2026年2月2日より放映が開始され、大きな反響を呼んでいるバイク王のCM。1980年代のバイクブームを牽引した不朽の名作『バリバリ伝説』の主人公・巨摩 郡(こま・ぐん)を起用、バイク業界のみならず往年のファンを感激させているが、なぜ今、あえて『バリバリ伝説』なのか? 2月18日に制作の舞台裏やそこに込められた想いを共有する特別座談会が開催されたので、ここでその模様をお届けしよう。
まとめ:webオートバイ編集部

80年代の熱狂、バイク文化を未来へと継承するための『バリ伝』起用

画像: バイク愛と 買取 篇 www.youtube.com

バイク愛と 買取 篇

www.youtube.com

「そう来たか、と思いました。鳥肌が立ちました」

『バリバリ伝説』を起用した今回のCM企画案を初めて目にした時の心境を、株式会社バイク王&カンパニーの代表取締役CEO、澤 篤史氏は振り返る 。

画像: 株式会社バイク王&カンパニー 代表取締役CEO 澤 篤史氏

株式会社バイク王&カンパニー 代表取締役CEO 澤 篤史氏

昨今のバイク王は芸能人を起用した親しみやすいCMが印象的だったが、今回は「バイク業界そのものを盛り上げたい」という強い想いがあったという 。

数ある提案の中で、澤氏の心を射抜いたのが『バリバリ伝説』だった。ドンピシャの世代ではないものの、自身も愛読していた作品。

しかし、懸念がなかったわけではない。「今の若い世代に『バリバリ伝説』は通じるのか?」という不安だ 。それでも澤氏が決断に至ったのは、クリエイティブチームからの熱い想いもあったようだ。クリエイティブディレクターの松井一紘氏が語る。

画像: 株式会社FIELD MANAGEMENT EXPAND クリエイティブディレクター 松井一紘氏

株式会社FIELD MANAGEMENT EXPAND クリエイティブディレクター 松井一紘氏

「バイク王さんが大切にしている想いに(バリバリ伝説を起用したプランが)一番合致しているんじゃないか、ド真ん中なんじゃないかと考えて、提案させていただきました」

バイク王といえば「買取」のイメージが強い。しかし、澤氏が目指しているのは単なる売買ではない。

「お客様からお譲りいただいたオートバイを、次のライダーに繋げていく。これは『文化の継承』なんです」と澤氏は語る 。80年代のあの熱狂、あの文化を、現代、そして未来のライダーへと繋いでいく。その象徴として『バリバリ伝説』という作品、そして巨摩 郡というキャラクターに白羽の矢が立ったのだ。

ちなみに、これは社外へのメッセージであると同時に、バイク王社員へのメッセージでもある。「お客様の想いを受け止め、次のライダーに繋ぐ仕事だ」という誇りを、社員にも再認識してほしかったと澤氏は明かす 。

ライダーそれぞれが想いを馳せるための「余白」

今回のCMで特に印象的なのが、そのキャッチコピーだ。

「便利とはほど遠い」「愛がなければ走れない」

利便性やコスパが重視される現代において、あえて「不便」を突きつけるこの言葉。効率だけを求めるなら車に乗ればいい。それでもバイクを選ぶのはなぜか? それはそこに「愛」があるからだ。「便利とはほど遠い」という言葉は、否定ではなく、ライダーへの肯定であり、共感のメッセージなのだ 。

「バイク愛と」というメインのキャッチコピーも印象的だ。あえて「と」で終えて、その先を余白にした理由について、松井氏はこう語ってくれた。

「バイク王がない世界を想像したとき、バイク文化そのものがなくなってしまうのではないか、という想いがありました。バイク王は単に売り買いをしているのではなく、バイクという文化をつないでいる。そこから『バイク愛と』というキーワードに辿り着いたんです」

「バイクに対する想いは人それぞれ、多種多様なもので、一方的に限定するものではありません。キャッチコピーをあえて『と』で止めたのは、皆さんがそれぞれ、そこから先を想像してもらえたら、という『余白』なんです」

画像: 株式会社T&T TOKYO アートディレクター トミタ タカシ氏

株式会社T&T TOKYO アートディレクター トミタ タカシ氏

背景を白く飛ばした「余白」のあるデザインも、見る者に大きなインパクトを与えるもの。これにより、それぞれが「自分がどこにいるのか」「どんな景色の中を走っているのか」を想像できる 。

アートディレクターのトミタ氏は、ビジュアル面での「余白」の重要性を強調する。「今のCMはコンバージョン(成果)を求めるあまり、情報過多になりがちです。しかし今回は、あえて情報を削ぎ落とし、ブランドの人格をシンプルに伝えることに注力しました」

画像: 元レーシングライダー 宮城 光氏

元レーシングライダー 宮城 光氏

この手法には、元レーシングライダー、MotoGP解説などでおなじみの宮城 光氏も驚いていた。

「実在する車両と、実在しない(漫画の)キャラクター。そしてこの余白。見る側が自分の居場所を想像できる、非常にクリエイティブな作品です」

This article is a sponsored article by
''.