.C.C. TSR Honda France
Team Manager:藤井正和
Number:#5
Class:FORMULA EWC
Machine:Honda CBR1000RR-R Fireblade(TSR-EWC Spec 2026 model)
Riders:Alan Techer / Corentin Perolari / John McPhee

今年3月、スペインのアルメリア・サーキットでテストを実施。

F.C.C. TSR Honda France 2026のライダー3名。写真左から順に、John McPhee(ジョン・マクフィー)、Alan Techer(アラン・テシェ)、Corentin Perolari(コロンタン・ペロラーリ)。
ル・マンテストを総合2位で終え、2026シーズンに向けて高いポテンシャルを提示
3月31日と4月1日にブガッティ・サーキットで行われた公式テストは、寒さと難しい路面コンディションの中で実施され、開幕戦に向けた重要な準備の場となった。
2度の世界王者であるF.C.C. TSR Honda Franceにとっても、新たに加入したメカニック陣と第3ライダーをよりチームに馴染ませるという意味からも特に重要なテストだった。新加入のライダーは、アラン・テシェ、コロンタン・ペロラーリとともに、ブリヂストンタイヤを装着したゼッケン#5のホンダCBR1000RR-RファイヤーブレードSPを駆る。
スコットランド出身のライダー、ジョン・マクフィーは、昨年のスパ8時間耐久ではTati Team AVA6 Racingから参戦しており、すでに耐久レースの経験を持つ。またホンダ車にも精通しており、Moto2、Moto3世界選手権、スーパースポーツ世界選手権、そしてブリティッシュスーパーバイク選手権での豊富な経験をチームにもたらす存在だ。
テスト走行では序盤から競争力を発揮。初日は1分36秒276で4番手タイムを記録。2日目にはさらにタイムを短縮し、#5のホンダCBR1000RR-RファイヤーブレードSPの速さと安定性を証明した。最終的には1分34秒898をマークし、総合2位でテストを終えた。
この結果は、オフシーズン中の取り組みが正しかったことを裏付けるものであり、ル・マン24時間に向けた自信を大きく高める内容となった。シーズンは4月16日〜19日に開催される「ル・マン24時間(24 Heures Motos)」で開幕。伝統のル・マン24時間レースは、4月18日(土)15時(現地時間)にスタートし、翌19日(日)15時にフィニッシュを迎える。

#5 Honda CBR1000RR-R Fireblade(TSR-EWC Spec 2026 model)
アルメリア・サーキットでのテストを終えたライダーのコメント

Alan Techer(アラン・テシェ)
1994年生まれ、フランス。2022年のボルドール100周年記念レースに、負傷したジーノ・リアの代役としてF.C.C. TSR Honda Franceから参戦し、チームの優勝と2度目のタイトル獲得に貢献。以来、継続参戦している。
「2日間とも非常に良いテストになりました。リズムも向上し、バイクの調子も素晴らしいですし、3人とも安定して走れています。レースに向けて非常にポジティブな兆候ですね。アタックラップでもコロンタンやジョンとともに速さを見せていますし、最初からスピードと安定性を発揮できています。チーム全体も自信に満ちており、ピットストップも問題なく進んでいるので、レースウィークに向けて準備は整っています!」

Corentin Perolari(コロンタン・ペロラーリ)
1998年生まれ、フランス。GMT94ヤマハなどのチームで活躍し、Moto2を含む複数のカテゴリーでの経験を持つ。国際的なレースで優れた成績を収め、2025年シーズンよりF.C.C. TSR Honda Franceに加入。
「総合的に見て、2日間とも非常に良いテストでした。スーパースポーツの週末を良い形で終えたばかりなので、コンディションも万全です。アランもジョンも良い走りをしていますし、バイクの基本セットアップもしっかり固まりました。いくつかのセッティングを試しつつ、レースタイヤにも注力しましたが、今のバイクは速いだけでなく、24時間レースを戦い切れる快適さも備えています。レースウィークに向けて自信があります」

John McPhee(ジョン・マクフィー)
1994年生まれ、スコットランド。Moto3世界選手権では10年間にわたり活躍し、2023年からWorld Supersportに参戦し、2025年はイギリスBSB(ブリティッシュスーパーバイク選手権)へ転向。2026年シーズンより、F.C.C. TSR Honda Franceに加入。
「Moto3以来、久しぶりにル・マンへ戻ってきたのは少し不思議な感覚でしたが、とても良かったです。ここでフルスペックのスーパーバイクに乗るのは全く別物で、特に1コーナーの進入は大きく違いますが、すぐに自分のリズムを掴めました。テストでは走行時間が限られていた分、どのセッションも非常に有意義でした。CBR1000RR-RファイヤーブレードSPはこのコースで非常によく機能しており、安定感もあってラップタイムも無理なく出せます。チームメイトは非常に速く、全体として安定してポジティブな感触です。24時間レースは自分にとってまったく新しい挑戦で、これまでの5〜8時間レースから大きなステップアップになりますが、このチャレンジにとてもワクワクしていますし、レースウィークが待ちきれません」
2026FIM世界耐久選手権(EWC)カレンダー
Round1:ル・マン24時間/フランス(決勝4月18~19日)
Round2:スパ8時間/ベルギー(決勝6月6日)
Round3:鈴鹿8耐/日本(決勝7月5日)
Round4:ボルドール24時間/フランス(決勝9月19~20日)
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