日本を代表する名門レーシングチームであり、高性能バイクパーツの製造・販売を行うTSR(TECHNICAL SPORTS RACING)。そのTSRが運営する「F.C.C. TSR Honda France」は、2026年シーズンもFIM世界耐久選手権(以下、EWC)に参戦。新たなライダーも迎え入れ、アルメリアでのテストで良い感触をつかんだようだ。
F.C.C. TSR Honda France とは、どんなチーム?
TSR(TECHNICAL SPORTS RACING)は三重県鈴鹿市に本拠地を置くモーターサイクル用パーツメーカーであり、レーシングチーム「F.C.C. TSR Honda France」を運営している。
これまで全日本ロードレース選手権、鈴鹿8耐、ロードレース世界選手権に挑戦した後、2016年からはレース活動の舞台をEWCに移してフル参戦を開始。世界各地で数多くの勝利を重ね、2017-18年シーズンと2022年シーズンにはチャンピオンを獲得、2度の栄冠に輝いている。
2025年シーズンはチーム体制を再編し、ベルギーのスパ・フランコルシャンで開催されたEWC第2戦 スパ8時間耐久ロードレースでは勝利を収めている。2025年戦績は6位。
Team:F.C.C. TSR Honda France
Team Manager:藤井正和
Number:#5
Class:FORMULA EWC
Machine:Honda CBR1000RR-R Fireblade(TSR-EWC Spec 2026 model)
Riders:Alan Techer / Corentin Perolari / John McPhee

今年3月、スペインのアルメリア・サーキットでテストを実施。

F.C.C. TSR Honda France 2026のライダー3名。写真左から順に、Corentin Perolari(コロンタン・ペロラーリ)、Alan Techer(アラン・テシェ)、John McPhee(ジョン・マクフィー)。
アルメリア・サーキットでのテスト総括
F.C.C. TSR Honda France 2026は、ライダーにJohn McPhee(ジョン・マクフィー)選手が新規加入し、チームクルーの半数以上も新人もしくは役割替えという大きな体制変更を実施。チームの結束力を高めることと、新車体セッティングを試すことがアルメリアテストの主な焦点となった。
テスト当日は強風が吹き気温が上がらないため、初日はタイヤのグリップを引き出すのに苦労したが、新車体セッティングを投入した2日目からは好調の兆しが見えてきた。細かいセッティングを調整する前の状態でありながら、2日目の午後にはCorentin Perolari(コロンタン・ペロラーリ)選手が1’34.956というフライングラップをマーク。このタイムは、昨年のチームのベストタイムから1秒速いもので、6割ほどの仕上がりの新セッティングであり、テスト開始から半日ほどでここまで調整できたのは想定内とはいえ、大きな進歩だった。
さらに、このタイムはライバルチームが今年1月に行ったテストでのタイムに僅差で、チームの士気も急上昇した。
その後、旧セッティングのマシンにCorentin Perolari(コロンタン・ペロラーリ)選手、新セッティングのマシンにJohn McPhee(ジョン・マクフィー)選手が乗り、双方ともに新品タイヤでの比較テストを実施。
これはCorentin Perolari(コロンタン・ペロラーリ)選手がJohn McPhee(ジョン・マクフィー)選手を引っ張ることを主な目的としたテストだったが、John McPhee(ジョン・マクフィー)選手はラインを自由に変えてCorentin Perolari(コロンタン・ペロラーリ)選手を突っつく形になったり、Corentin Perolari(コロンタン・ペロラーリ)選手のタイヤグリップが落ちてJohn McPhee(ジョン・マクフィー)選手を先に行かす、という場面も。
2台が戻ってきた時には、旧セッティングマシンの前後タイヤは消耗が激しく、新セッティングマシンのタイヤはまだまだ綺麗という結果。新セッティングマシンを駆ったJohn McPhee(ジョン・マクフィー)選手は「新セッティングはタイヤのグリップの落ちが緩やかだ」と語った。
そして、決勝を見据えたテストでは、新人のJohn McPhee(ジョン・マクフィー)選手がわずかな差で3人中最速ラップを記録。旧セッティングと新セッティングの決勝タイヤでの3人平均タイムの差は、0.440秒となった。
2026シーズンの大きな武器となるであろう新セッティングに、好感触と期待を抱くアルメリアでのテストとなった。

アルメリア・サーキットでのテストを終えたライダーのコメント

Alan Techer(アラン・テシェ)
1994年生まれ、フランス。2022年のボルドール100周年記念レースに、負傷したジーノ・リアの代役としてF.C.C. TSR Honda Franceから参戦し、チームの優勝と2度目のタイトル獲得に貢献。以来、継続参戦している。
「アルメリアでのテストは非常にうまくいきました。一番良かったのは、新しいチームメイトのジョンが、短期間で私とコロンタンに追いついてくれたことです。ジョンは速さだけでなく、人柄も素晴らしい。本当に嬉しいです。新しいシャシーセッティングはアルメリアではうまくいきましたが、EWCサーキットで通用するように調整する必要があります。アルメリアでうまくいったセッティングが、他のサーキットでも通用するとは限りません。ル・マン前のテストでどうなるか、楽しみにしています」

Corentin Perolari(コロンタン・ペロラーリ)
1998年生まれ、フランス。GMT94ヤマハなどのチームで活躍し、Moto2を含む複数のカテゴリーでの経験を持つ。国際的なレースで優れた成績を収め、2025年シーズンよりF.C.C. TSR Honda Franceに加入。
「アルメリアでのテストは非常にうまくいき、手応えも抜群でした。3人のライダーは皆、非常に安定した走りを見せてくれたので、ル・マンに向けて良い兆候だと思っています。マシンには数多くの調整を加えましたが、特にアルメリア・サーキット特有の特性を考慮すると、今回のセッティングは非常に良い感触でした。ですから、引き続きル・マンに集中していきます!」

John McPhee(ジョン・マクフィー)
1994年生まれ、スコットランド。Moto3世界選手権では10年間にわたり活躍し、2023年からWorld Supersportに参戦し、2025年はイギリスBSB(ブリティッシュスーパーバイク選手権)へ転向。2026年シーズンより、F.C.C. TSR Honda Franceに加入。
「アルメリアでの初走行は本当に楽しかったです。コース内外で非常に充実した3日間でした。チームの皆さんが温かく迎えてくださり、バイクとクルーにもすっかり馴染んでいます。様々なシャシーセッティングをテストしましたが、チームが冬の間懸命に取り組んできたことがよく分かり、非常に良い進歩を遂げることができました。3人のライダー全員が快適に走れており、これからはル・マンに向けて全力を注いでいきます」
2026FIM世界耐久選手権(EWC)カレンダー
Round1:ル・マン24時間/フランス(決勝4月18~19日)
Round2:スパ8時間/ベルギー(決勝6月6日)
Round3:鈴鹿8耐/日本(決勝7月5日)
Round4:ボルドール24時間/フランス(決勝9月19~20日)
TSRは東京モーターサイクルショー2026に出展!
EWC2025を戦ったホンダ「CBR1000RR-R」レーサーを展示

FIM世界耐久選手権(EWC)を共に戦う【 F.C.C. × TSR × r’s gear 】の3社で、東京モーターサイクルショーに合同出展することが決定!
TSRとアールズ・ギアがコラボしたホンダCB1000Fカスタムのほか、2025年の世界耐久選手権(EWC)を戦ったCBR1000RR-Rレーサーも展示。ぜひ、 東京の会場に足を運んでみてはいかがだろうか?
ブース出展場所:西4ホール(小間番号:4-11)
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