文:小川 勤 写真:南 孝幸
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ロイヤルエンフィールド「METEOR 350」インプレ(小川 勤)

ROYAL ENFIELD
METEOR 350
総排気量:349cc
エンジン形式:空冷4ストOHC2バルブ単気筒
シート高:765mm
車両重量:191kg
価格:76万2300円〜81万5100円
発売:2026年2月16日
世代を超えて楽しめる本格ミドルクルーザー
ロイヤルエンフィールドのミドルクルーザーであるメテオ350は、世界中で50万台以上を販売する人気モデル。魅力は愛らしいスタイルと、4グレード、7カラー+限定モデルを用意する豊富な機種展開にある。
グレードはベーシックなファイヤーボール、シーシーバー付きのステラ、バイザースクリーンを装備しメッキパーツを多用したオーロラ、シックなスーパーノヴァの4つで、オーロラベースのサンダウナー・スペシャル・エディションを日本限定50台で用意。モダンなカラーからクラシック仕様までが並び、これが世代やキャリアを問わずに人気を博している理由だ。

今回は、ファイヤーボール・オレンジに試乗。光の具合で深いイエローにも見え、どこか可愛らしい雰囲気も持ち合わせていることを知ると、女性に人気があるのも頷ける。車格は排気量割に大型で重量もあるが、それが佇まいの良さに繋がっており、ファッションとの調和性も高そう。自身のライフタイルを投影させることで、メテオ350とのバイクライフはさらに充実するに違いない。
ポジションは、足を前に投げ出すゆとりのあるクルーザースタイルで、自然とリラックスすることができる。エンジンを始動すると単気筒エンジンらしい「トットットッ」という息吹が身体中に響き、それと同時になんともいえない心地よさに包まれる。スロットルを捻ると「ドルルーン」とゆっくりと回転を上昇させ、その手応えはロングストロークならでは。350ccとは思えない存在感に溢れる。
そしてクラッチレバーを引いた瞬間にその動作の軽さに、またギアを1速に入れるとそのタッチの良さに驚かされる。クラッチは今回から採用されたFCC製のアシスト&スリッパークラッチによるもの。ミッションのタッチはロイヤルエンフィールド全車に共通するものだ。
鼓動感の強いエンジンは、端切れの良いサウンドと共に後輪が路面を蹴り上げる感触を味わうことが可能。世界中の多くのメーカーがラインアップする単気筒エンジンは、シンプルが故に個性を出しにくいが、ロイヤルエンフィールドはどこか懐かしさを感じさせる「クラシック感」やスペックで表現できない「気持ちよさ」を追求し、排ガスや騒音規制が厳しくなる中、空冷のまましっかりと個性を磨き続けているのが伝わってくる。

大きなハンドルに手を伸ばしで風を受けると、それだけで優雅。前輪の19インチは、クルーザーらしいおおらかな乗り味で、どこまでもマイペースに走れる。サスペンションは国産車と比較すると若干硬め。ただこれがおおらかだけれど重さを感じさせない軽快さに直結し、クルーザーでもスポーティに走れる楽しさを教えてくれるのだ。
市街地でも4&5速で走れる懐の深いエンジンと、この考え抜かれたハンドリングの組み合わせが、ライダーとバイクを磁力で繋がっているような高い一体感で結ぶ。走るほどにそこに浸っている時間がどんどん好きになっていくミドルクルーザー、それがメテオ350だ。
